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朝日新聞に興味深い記事が掲載された。「素人が片手間で稲作をして難儀する」という連載記事を書いたことで知られた、近藤康太郎という記者の記事。趣旨はおおよそ、こうだ。
「トランプ大統領を批判するリベラルなメディアは、反トランプ色を鮮明にしているが、むしろ、賛否両論で双方の立場を報道するのがメディアの責務だろう。もっと多様な声に耳を傾けるべきだ。
詩人・荒川洋治さんは、(リベラルな立場であるが)反体制側の人の文章を読まず、体制側の人の文章を読む。そこに少しでも美点があれば、(敵にさえ)美点があると感じて、ほっとする。
自分の考えと違う声に耳を澄ますことが大切だ」
一部抜粋しよう。(荒川洋治さんの言葉の引用)
「体制的な発言者のものを好んで読む。そこに、何かいいこと、人間の未来の明かりをともすようなこと、人のあたたかみを感じさせるものが、まぎれて示されていないか。たった一つ、かけらでいい。それがあれば胸を撫で下ろす」
「それがどんなに気持ち悪い人の書きものであっても、そこにいいことばの一つ二つがあれば、この先の時代について安堵するというのが、ぼくの読書の体勢である」
自分の考えと違う声に耳を澄ます。思い通りにいかない状況に、目を凝らす。たったひとつでいい、かけらでもいい。どこかに明るさ、あたたかみがないか、探す。
これは逃げでも敗北主義でもない。視線の強さの話だ。
( → (多事奏論)米大統領選 「民主主義の危機」こそ目を凝らせ 近藤康太郎:朝日新聞 2020/11/07 )
自分の考えと違う声に耳を澄ますというのは、確かに大切なことだ。「他者の尊重」ということであるから、リベラルな人ならば、常に心がけていることだろう。(エゴイズムな保守主義の人とは逆だ。)
ただし、一般的にはそれは成立するのだが、成立しない場合もある。それは、トランプ大統領の場合だ。彼のように詐欺師的な人の場合には、それが成立しない。
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では、なぜか? こう問いを掲げて、自分でじっくり考えてみたすえに、結論を出した。こうだ。
「主義主張の異なる人の意見をしっかり聞くことは大切だ。ただし、例外がある。それは、相手が嘘つきである場合。相手が嘘つきである場合には、相手がいくら立派なことを言っていても、それを信じてはならない」
嘘つきの人については、その言葉を信じてはならない。これは、当り前だ。(信じたとしても、嘘を信じることになるのだから、ナンセンスだ。)
単なる保守主義の人の言葉ならば、「異なる意見を聞く」という形で、相手の言葉を聞いていい。レーガン大統領やブッシュ大統領のような人ならば、その意見に耳を傾けていい。
しかしトランプは違う。平気で嘘をつく。実際、彼のツイッター発言の多くには、ツイッター社から「虚偽の危険あり」という警告が付けられた。
→ トランプ氏ツイート連発、半数近くが警告対象 - SankeiBiz
異なる意見に耳を傾けることは大切だが、相手が嘘つきの場合には異なる。……これが大事なことだ。
本サイトではしばしば、「詐欺師の指摘」という記事が掲載される。これもまた、嘘つきを指弾するためだ。
なぜか? 嘘つきが問題なのは、嘘つき自身が悪いからではない。人々が嘘つきを信じてしまうからだ。
トランプ大統領であれ、菅首相であれ、彼ら自身が何か特別に悪いことをしているわけではない。しかし、一国の最高権力者が堂々と嘘をつくと、国民の多くはそれを信じてしまうのである。
だからこそ「嘘つきの言葉を信じるな」「嘘つきの言葉を尊重するな」と警告する必要がある。そして、この警告は、嘘つき自身を批判するためにあるのではない。嘘つきの言葉を信じてしまう一般大衆に向けて警告は発されるのである。
[ 付記1 ]
この意味では、菅首相もまた、トランプ大統領と同様だと言える。
菅首相は、任命拒否の件では、「嘘がばれても、嘘を糊塗しようとして嘘をつく」という形で、嘘を塗り重ねる。
この人もまた典型的な嘘つきだ。そして日本人の大半は、この嘘つきを支持している。(安倍首相時代からの、日本人の伝統だ。)
[ 付記2 ]
冒頭の記事の朝日新聞記者は、自分でもトランプ大統領の嘘つき加減を指摘したことがある。前回記事がそうだ。
→ (多事奏論)米大統領選のトランプ氏 うそを妄信?ヒールに戻って 近藤康太郎
一部抜粋しよう。
