2020年09月24日

◆ イージスの洋上案

 陸上イージスを洋上で運用する、という案が出た。

 ──

 陸上イージスの実施が不可能になって、断念された。先日に述べた通り。
  → 陸上イージスを竹島に: Open ブログ

 この項目では、「だったら竹島に設置すればいい」という代案を示した。(政治的には実現は困難だが。)

 さて。それから日が流れて、このたび「陸上イージスを洋上で運用する」という案が出た。
 陸上配備型の迎撃ミサイルシステム、イージス・アショアの秋田・山口への配備断念を受け、政府は、レーダーなどのシステムを洋上に置く代替案をまとめ、自民党の関係部会に説明した。
 防衛省は、イージスシステムを洋上で運用する方法として、
 ・弾道ミサイル防衛の専用艦や護衛艦に搭載する案
 ・民間の船舶を活用する案
 ・石油採掘のような施設を建設する洋上リグ案
 の3案をまとめ、自民党の関係部会に提示した。
 政府は、こうした方針をアメリカ側にも伝えていて、年末までに決定したい考えだが、世界でも例を見ない計画だけに、調整は難航が予想される。
( → イージス「洋上案」を提示 “世界初”も難航?

 一方、これは軍事的にナンセンスなので、さっそく批判が出た。
 「イージス・アショア」に代わるミサイル防衛のための新たな装備について、防衛省はイージス・アショアのために製造中のものを改修し、洋上に配備する方向で検討していますが、改修作業を行うアメリカ側から「コストが膨大になるため、合理的ではない」という趣旨の指摘を受けていたことが、関係者への取材で分かりました。
 この洋上配備の方針について、防衛省が実際の改修作業を行う製造元のアメリカ側に説明したところ、技術的には可能なものの、システムの大規模な改修が必要になり、「コストが膨大になるため、合理的ではない」という趣旨の指摘を受けていたことが政府関係者への取材で分かりました。
 イージス・アショアのシステムは陸上配備を前提に設計されているため、波の影響に耐えられるよう設計を大幅に見直すといった対応が必要になることを念頭に置いた指摘とみられます。
( → ミサイル防衛装備の洋上配備「合理的でない」 米側が指摘 | イージス・アショア | NHKニュース

 アメリカの製造元という本家本元が「ダメだ」と言っているのに、それを聞いても、まだ強引にゴリ押ししようとする。まったく、防衛省というのは、頭がおかしいとしか言いようがない。たぶん、こう思っているのだろう。
 「これが軍事的・技術的に、非効率だということはわかっている。だけどおれたちは、オモチャがほしいんだ。オモチャを買う金を出すのは、おれたちじゃなくて、財務省だ。だから何とかして、財務省を説得して、オモチャを与えてくれ」
 まったく、ガキの発想というしかない。

 ──

 一方、軍事オタクの JSF という人が、軍事的観点から3案を比較している。
  → イージスアショア代替3案それぞれの一長一短(JSF)

 いかにも軍事オタクの観点だが、3案は、いろいろと難点があって、どれもダメだということがわかる。

 ──

 では、私はどう考えるか? これまでは、陸上であれ海上であれ、イージスという概念そのものを否定してきた。
  ・ 飽和攻撃を受ければ無効になる。
  ・ すぐに弾切れになって無効になる。
  ・ 北朝鮮の開発した「軌道を変えるミサイル」には無効だ。


 最後の点については、次の記事がある。
「北朝鮮は、ミサイル防衛網をかわして韓国を精密打撃できる、信頼性があり運用可能なミサイルを開発している」
 新型ミサイルはロシアのイスカンデル「SS26」に類似しているように見え、韓国と米国それぞれの迎撃システムのすき間をつくことができる可能性があるという。
 CNSによると、9日の発射実験によって迎撃システムをくぐり抜けられるよう軌道を変えることが可能で、発射の兆候を掴むことが困難であることが確認できたという。
 北朝鮮の国営メディアが公開した写真からは、ミサイルの姿勢を制御する噴射装置と可動フィンを備えている可能性がある。おかげでミサイルは正確に目標地点に向かい、飛行中の大半の間、軌道のコントロールを行えるという。
( → 侮るなかれ、北朝鮮の「飛翔体」 新型短距離ミサイルはICBM超える脅威

 ロシアの「イスカンデル」については、Wikipedia の記事がある。
 「イスカンデル」は精度、射程距離、信頼性(敵の防衛を回避する能力)を獲得している。
 標的の移動に合わせて飛行中のミサイルの狙いを修正することもできる。
 飛行中、ミサイルは弾道ミサイルより低い軌道を取り、飛行最終段階には回避行動を行い、ミサイル防衛システムをかいくぐるため囮を放出する。
( → 9K720 - Wikipedia

 これらはもう、ステルス機にも匹敵する、新世代のミサイルだ。これらに対して、旧世代のイージスを用意しても、何の効果もない。ただの無駄金になるだけだ。
 1兆円ほどの金をかけて、ただの無駄にしかならないとしたら、あまりにも馬鹿げている。防衛省のオモチャの代金としては、高すぎる。

