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コロナ治療の指針(ガイドライン)が出た。朝日に記事がある。
日本集中治療医学会と日本救急医学会でつくる委員会は、新型コロナウイルス患者への薬物治療に関するガイドラインを作り、発表した。研究結果に基づいて使用を推奨するかどうかを示した国内初の指針という。
( → 日本集中治療医学会と日本救急医学会でつくる委員会 )
いろいろと情報があるが、これは原典ではない。原典は下記で入手できる。
→ COVID-19薬物療法に関するRapid/Living recommendations の公開
この記述を引用しながら、私の評価を示そう。
総評
総評としては、全体的によくまとまっている。及第点だと言える。忽那賢志の薬剤評価みたいに、「明らかな間違い・デタラメ」があふれているわけではない。難点があるとしても、細かな点があるだけだ。
とはいえ、細かな点では、難点が見つかる。それを評価しよう。
アビガン
アビガンについては、こうある。
酸素投与を必要としない軽症患者に、ファビピラビルの投与を弱く推奨する(弱い推奨/低の確実性のエビデンス:GRADE 2C)
酸素投与/入院加療を必要とする中等症患者、ならびに人工呼吸器管理/集中治療を必要とする重症患者に対するファビピラビルの投与については、現時点では推奨を提示しない(no recommendation)
おおむね妥当だが、難点もある。
(1) 軽症と、中等症・重症を区別しているが、これは妥当ではない。第一波のときには、初期には「軽症者には不投与、中等症以上で投与」という指針を取っていた。それとは正反対にするのは、やっていることがデタラメすぎる。
第一波のときには、中等症の患者でかなり効果が見出されたのだから、この点からしても、中等症は投与の対象となる。
つまり、「軽症と中等症」をまとめて、「弱い推奨」とするべきであり、重症については「推奨を提示しない」でいい。
要するに、中等症の分類がおかしいので、中等症の扱いを変えるべきだ。ガイドラインでは、中等症は(重症者といっしょに)「推奨を提示しない」に含まれるが、中等症については(軽症者といっしょに)「弱い推奨」とするべきだ。
(2) 重症者については、軽症・中等症のときに、アビガンが投与されたか否かで、区別するべきだ。
・ 軽症・中等症のときに、アビガン投与あり → ×
・ 軽症・中等症のときに、アビガン投与なし → ◯
× は、「重症期に、投与不可」
◯ は、「重症期に、投与 可 」
軽症・中等症のときに、アビガン投与があったのなら、すでに 10日間のアビガン投与があったのにもかかわらず、重症化したことになる。ならば、これ以上、アビガンを投与しても効果がないと判定できる。ゆえに、重症者には、アビガン投与は不可である。( 11日以上の連続投与は、アビガンの処方の方法からはハズレる。副作用の危険も考えられる。)
軽症・中等症のときに、アビガン投与がなかったのなら、アビガンの効果は未判明である。ならば、効果があると期待して、念のためにアビガンを投与する方がいいだろう。他の薬剤と併用してもいい。
フサン
ガイドラインには、フサン(ナファモスタットメシル酸塩)の記述が抜けている。重症患者には、「アビガンとフサンの併用」が顕著な効果がある……という東大の報告があるのだから、この療法を、重症者では最優先で実施するべきだろう。
「治験の実績が足りないので、何とも言えない」という留保があるのかもしれない。だったら、さっさと治験を増やすべきだ。また、「検証は十分ではないが、顕著な効果がありそうだ」というふうに記すべきだ。
レムデシビル
レムデシビルについては、「軽症に非推奨、中等症と重症には弱く推奨」とある。この記述の通りでいいだろう。
酸素投与を必要としない軽症患者に対するレムデシビルの投与については、現時点では推奨を提示しない(no recommendation)
酸素投与/入院加療を必要とする中等症患者、ならびに人工呼吸器管理/集中治療を必要とする重症患者にレムデシビルの投与を弱く推奨する(弱い推奨/低の確実性のエビデンス:GRADE 2C)
ただし、ここには副作用の記述がない。レムデシビルについては、「重篤は副作用が5%ほどあるので、その点に留意すること。患者にも事前に伝えること」と注記しておくべきだ。
ステロイド
ステロイドについては、特にデキサメタゾンについて、「軽症者には使わないことを強く推奨、重症者には使うことを強く推奨」とある。この記述の通りでいいだろう。
酸素投与を必要としない軽症患者にデキサメサゾンを投与しないことを強く推奨する(強い推奨/中の確実性のエビデンス:GRADE 1B)
酸素投与/入院加療を必要とする中等症患者、ならびに人工呼吸器管理/集中治療を必要とする重症患者にデキサメサゾンを投与することを強く推奨する(強い推奨/高の確実性のエビデンス:GRADE 1A)
ステロイド剤は、免疫抑制作用を持つ。自己免疫という形で免疫過剰になっている症状には有効だが、やたらと使用すると、コロナそのものへの免疫能力が損なわれるので有害である。ここのところを理解しておく必要がある。(忽那賢志は、ここを理解していないので、逆の結論を出している。)
【 関連動画 】
素人目にみて、アビガン以外は危険な薬物
レムデシビル、ステロイド系は、
余程ダメ元で投与する以外は副作用が危険
そもそも弱った人に使うべき薬物ではない感
アビガンは、正常者以外にはある程度有効な感
RNAウイルス全般に効きそうな攪乱系
だけどそもそも、
日本人で重篤化する人の特徴は無いのか?
食生活などへも踏込んだヒアリング
見たことがない
PCR検査そのものを疑う医師も結構いるし
疑似鼻腔での大気暴露試験、出ることもあるとすると、何をもって判断するのが正しいのか。
結局、自衛隊病院が公開したレントゲン判断
これが早くて確実なのではないのか。
オリンピック忖度もあって消えた見解になってるが
によると日本人は他国と比べ死亡率が1/3との事
かつアビガンを多く投与されている事が記載されていました