2020年09月04日

◆ 民主党政権の失敗の理由

 立憲民主党と国民民主党が合流することになったが、民主党政権の失敗の理由を理解しておかないと、二の舞になる。

 ──

 かつての民主党政権は失敗した。今の安倍政権に比べると、はるかにまともな政権であったのだが、どういうわけか国民には毛嫌いされた。いまだに「大嫌いだ」と嫌悪感が続いている人も多い。
 ではどうして、そんなに嫌われたのか? そういう質問を受けても、旧・民主党に属した政治家たちは、キョトンとするだけだろう。男女間の関係でもそうだが、嫌われた方は、自分がどうして嫌われたのか、わからないものだ。だから、自分の失敗に気がつかないまま、何度も何度も同じ失敗を繰り返す。
 今の立憲民主党も、結成当時は高めの支持率を得たのに、最近ではたったの3%程度の支持率を得るだけの泡沫政党であるにすぎない。政権末期の安倍自民が高い支持率を誇るのに比べると、雲泥の差だ。
支持政党は? (%)
  自民 40
  立憲  3
  国民  1
  公明  2
( → 朝日新聞世論調査―質問と回答〈9月2、3日実施〉 [自民党総裁選2020]:朝日新聞

 ──

 では、どうしてこういうことになったのか? 旧・民主党や立憲民主党は、なぜ失敗したのか? 彼らは自分の姿を鏡に映して理解することができない。
 そこで、困ったときの Openブログ。自らを理解できない彼らのために、真実を教えてあげよう。こうだ。
 「旧・民主党が失敗したのは、消費税を増税したからである。このことで、国民は『裏切られた』と感じて、怒り狂った」

 
 しかも、である。ここには重要なことが二つある。二つの点で旧・民主党はドジを踏んだのだ。

 第1に、増税そのものが経済政策としてはまずかったこと。増税というのは経済学的にはインフレ対策なのだが、不況期にインフレ対策をするというのは、経済学的にまったく間違ったことだった。財政赤字という帳簿にばかりとらわれて、経理のことばかりを考えていたから、経済学のことをまったく理解できなかった。
( ※ 似た例は、昔のドッジ・ラインというのがある。これも、帳簿のことばかりを考えて、日本経済を奈落の底に突き落とした。このあとで、朝鮮特需がなかったなら、日本経済はとんでもないことになっていただろう。)

 第2に、国民の意見を聞かなかったことだ。当時、国民の大半は増税に反対していたのに、民主党政権は国民の声を聞こうとしなかった。「われわれは正しいことをしているのだ。国民が反対しても、正しいことをなすのだ。あとは歴史が評価してくれる」と言い張って、徹底的に国民の声を無視した。
 これは、「唯我独尊」とも言える。「独裁的」とは言えないが、独裁政治によく似ている。つまり、あまりにも(自らの)善を信じすぎると、ただの悪とほとんど区別ができなくなってしまうのだ。それが民主党政権だった。……このとき、国民は「裏切られた」と感じて、ひどく恨んだのである。
 民主党政権は、「こども手当て」や「埋蔵金」や「高速道路無料化」などを打ち出して、バラマキの公約をしていた。ところが実際にやったのは、バラマキどころが、大幅増税の方針だったのである。これじゃ、「結婚したら、すべての約束をホゴにした夫」というのに等しい。妻としては、ほとんど「浮気・不倫をされた」というような感じになるだろう。実際、国民の多くはそれほどにもひどく傷ついたのである。
 にもかかわらず、当の民主党の政治家たちは、それをまったく理解しなかった。「自分たちは正しいことをなしている」とばかり思い込んでいて、国民の気持ちをまったく理解できなかった。つまり、国民の声を聞こうとしなかった。
 そこに、旧・民主党の失敗の根源がある。 

 ──

 では、今の立憲民主党はどうか? やはり、同様だ。
  ・ 経済政策のダメさ具合は、相も変わらずだ。
  ・ 自己正当化の具合も、相も変わらずだ。


 経済政策に至っては、まともな公約さえもない。単に予算をばらまくことと、財政のことばかりを考えていて、「経済成長をさせるにはどうすればいいか?」という発想がない。特に、「減税とインフレによる経済成長」という近代経済学の原理をまったく理解できていない。経済学の知識がゼロも同然だ。