 ──

 では、どうすればいいか? 特に、北朝鮮の新世代ミサイルに対抗するには、どうすればいいか? 何かうまい案があるか?
 はい。そこは、困ったときの Openブログ。うまい案がある。それは、すでに示した通りで、こうだ。
 「こちらが敵ミサイルにぶつかろうとするのではなく、敵ミサイルがこちらにぶつかるように仕向ければいい」

 
 これはちょうど、男と女の関係に似ている。男が女を追いかけても、女は逃げるばかりで、決してつかまらない。そういうときには、どうすればいいか? 逆に、女が男を追いかけるように仕向ければいいのだ。そうすれば、男は黙って坐っているだけで、女の方から勝手に接近してくる。……これが、利口な方法だ。

 では、その方法は? こうだ。
 「こちらが敵基地攻撃能力をもつ。こちらのミサイルが敵基地を攻撃する準備をする」

 
 この場合、敵のミサイルの第一目標は、日本にあるミサイル基地となる。つまり、日本が敵ミサイルにミサイルをぶつけようとしなくても、敵の方から勝手に日本のミサイルにぶつかろうとしてくるのだ。

 特に、北朝鮮向けには、攻撃目標を、次のようにするといい。
  ・ 金正恩の居住地、勤務地
  ・ 寧辺核施設
  ・ 各種の軍事施設
  ・ 35度戦付近の軍隊(韓国から北朝鮮を侵略するため)

 これらをミサイル攻撃されると、北朝鮮は非常に困る。だから、何としてもそれを避けるために、そこを狙っている日本のミサイルを壊滅させようとする。かくて、北朝鮮のミサイルは、日本にある「敵基地攻撃用のミサイル」に吸い寄せられてくる。
 日本のミサイルがぶつかろうとしなくても、北朝鮮のミサイルの方から勝手にぶつかろうとしてくるのである。(すげなくしていた女が、急に近づいてくるように。)

 ※ 詳しくは下記。
    → 敵基地攻撃能力: Open ブログ(方法論)
    → 敵基地攻撃能力の是非: Open ブログ(法的根拠)

 ──

 なお、この目的のためには、日本のミサイルは隠してはいけない。「バレないように山中や地下に隠しておこう」なんて思ってはいけない。日本のミサイルは、あくまで北朝鮮のミサイルを引きつけるためにあるのだ。だから、外から丸見えのところに、はっきりと展示しておく必要がある。

 なお、これらのミサイルのうちの9割ぐらいは、ハリボテでもいい。つまり、ダミーだ。中身は空っぽでいい。それなら、コストは大幅に低くなる。
 ざっと言えば、北朝鮮のミサイルが 1000発なら、日本にも敵基地攻撃用のミサイルを 1000発用意しておいて、そのうち 800発ぐらいは、ダミー(ハリボテ)でもいい。これで費用を浮かせることができる。
 あるいは、日本も 1000発のミサイルを用意しておいて、さらに 9000発のダミー(ハリボテ)を用意するといい。これだと、合計1万発だが、敵のミサイルがそのうち 1000発を破壊したとしても、まだ 9000発が残っている。そのうち、9割はダミーだが、残りの 900発は本物だ。本物 100発とダミー 900発を破壊されたあとで、生き残っている本物 900発で敵基地を攻撃できる。
 これが頭のいいやり方だ。

 ──

 結論。

 陸上イージスも、イージスの洋上転用も、金ばかり食って、効果はほとんどない。やめるべきだ。
 代わりに、敵基地攻撃用のミサイルを配備するべきだ。さらに、ダミーを大量に配備するべきだ。

 ※ なお、これらを必ずしも実際に発射する必要はない。これらのミサイルの主目的は、敵基地を破壊することではなく、「敵基地を破壊するぞ」と見せかけながら、敵ミサイルを引きつける犠牲者になることだ。これらが犠牲者になることによって、日本の他の部分は救われるのである。



 [ 付記 ]
 「イージスをやめると、すでに契約していた分についての違約金を、莫大に取られる。しかし陸上イージスの洋上転用ならば、違約金を取られずに済む」
 という説明もあるそうだ。
 なるほど。違約金を取られるのは困る。どうすればいい?

 そこは困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「イージスを製造するのは、ロッキード・マーティンだ。ロッキード・マーティンは、F-35 や、他のミサイルも製造している。だから、かわりにこれらの別兵器を購入することで、違約金をなくしてもらう」

 別兵器は、何を買えばいいか? F-35 か? いや、お勧めは別にある。敵基地攻撃用のミサイルだ。これを購入すればいいだろう。
 ロッキード・マーティンのミサイルなら、選り取り見取りでいっぱいあるから、お好きなものを購入すればいい。それらを購入することで、陸上イージスの解約にともなう違約金を免れることができる。(あるいは、最少額の負担だけで済ませる。)

 ※ ロッキード・マーティンが「そんなのイヤだ。違約金を払え」と言ったら? その場合には、おとなしく違約金を払う。そのかわり、将来の発注をすべて取りやめて、欧州の企業からミサイルなどの兵器を買う。F-35 の追加発注もやめる。……こう告げれば、たちまち相手は屈服する。



 【 関連動画 】



posted by 管理人 at 21:50| Comment(0) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
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