2020年11月22日

◆ 大阪でコロナが急増

 大阪でコロナの感染者数が急増している。その根源的な理由は? 

 ──

 大阪でコロナの感染者数が急増している。
  → 大阪 新型コロナ 新たに490人感染確認 過去最多 | NHKニュース

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 この数値は、東京よりも多い。( 490 > 391 )
  → 東京都 新型コロナ 新たに391人感染確認 日曜日の発表で最多に | NHK

 では、どうして大阪では急増するのか? 

 ──

 理由の一つは、大阪の人の行動様式だろう。GoTo で金がもらえるとなると、「儲かりまっせ」と思って、嬉嬉として旅行や食事に行く。そこでは大阪弁でペラペラとおしゃべりをして、口角泡を飛ばす。つまり、唾を飛ばす。それで感染する。……いかにも大阪らしい。

 別の理由は、大阪の維新の政治だ。維新は財政再建のために、保健所予算を削ったからだ。この件は、前にも論じた。
 大阪では重症者が多いのは、PCR 検査を大量実施していないからだ。東京都は濃厚接触者への PCR 検査で、感染の芽をうまく摘んでいるが、大阪は違う。

 そして、こうなった根源は、大阪では維新の「予算削減」という効果が出ているからだ。保健所などの予算が徹底的に削られた。そのせいで、PCR 検査機も足りないし、保健所員の数も足りない。
( → 大阪で重症者が増加(コロナ): Open ブログ

 簡単に言えば、次の図式だ。
  大阪都構想 ⇒ 予算削減 ⇒ 医療資源削減 ⇒ 患者・死者の増加

 グラフを見ればわかるように、大阪の PCR 検査能力は非常に低い。人口比ではまったく足りていない。医療予算削減の効果がはっきりと出ている。
( → 大阪都構想とコロナ: Open ブログ

 ここまでは、すでに述べたことだ。ここでは、「大阪の感染者が多いのは、維新のせいだ」というふうになっている。
 だが、それだけか? そもそも、維新がかくも財政再建にこだわるのは、どうしてか? また、財政再建をやってのけた維新を大阪府民が支持するのは、どうしてか? 

 ──

 そこまで考えると、重要なことに気づく。
 維新や大阪府民は、財政再建にこだわるが、それは、かつて大阪府が財政破綻しかかったからである。それというのも、関空(などの公共事業)で莫大な赤字が出たからである。
 〈問い〉 大阪府の赤字の大きさに驚いています。あんな大きな赤字がなぜできたのですか?(長野・一読者)

 〈答え〉 大阪府の府債残高(借金の累計)は2007度末で4兆9930億円にのぼり、1991年の1兆3416億円の約3.7倍です。

 これほど借金が増えた原因は、決して福祉や教育・安全・中小企業支援・人件費などにあるのではなく、国の地方自治体いじめや 府の大型開発にあります。
 府自身の最大の問題は、目にあまる大型開発の無駄遣いです。
 すでに関西空港2期工事に 1140億円、全く不要な安威川(あいがわ)ダム建設に 707億円などを支出しています。はじめから 750億円の赤字を一般財源で補填すると決めて始めた箕面の山の宅地開発や、破綻(はたん)した、りんくうタウン開発、先端産業を集積させるとした泉佐野コスモポリスなど三つのコスモポリス計画などなど、必要性も採算性もない自然破壊の開発が、巨額の借金を生み、失敗の穴埋めにまた借金をする、これらの大型プロジェクトはいまも続いています。
( → 大阪府のばく大な赤字 だれがつくったの?

 なかでも赤字額が大きいのが関空だ。
 関空株式会社(国、地方、民間の共同出資)は一兆一千八百九億円の巨額負債を抱え、すでに二千億円近く血税が投入されています。そのうえ、関空株式会社が所有する不採算部門の空港連絡橋を、国交省が所管する独立行政法人「高速道路保有・債務返済機構」に買い取らせ、「一般国道」にしようとしています。その財源に道路特定財源を投入しようとしているのです。
( → 関空の赤字/穴埋めに道路財源/大門議員 連絡橋買い取り追及

 その後、関空は運営権を 年間490億円×44年間、総額 2兆2000億円超という額で売却することを決めた。
  → 関空・新トップが明かす「2兆円落札」の勝算 | 東洋経済