 政治的にも、自己正当化をするばかり。「原発ゼロ」ということを教条的に信じ込んでいて、同意できない仲間を追い出してしまう。「原発を段階的に減らす」というふうに現実的な政策を取ることができずに、自らの信奉する「原発ゼロ」ばかりを強調する。……これじゃ、ほとんど「過激派」というに等しい。まともな現実的な政党とはなっていない。
 この点では、菅直人が「太陽光発電のために超巨額の補助金を投入する」という馬鹿げた政策を実行したのにそっくりだ。こういう下らないことのために超巨額の金を投入したから、今では国民はそのツケ払いとして、多額の電気料金値上げを払わされている。それでいて、太陽光発電の量はろくに増えていない。当り前だ。太陽光発電のコストが馬鹿高いときに政策を推進したから、コストばかりがやたらとかかって、肝心の発電量の増大が進まないのだ。菅直人がそういう馬鹿げたことをやらなければ、同じ費用をかけても、もっと多大な太陽光発電を実現できたのだが。
 結局、教条的な信念にとらわれて、コスト感覚がないせいで、「莫大な金を投入して、効果はごくわずか」という大失敗をしたわけだ。
 そして、そういうコスト感覚の欠落が、「原発ゼロ」にも見られる。自らの政治的信条ばかりを盲目的に守っていて、まともな現実的なコスト感覚がない。これではもはや政権担当能力がないというのにも等しい。
 ※ この点では、前日に述べた「エタノールのエコ詐欺 」とそっくりだ。科学的知識がないせいで、詐欺みたいな夢物語ばかりを語る。

 ──

 旧・民主党の流れを汲む政治家たちは、上記の点に留意するべきだ。自らの失敗を理解できないのであれば、いつまでたっても悪賢い自民党には勝てないままとなるだろう。
 そして、それを改めるための方法はただ一つ。こうだ。
 「自らの誤りを直視して、国民の声に耳を傾ける」
 これができない限りは、旧・民主党の政治家に未来はない。



 ※ 以下は、自民党の話題。(読まなくてもいい。)


 [ 付記1 ]
 「安倍政権の時代には経済がずっと好調だったから、若者は安倍政権を支持する」
 という解説記事がある。
  → 安倍政権の7年8ヶ月は20~30代にとって職が増え、給与が増え、株価も好調で、素晴らしい経済環境だった - 斗比主閲子の姑日記
 
 しかしこれは不正確だ。
 なるほど、2011年を見れば、グラフのようになる。しかしこれだと、どん底の時期が基準だから、あとで自然回復するだけで、すべて安倍政権のおかげだと錯覚するようになる。
 そこで真実を知るために、2011年以前と比較すれば、次のようになる。
  → https://j.mp/2GmPUbi
 つまり、たとえ回復したように見えても、実は元に水準にはとうてい及ばないのだ。
 100 から 60 に減ったあとで、70、80 と増えているので、「増えた、増えた」と喜んでいるが、それ以前の時期には戻っていないのだから、とうてい喜ぶわけには行かないのだ。
 ただし若者たちは、昔の記憶がないので、「昔よりは大幅に落ちている」ということに気づかない。
 ここでは、手品にだまされるような、錯覚がある。その錯覚のせいで、若者たちは「幸福になった」と信じているのだ。

 [ 付記2 ]
 菅・官房長官が、次の首相になりそうだ。仲良しの二階と手を組んでいるようだ。
 菅と二階には、よく似た傾向がある。
  ・ 金で買収すること。
  ・ 意見の異なる相手を敵と見なして、攻撃すること。


 前者は、昔から続く「悪徳自民」の流れそのものだ。
 後者は、プーチン流とでも言おうか。安倍首相がトランプに似た感じだったとすれば、菅・官房長官(首相)はプーチンに似た感じだ。このあとは恐ろしい恐怖政治になりそうだ。
 そう言えば、プーチンに暗殺されかけた野党指導者から、ロシア特有の毒物が検出されたそうだ。
  → 反政権指導者にサリンより強力な毒物 : 読売新聞
 
posted by 管理人 at 23:57| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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