こわいのは、うそや誇張そのものではない。うそや誇張を、頭から真実と信じ込む狂信が危険なのだ。数百万人が犠牲となった、ヒトラーとスターリンの独裁は、現代からはにわかに信じられない蛮行だった。あんな狂気がなぜまかり通ったか。2人が狂人だったからではない。自分の妄執を、大まじめに信じ込める人間だったから――。そう見抜いたのは哲学者のハンナ・アーレントだ。
世界がゆがんでいるのはユダヤ人のせい。革命が成就しないのはスパイのせい。最初は権力奪取のために始めた誇張だったろうが、何度も言っているうちに自分で妄想を信じ込むようになる。確信の強度は大衆にも伝わる。集団催眠にかかる。
ここには「トランプ自身がその嘘を信じているから」という話もある。嘘をつこうとしているというより、嘘を現実だと信じている、というわけだ。もはや精神病患者並みである。そしてまた、そういう一面は、確かにある。
トランプの問題はこういうひどい虚言症にあるということを、記者は前もって見抜いていた。なのにどうも、今回の記事では、忘れてしまったようだ。
【 関連サイト 】
→ トランプの嘘、828日間で1万回突破
→ 「ウソ」も繰り返して言えば、「真実」になる──トランプ大統領の発言と「真理の錯誤効果」
本項には「嘘」の具体例が一つも提示されてないので・・・
ちなみに嘘を辞書で調べると
「事実でないこと。また、人をだますために言う、事実とは違う言葉。」と出ます
>トランプは違う。平気で嘘をつく。
>実際、彼のツイッター発言の多くには、ツイッター社から「虚偽の危険あり」という警告が付けられた。
Twitterは児童ポルノ画像・写真を放置しており、
(『twi-dougaリアルタイム保存100』でぐぐればすぐに出てくる)
反社会的勢力なのは明らかですから少なくとも、客観的に真偽を判断できる会社ではないでしょう。
>トランプの嘘、828日間で1万回突破
>https://www.esquire.com/jp/news/a27389299/congratulations-donald-trump-has-managed-to-tell-10000-lies-since-taking-office-190507/
この記事はトランプ氏が「嘘をついた回数」などと指摘していますが
具体例は一つも提示されていません
>「ウソ」も繰り返して言えば、「真実」になる──トランプ大統領の発言と「真理の錯誤効果」についての考察
>https://www.esquire.com/jp/news/a27389299/congratulations-donald-trump-has-managed-to-tell-10000-lies->since-taking-office-190507/
>米国のトランプ大統領は、自分が「優れたビジネスマン」だと繰り返し発言しているが、
>それが真実ではない可能性を示唆する事実も、いくつか確認されている。
これも事実関係の指摘が全くありません
>重要なことのように聞こえるのは確かだ。
>ただし、そのような犯罪の発生率は、実はこの数十年間で最も低くなっている。
>米国での過度に暴力的な犯罪についても同様だ。
>大統領が主張する「米国の大虐殺」(American carnage)は、
>●必ずしも正しいとはいえない●のだ。
「必ずしも正しいとは言えない」ことを嘘と断ずるのはおかしいです。
この記事もトランプ氏が「嘘つき」と確実にわかる事象を提示していません
「1万回の嘘を全部並べよ」といいませんが1つくらいは提示すべきではないでしょうか
(これはリンク先の記事に対する苦言でもあります)
でないと、「トランプや菅義偉は嘘つき・詐欺師」だが
「バイデンや枝野幸男や志位和夫の正直者or許容範囲内の嘘をついている」と解釈する読者もいると思います。
>「他者の尊重」ということであるから、リベラルな人ならば、常に心がけていることだろう。
>(エゴイズムな保守主義の人とは逆だ。)
と書いておられるので指摘させていただきました
嘘の回数を報道する記事を探しても、実例が見つかるわけがないでしょう。1万個の嘘をいちいち書くわけには行かないんだから。
あなたは探す場所を間違えている。それでいて、「見つからないのはけしからん」と他人に文句を言っている。
> トランプ氏はツイッター(Twitter)で「私は大差でこの選挙に勝った!」と宣言。この投稿にはツイッターにより警告ラベルが付けられた。
https://www.afpbb.com/articles/-/3314542
違います。
「『リベラル・他者を尊重している』」と自分の立ち場を上に置きながら、
実態は「嘘の定義も実例も書かない」「他人を嘘つき・詐欺師と罵倒する」
