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朝日新聞はこれまで何度もエコ詐欺の商品を推奨してきた。
・ エコキャップ
・ ユーグレナ
が代表的だ。どちらも、ちっともエコでないし、むしろ莫大なコストがかかって反エコなのだが、詐欺師が口車で言いくるめて、エコであるかのように見せつける。そしてその片棒をかついできたのが、朝日新聞だった。
最近はなりをひそめてきたかと思っていたが、またやらかした。今度はエタノールだ。
ファーメンステーションは、ここの休耕田で有機栽培された非食用の米を発酵蒸留し、エタノールを製造している。化粧品の原料などとして販売するほか、これで自社商品も作る。
エタノールは私たちの生活で存在感を増した。別名エチルアルコール。だが消毒用途に限らず、以前からシャンプーや香水、制汗剤といった様々な品に使われてきた。ただ、日本では海外由来の大規模生産されたものがほとんど。そんな中、国産で原料の栽培過程まで明らかな同社の品は、環境に負荷をかけずサステイナブル(持続可能)だと注目される。
( → (フロントランナー)ファーメンステーション代表・酒井里奈さん 発酵で資源循環の輪を結ぶ:朝日新聞 )
ということで、いかにもエコであるというふうに称賛する。ところが、コストが問題だ。
高コストで燃料としては採算が合わないと早々に判明。調査の末、化粧品原料としての販売を提案した。「由来がわかるオーガニックな原料は、食べ物と同様、化粧品の世界でもニーズがあるはず」と見込んだ。
実証実験が終了を迎えても事業の引受先はなく、13年に自ら引き継ぐ。
いくら理念が高くても、現実にはコストが問題だ。そこで「採算が合わない」と判明したのだから、さっさとやめるのが常道だ。なのに、かわりに化粧品原料として販売しようとする。
「由来がわかるオーガニックな原料は、食べ物と同様、化粧品の世界でもニーズがあるはず」という目論見だが、それは見当違いだろう。食品ならば丸ごと食べるので、有機栽培は有用だ。しかし原料にするなら、精製してしまうので、由来が何であるかは関係ない。有機栽培であることのメリットなどは何もない。その違いを理解できていないわけだ。(化学音痴かな?)
リンゴの搾りかすから作ったエタノールもあるそうだが、
できたエタノールはリンゴの香りがします。
と言って、アピールしている。しかし、リンゴの香りがするというのは、精製度が劣っているということなのだから、美点であるどころか、汚点だ。食品(酒)として口に入れるのならば、リンゴの香りがするのは美点となるかもしれないが、化粧品の材料としては、「余計な不純物が含まれていること」はただの汚点であるにすぎない。そんなことも理解できていないわけだ。(化学音痴かな?)
そもそも、「高コスト」という点で失格だ。それは、生産効率が低いということであり、余計なエネルギーを使っているということだ。国産の米は、外国の米に比べて数倍のコストとなっているので、その分、エネルギーを浪費しているということでもある。エコであるどころか、反エコなのだ。そんなこともわからないわけだ。(科学音痴・物理学音痴かな?)
以上の点で、あまりにも非科学的な話ばかりが続いている。こんなに科学音痴な記事を書いているとしたら、たぶん女性記者だろう……と推測して、よく見たら、まさしくそうだった。筆者は「大村美香」という記者だ。顔を見ても、いかにも数字に弱そうな顔をしている。
こういう非科学的な人が、数字で考えることをしないで、雰囲気だけで「エコ」という言葉に流される。そのあげく、エコに反する商品を「エコだ」と称して、詐欺師に加担して、国や国民の金を奪うのである。
※ すでに経産省から J-Startupに選定されて、補助金をもらったそうだ。
※ 朝日の今回の記事にだまされて、さらに金を出す国民や会社が増えそうだ。
[ 付記 ]
リンゴの搾りかすを使うというのは、コスト面で割に合うのなら、特に問題はないだろう。もともと搾りかすは生産コストがゼロだからだ。(むしろ廃棄品としてはコストが生産マイナスだとも言える。)(あとは精製コストの問題だけだ。)
一方、米からエタノールを作るというのは、生産コストが高くて、米の価格が国際相場よりも大幅に高くなるので、とうていダメだ。こんなのは初めから成立するはずがない。
朝日の記事は、コスト感覚がないのが、決定的にダメだ。
(自分たちは常に正しいというエゴイズム)