 2兆2000億円超なら差し引きして黒字だな、と思うかもしれないが、これは利子込みの額だ。
 ちなみに、「72の法則」によると、元金を2倍に増やす期間は、年利 2% だと 36年間である。一兆一千八百九億円を年利2%で 44年間 運用すると、2.8兆円ぐらいになりそうだ。これは 2兆2000億円をかなり上回る額である。
 つまり、年間490億円×44年間、総額 2兆2000億円超という額は、売却額としてはかなり低めだということになる。

 ──

 関空の売却額が低すぎるという点については、前に論じたことがある。
  → 関空民営化の隠された闇
 一部抜粋。
 結局、普通の事業会社は、いくら有能であっても、物件が超巨大すぎたので、応札できなかった。
 応札できたのは、事業会社でなく金融会社であるオリックスだった。金融会社だから、巨額の金を低利で調達できる。巨額のリスクにも耐えられる。
 かくて、他の事業会社を「リスクの大きさ」という条件で排除して、オリックスだけが応札できることになった。
 かくて、オリックスの言い値で、空港運営権を入手できた。実質的には、本来の市場価格よりも大幅に安く入手できたことになる。(ライバルがいないので。)かくて、超巨額の利権を得た。
 ※ 私の想像では、数千億円〜1兆円ぐらいの暴利を得ていると思える。その分、運営権を売却した関空本体の側は、莫大な損失をこうむったことになるが。

 オリックスは、数千億円〜1兆円ぐらいの暴利を得た。
 その分、大阪府の側は、数千億円〜1兆円の損失を被った。

 つまり、大阪府が莫大な赤字を背負ったのは、オリックスに巨額の金を吸い上げられたからである。
 まとめると、こうなる。
 「オリックスが巨額の暴利を吸い上げたので、その分、大阪には巨額の赤字が溜まって、大阪は財政を引き締めた。そのせいで、保健所予算が削られ、大阪ではコロナの感染者が激増した」
 最初と最後をつなげれば、こうなる。
 「オリックスが巨額の暴利を吸い上げたせいで、大阪ではコロナの感染者が激増した」

 で、オリックスがこういうふうに暴利を得ることができたのは、時の宰相である安倍晋三首相のおかげだ。また、安倍首相と維新をつないだのは、菅官房長(当時)であったようだ。

  オリックス ── 安倍 ── 菅 ── 維新

 というつながりで、癒着があったからこそ、オリックスが暗躍して、大阪は赤字となり、そのせいで維新が伸びたのである。そして、維新が伸びるとともに、コロナの患者数も伸びたのだ。
 上の図式の右端には、「 ── コロナ蔓延 」というのを追加してもいいだろう。
 


 [ 余談 ]
 オリックスが金に卑しいことの事例として、「プロ野球の育成ドラフトで、契約金なし」という事例がある。ドラフト制度では契約金を払うのが常識なのに、ドラフトで指名権を得たという強者の立場を利用して、契約金をゼロにする。
 その試みは、見事に失敗したので、3年間のあとで、廃止された。
  → 最後の「契約金ゼロ枠」選手 - ライブドアニュース

 オリックス自体は、「即戦力を獲得するため」という名分だったらしいが、育成ドラフトは名前の通り、即戦力のためでなく、育成のためにある。そこで即戦力を求めたのだから、阿呆としか言いようがない。
 結局、球団も選手も、ともに損をしただけとなった。「金をケチって得をしようとしたら、かえって損をした」という見本。「ケチは損する」という見本。馬鹿丸出し。
 本当に金に卑しい。(社員が悪いというより、経営者の宮内が悪い。)
 


 【 関連項目 】

 → かんぽの宿の真相: Open ブログ

 
posted by 管理人 at 23:52| Comment(6) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に [ 余談 ] と 【 関連項目 】 を加筆しました。
Posted by 管理人 at 2020年11月23日 07:56
 本稿でも紹介されている、以前の記事で論じられている内容(下記)ですが、昨日大阪府で490人を記録した際の「PCR検査陽性率」は18.9%にも達したらしいので、まさにそのとおりですね。他の都道府県は、頑張ってそろそろ頭打ちになってきているところもあるのに、大阪府(≒大阪市)だけ天井知らず。