「そのことを指摘すると『ぐぐればわかるだろう。文句を言う相手を間違えている』と論点ずらしする」
そういう姿勢をけしからんと言っています。
最近の管理人さんの政治記事はとてもリベラルな態度ではなく
「保守主義・エゴイズム」そのものです。
もちろん批評ですから大げさな表現、ユーモアを交えた表現を混ぜるのは当然でしょう。
そうトランプ氏のように。
ただ対岸の人たちを「騙されやすい人たち」「詐欺師」「嘘つき」などと罵倒することの
どこが他者尊重なのでしょうか。
罵倒することによって「反自民」「反大阪都構想」「反トランプ」の人たちは
管理人さんの記事を見て溜飲を下げることでしょう。
「彼はバカで詐欺師なんだ」と。
でもその姿勢そのものが『リベラル』と程遠いものではないか。
罵倒するからにはそれなりの根拠をキチッとつける
反論を受け入れる姿勢を大切にしていただきたいです。
私はそれを言いたいのです。
あなたが特別に知りたければ、そのへんの中学生にでも質問すればいい。たぶん教えてくれますよ。誰だって知っていることなんだから。
ググレカス
https://bit.ly/35agajb
>この人(菅義偉)もまた典型的な嘘つきだ。そして日本人の大半は、この嘘つきを支持している。
>(安倍首相時代からの、日本人の伝統だ。)
なぜ「嘘の定義」「具体的な嘘の例」を1つも仰らないのですか。
「だからググれよ」と言うのはまったく答えになってません。
(っていうかググってるに決まってるでしょうw)
投票当日の「宇都宮餃子」ツイート 枝野代表に批判
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000187864.html
枝野氏は「他意はない」と言ってますが
例えばこれは嘘ですか。それともそうではないですか。
人によっては、「他意はないというしかないし、嘘とカウントするには厳しいというだろう」いうし
またある人は「公職選挙法違反の脱法行為をしたくせに他意はないと嘘を付くな」となるでしょう。
嘘の定義・範囲を規定しないと、まったく本項の話が成立しないじゃないですか。
「トランプと菅義偉は嘘つきと認定する。嘘つきの言葉は信じてはならない。
主義主張の異なる人の意見をしっかり聞くことは大切だ。ただし、例外がある。
それは、相手が嘘つきである場合。相手が嘘つきである場合には、
相手がいくら立派なことを言っていても、それを信じてはならない」
「ただし嘘の定義・範囲は言わない」
これでは、「嘘つき」の認定を自分の裁量で行うことになり、
それこそがエゴイズムにつながるでしょう。
具体的に言うと
「Aの話は聞く必要はない。理由は嘘つきだからだ」
「Bの話には耳を傾ける必要がある。Bは嘘をついたという人もいるが私にはそう見えない」
この論法はトランプ氏そのものじゃないですかw
「自分の考えと違う声に耳を澄ますというのは、確かに大切なこと」と書いておきながら
「嘘つき(未定義)の話は聞く必要がない」というのは相当乱暴だと思います
> 嘘の定義・範囲を規定しないと、まったく本項の話が成立しないじゃないですか。
嘘とか嘘つきの定義を明示しないといけないほど管理人の主張は理解しがたいのでしょうか。
嘘は普通にあなたが辞書で引いてきた定義を当てはめれば意味が通ると思いますが。
まさか、あなたはどんな議論でも一言一句を律儀に定義しないと成立しないとでもお思いなのでしょうか。
> 「ただし嘘の定義・範囲は言わない」
>
> これでは、「嘘つき」の認定を自分の裁量で行うことになり、
> それこそがエゴイズムにつながるでしょう。
常識的な日本語を知っていれば、主張・発言が「嘘」であるかはそれが事実に反するかによって判断するものだということが分かるはずです。これが恣意的な裁量と言えるのでしょうか。
仮にトランプが嘘つきだという主張に不満を感じるのなら、彼の嘘を一つでもいいから擁護してみてはいかがでしょうか。
> 具体的に言うと
> 「Aの話は聞く必要はない。理由は嘘つきだからだ」
> 「Bの話には耳を傾ける必要がある。Bは嘘をついたという人もいるが私にはそう見えない」
>
> この論法はトランプ氏そのものじゃないですかw
別に対話が成り立たないレベルの嘘つきが相手なら、その論法で問題ないでしょう(嘘つきだろうが言うことが全てが誤りだというわけではありません。そもそも詐欺師は事実と嘘を巧妙に織り交ぜるものです)。重要なのはその論法が事実に即しているかです。
今回の選挙で不正があったか無かったを証明する一つの方法としては、投票された全ての票を、中立的な第三者機関に預けて再集計することです。
