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ステルス機は空の王者だ……と信じられているようだが、そのステルス機を一挙に無効化する新兵器をロシアが開発した。極超音速空対空ミサイル(マッハ6.0)というものだ。これは、超高速なので迎撃することが困難であるだけでなく、長距離飛行が可能なので、ステルス機を運用するシステムを無効化できる。
この方式の頭のいいところは、空中でステルス機を撃墜するのではなく、ステルス機の根っこを破壊することだ。
具体的には、次の通り。
ステルス機はそれ単独では行動せず、部隊に指示を与える管制機とともに行動する。管制機は高性能レーダーで、敵のステルス機や対空ミサイルなどを検知してから、その状況を、自軍のステルス機に情報伝達する。
ここで、管制機は前線よりもずっと後方にいるから、敵のミサイルの餌食にはなりにくい。敵機が近づいたら、まずは自軍のステルス機が対応してくれるので、管制機は後ろの方に引っ込んでいればいい。
ところが、ロシアの新型ミサイルは、超高速で長距離を飛んでくるので、前線のステルス機の頭越しに、一挙に奥の方の管制機を撃墜してしまう。こうなると、残りのステルス機は、視力を失ったのも同然なので、右往左往するばかりとなる。「こちらからは敵機の状況がまったくわからないのに、こっちの状況はロシア軍の管制機によって丸見えだ」というふうになる。
※ ステルス機は、見えにくいのだが、管制機の高性能レーダーには、見えてしまうことがある。
同様に、給油機を超高速ミサイルで撃墜すると、ステルス機の航続距離が減少してしまうので、ステルス機の攻撃能力が低下する。
S-500やR-37Mが狙うのは戦闘機や爆撃機などではなく、前線よりも後方に位置し、大型で高価な非ステルスの「早期管制警戒機」や「空中給油機」など、前線の航空戦力を支える基盤となる部分だ。
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他に、次の方式もある。
ステルス機が飛び立つ前に、基地に駐機しているステルス機をミサイルで破壊する。
基地に駐機しているステルス機をミサイルで破壊してしまえば、ステルス機はもはや存在しなくなる。「試合に出る前に決着を付ける」というような感じだ。
スポーツでこれをやったら卑怯だが、戦争では卑怯もへったくれもない。戦争はスポーツではないのだ。正々堂々と戦う必要はないのだ。
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以上、詳しくは下記ページで。
→ ステルス戦闘機「F-35」は怖くない?ロシアに「ステルス」による航空支配は通用しない
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さて。ロシアがそういう新兵器を使うとしたら、西側諸国はどうすればいいか? どうしようもないので、お手上げになるしかないのか?
私のお勧めは(私の独自案ではないのだが)、下記の方式だ。
小型の無人レーダー機(哨戒機)をたくさん飛ばして、それらの全体で、管制機の代わりにする。たとえば、30機ぐらい。このすべてを、極超音速空対空ミサイル(マッハ6.0)で破壊するのは、意味がない。10億円のミサイルで、1億円のドローンを破壊するようなものだ。コスパが悪すぎる。
ただし、10億円のミサイルで、500億円のステルス機部隊を右往左往させる(一時的に無効化する)のであれば、そう悪くはなさそうだ。……といっても、10億円のミサイルで1億円のドローンを1機か2機ぐらい撃墜しても、他の大部分は残っているから、無効なのだが。
本項では、特に結論は出さないまま、とりあえずは情報の提供をしておく。
【 追記 】
ただ、この方式でステルス機が無効化されるとすると、「ステルス機は空の王者だ、無敵だ」という理屈で F-35 を大量導入することには、疑義が着く。莫大な金をかけて F-35 を大量導入したら、一挙に無効化してしまった……では壮大な無駄だ。
【 関連項目 】
無人機をたくさん飛ばしてシステム化する……という発想は、私は 2009年に提案したことがある。
→ 無人戦闘機システム: Open ブログ
同じ考え方が、今ごろになって、軍事世界でも主流になりつつあるようだ。
だから米海軍はイージス艦を導入しているのです。
空対空ミサイルではありませんよ。
標的は基本的に地上目標や艦船です。
> S-500やR-37Mが狙うのは戦闘機や爆撃機などではなく、前線よりも後方に位置し、大型で高価な非ステルスの「早期管制警戒機」や「空中給油機」など、前線の航空戦力を支える基盤となる部分だ。
あなたは単に文章を読めないだけ。頭がおかしいのでは?
毎度毎度、馬鹿をさらしている。文章の読み方を、小学生に教わるといいですよ。最低限、ひらがなと漢字を読めるようにしましょう。「空」という字は読めますか? 無理みたいですね。
競走馬は念入りな世話と良質の飼い葉を必要としますが、軍馬は劣悪きわまる環境で碌な餌がない状況でもポテンシャルを維持できる。 ステルス機にそれは無理ですからね。