 大きな声では言えないですが、本稿のその他の論考部分も、完全に同意です。

 http://openblog.seesaa.net/article/478208781.html
> 大阪では重症者が多いのは、PCR 検査を大量実施していないからだ。東京都は濃厚接触者への PCR 検査で、感染の芽をうまく摘んでいるが、大阪は違う。
Posted by かわっこだっこ at 2020年11月23日 09:27
オリックスは、投資に見合う利回りが期待できたから飛行場運営権をあの値段で買った。高かったら買わなかっただけ。これは投資家としても経営者としてもまっとうな行為。
大阪府は身軽になりたかったから、損切りしてでも売った。これも正常な判断。
飛行場を企画した時点での甘々な需要予測で突っ走ったのが諸悪の根源であって、叩くならそこ。その後の対応は大阪府は、上出来な尻ぬぐい。投資に損切りは最重要。
Posted by オノノクス at 2020年11月23日 09:57
 オリックスが買ったか買わなかったか、を論じているのではありません。「オリックス以外が入札できないように、規模を超巨大にしたこと」(応札条件でライバルをすべて排除したこと)が、問題視されているんです。
 最後の 【 関連項目 】 のリンクをきちんと読みましょう。

 この点を理解できないで、「市場原理で決まったから妥当だ」と見なす人が多い。
 しかし、競争のないところには、市場原理は働かないし、独占の弊害があるだけだ。そのことに気づかないわけだ。

> 投資家としても経営者としてもまっとうな行為。

 こういうふうに勘違いするのが、典型的な見本だ。
 経営判断を問題にしているのではない。「ライバルをすべて排除した」という汚さを問題にしている。政治家と政商の汚職の話をしているんだよ。
Posted by 管理人 at 2020年11月23日 12:33
「大阪でコロナの感染者数が急増している。その根源的な理由は?」
「一つの理由は維新は財政再建のために、保健所予算を削ったからだ」
「関空(などの公共事業)で莫大な赤字が出た」
「オリックスが巨額の暴利を吸い上げたので、
巨額の赤字が溜まって、大阪は財政を引き締めた。
そのせいで、保健所予算が削られ、大阪ではコロナの感染者が激増した」
「オリックス ── 安倍 ── 菅 ── 維新
というつながりで、癒着があったからこそ、オリックスが暗躍して、
大阪は赤字となった」

(大阪以外でも)
「オリックスが金に卑しい面がある」
「オリックスはかんぽの宿の売却によって 1000億円近くの利益を「濡れ手で粟」で得るはずだったということが、
はっきりと判明した」
「(その手口は)ライバルがすべて手を引くように、工作した」
「この行為はヤクザがいつもやる方法で詐欺である」

管理人さんの書き込みを引用しました。

これらを縮約すると
「オリックスは、政治家と結びつき、やくざが用いる典型的な詐欺的手法で、
濡れ手で粟方式で利益を上げている会社である。
反面損した大阪が大赤字になり、保健所予算が削られた。
そして新型コロナウイルスの感染者数が急増してしまった。」

つまりオリックスを「大阪の新型コロナウイルス急増の要因となっている、
(やくざがやる詐欺手法を使う)反社会的勢力的要素を帯びている会社」だと述べているという
解釈でよろしいでしょうか。

大事なことなので確認したいと思います。
Posted by A at 2020年11月25日 00:18
> 大阪の新型コロナウイルス急増の要因となっている

 は、オリックスが意図した結果ではないので、責任を問うの難しいでしょう。責任はあくまで政治の側にある。つまり、維新の責任。

> (やくざがやる詐欺手法を使う)反社会的勢力的要素を帯びている

 「帯びている」という間接的・暗示的な意味でなら、正しい。
 直接的には「違法」とまでは言えず、「非倫理的」というに留まる。単独で悪いことをしているのではなく、政治家と結託して悪いことをしているので、悪さは政治家の方がひどい。

 ヤクザは単独で悪いことをするが、政商は政治と結託して悪いことをするので、主犯とまではいいがたい。共犯に近い。
Posted by 管理人 at 2020年11月25日 08:00
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