当然同じ結果にならなければ成りませんが、違う結果が出た場合は不正の可能性はあると言う事でしょう。
現時点でこれをやる事は、ほぼ不可能だと思いますが、投票用紙の国際基準を決めてこれに加入する国が増えれば、出来ないことでは無いかなーと思います。
>嘘とか嘘つきの定義を明示しないといけないほど管理人の主張は理解しがたいのでしょうか。
>嘘は普通にあなたが辞書で引いてきた定義を当てはめれば意味が通ると思いますが。
>まさか、あなたはどんな議論でも一言一句を律儀に定義しないと成立しないとでもお思いなのでしょうか。
管理人さんの「自分の考えと違う声に耳を澄ますというのは、確かに大切なこと」
「主義主張の異なる人の意見をしっかり聞くことは大切だ。
ただし、相手が嘘つきである場合それを信じてはならない」
「菅首相もまた、トランプ大統領と同様だと言える。」
「一国の最高権力者が堂々と嘘をつくと、国民の多くはそれを信じてしまう」
上記主張に賛成しています。
私が述べているのは「嘘の定義」が明確でないから、
「意見の聞く価値のない嘘つき」をどう判定するかわからないということです。
「トランプ氏、菅義偉氏は嘘つきである」これはわかります。
では枝野幸男氏(次期首相候補)は意見の聞く必要のない嘘つきなのか。
それとも裁量の範囲内で許されるものなので嘘つきではないのか。
いや、そもそも組織のトップに立つ人間は目的の達成、組織の円滑の運用を目指すから
ある意味「全員嘘つきだ」ということなのか。
この辺がわかりません
その判断基準を示さなければな、それこそエゴイズムがまかり通ってしまい
「Aの話は聞く必要はない。理由は嘘つきだからだ」
「Bの話には耳を傾ける必要がある。Bは嘘をついたという人もいるが私にはそう見えない」
という論法が跋扈し、他人を尊重する風土は作れなくなるでしょう。
>常識的な日本語を知っていれば、主張・発言が「嘘」であるかはそれが事実に反するかによって判断するものだとい>うことが分かるはずです。これが恣意的な裁量と言えるのでしょうか。
ではあなたは先程私が示した枝野幸男氏の発言をどう見ますか?
私は、言葉や会話は、あやふやなものだから「嘘つき」しかも「話を聞くに値しない」
という究極の選択を取るのは難しい、だからおおよその基準をおっしゃってほしいと言っているんです
議論する価値がありますかねぇ。
衆愚政治とは、嘘とか、うわさに関係なく、
独裁政治がごとく周囲に忖度させてしまうこと。
ではないですか?
ただ、忖度させられる環境ができている。
それ自体が
ペンは剣よりも強しの精神が殺された状態。
政治家が嘘をついたとして、
それを弾劾、追及、除外できない政治社会が、
すでに衆愚状態であり嘘かどうか
法治国家として裁くどころか検証すらされない。
SNSの普及で独裁政権が倒された。
という事例紹介は途上国では記事になりますが、
先進国では監視されている現状、
嘘が仮に忖度されていたとする場合、
消されるのは嘘を検証、主張する側にあり、
それは嘘が嘘ではない忖度社会。
ということでしょう。
ということは
嘘を小市民が議論する意味が果たしてあるのか。
1票を投ずること。
それすら操作できる力は、権力者の側にある。
それを米国のような完全自由主義、
権力主義、あるいはかつての帝国主義の社会が、
示しているのでは、との危険を感じます。
所詮は小市民の遠吠の無力感を感じます。
スレッドの表題は「 悪いところ 」の提起で、
別に結論としてトランプは嘘つき。
と断言はしていないので、
嘘つき議論で是非するのは、変ですね。フト。
トランプの言の、この1例は嘘。
菅の言の、この1例は嘘。
と、証明つきのものを例にして議論するなら、
有意義なのかもしれせませんが、
それをさせないズルさが、最高権力者に在る。
小市民が議論すべき論点は、どうあるべきか。
と、いまさらながら思いました。
メディアもそれを正面きって批判検証できない。
それがズルさ、狡猾さ。
政治屋としてのスキルなのかもしれません。
偉大な政治家、ではない。それはその通り。
だけど選んでしまった時点で、
小市民は負け。
選挙に不正があっても、わからないからこそ、
勝っても負けても騒乱になるのでしょうけど、
そもそもそんな人間を、選んでしまえる仕組み。
米国にしろ日本にしろ、
選ばれてはいけない人物チェック、
マスコミが矜持として作れないものなのか?
大統領だったってこと。
投票の不正については防ごうと思えば防げた筈だ。
つまり、まあそういうことだ。
中国はバイデン誕生で喜んでるのかも知れないが、
トランプの方が戦争にはならなかったのにな。