2020年09月05日

◆ 敵基地攻撃能力の是非

 敵基地攻撃能力について、安倍首相が辞任前に、何らかの方針を出すそうだ。最後の一働きのつもりらしい。

 ──

 朝日新聞の記事にある。
 《 「ミサイル阻止、年内に結論」 安倍首相、談話発表へ 》
 安倍政権が検討する「ミサイル阻止に関する安全保障政策の新たな方針」について、安倍晋三首相は4日、年内に結論を得ると記した談話を出す方針を固めた。政府は敵のミサイル基地などを直接攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有と、配備計画を撤回した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策について、次の政権で検討を継続し、来年度当初予算案を決める年末までに結論を出す方向だ。
 複数の政府・与党関係者が明らかにした。首相の談話は閣議決定を経ない形式とする。首相官邸は敵基地攻撃能力の言い換えを検討しており、談話では別の表現を用いる。
( → 朝日新聞

 政府の立場がどうであるかには関係なく、私の立場を示しておこう。


 (1) 法的根拠

 法的根拠としては、「敵基地攻撃能力は、自衛権に含まれる」と見なしていい。(私の考え。)
 これを比喩的に言うと、こうだ。
 「強盗が被害者を攻撃するとき、被害者は自衛権がある。このとき、被害者が攻撃する対象は、強盗の武器や手に限らない。強盗の股間を蹴ってもいいし、強盗の目を突いてもいい。こちらを攻撃してくる強盗に対しては、相手の弱みを攻撃してもいいのだ」
 
 同様にして、敵がこちらを攻撃してくるときには、発射されたミサイルを攻撃するだけでなく、ミサイルを発射する基地を攻撃してもいい。(ただし敵国の都市攻撃は許されない。それは自衛の範囲には含まれない。)

 ──

 なお、自衛権が合憲であることは、次の理由による。
 「自衛権は、憲法の内部で認められているのではなく、自然権として、憲法の言及の対象外となっている。
 人が生きることや、呼吸することや、恋をすることは、憲法で規定されているわけではないが、自然権として生まれながらにして備わっている。自衛権もまた同様だ」
 詳しくは下記。
  → 9条改憲の目的は?: Open ブログ
  → 集団的自衛権の憲法判断: Open ブログ


 (2) 射程

 敵が日本海の真ん中にいて、そこから日本に攻撃してくるなら、そこにいる敵を日本は攻撃できる。(これは自衛だ。)
 敵が自国領土内の基地にいて、そこから日本に攻撃してくるなら、そこにいる敵を日本は攻撃できる。(これも自衛だ。)
 つまり、日本が反撃できる範囲は、敵が日本を攻めてくるときの距離しだいとなる。

 たとえば、日本海の上にいる敵に対しては、その場所まで攻撃する。北朝鮮内の地方の基地にいる敵に対しては、その場所まで攻撃する。……ただし、いずれも、敵がその場所から日本に攻撃してくることが条件だ。(日本から先制攻撃することは許されない。)

 日本がどの程度の射程で攻撃するかは、敵がどの程度の射程で攻撃してくるかによる。その距離は事前には決まっていない。

 たとえば、敵が日本海上から攻撃してきた場合には、日本はそこを攻撃することだけが許される。こちらから先に敵の領土内の敵基地を攻撃することは許されない。それは自衛権から逸脱する。
 敵基地攻撃能力が認められるからといって、何でもかんでも認められるわけではないのだ。


 (3) 隠すなら

 敵が日本をミサイルで攻撃してから、敵がミサイルを隠すとしたら、どうするか?
 隠したミサイルをすべて見つけ出して攻撃するのは大変だ……というのが、従来の見解だった。
 しかし私は別の見解を取る。
 敵が日本をミサイルで攻撃してから、敵がミサイルを隠すとしたら、日本はミサイル発射台に限らず、敵の基地の全部を攻撃していい。
 これは、冒頭の自衛権の説明と同様だ。強盗に対しては、強盗の武器を攻撃するだけでなく、強盗の股間や目を攻撃してもいい。強盗の攻撃(行動)を制圧することが目的なのであって、強盗のもつ武器だけを制圧することが目的なのではない。そもそも、そんなことは格闘術の達人にしかできないのだから、素人には無理に決まっている。(真剣白刃取りなんて、できるはずがない。ピストルから発射された銃弾を手でつかむこともできるはずがない。)

 敵が領土内からミサイルを発射した場合には、敵の領土内の基地のすべてを攻撃対象としていい。……この方針で、具体的にどうするべきか、ということは、前に別項で述べたとおり。
  → 敵基地攻撃能力: Open ブログ

 ※ 北朝鮮の基地を壊滅させて、米韓による侵攻(領土支配)の手助けをする。
 ※ 実際にそうする必要はない。「そうするぞ」と見せつけることで、北朝鮮が日本にミサイルを飛ばすことを抑止する。「そっちがやったら、こっちもやり返すからな」と。
 
posted by 管理人 at 22:51| Comment(0) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
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