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朝日新聞が報じている。
政府は28日、新型コロナウイルスに感染した軽症、無症状の人の宿泊施設での療養を徹底する方針を打ち出した。季節性インフルエンザの流行に備え、医療機関や保健所の負担軽減が狙いだ。入院に関する措置を含め、厚生労働省は今後、運用の見直しに着手する。
( → コロナ軽症は宿泊療養を徹底 インフル備え現場負担軽減:朝日新聞、軽症・無症状は宿泊療養 医療現場の負担減へ見直し 新型コロナ:朝日新聞 )
このこと自体は、好ましいことだ。私も推奨していた。ただし、実施の際には、注意するべき点がいくつかある。
(1) 収容能力
東京都では、宿泊所不足という問題が発生した。だから、十分な収容能力を整備することが大切だ。
「東京都では、(東京都の不手際により)軽症者の専門施設が不十分だったので、軽症者の入院先がなかった」
とすれば、対策はこうだ。
「病院には中等症以上を入院させるために、軽症者は軽症者向け施設に入所させる。そのために、軽症者向け施設を大量に用意する」
( → コロナ総括の記事 (朝日): Open ブログ )
方針を立てるだけでなく、その方針を実施するだけの施設数が必要なわけだ。(口先だけでなく金を出せ、ということ。)
(2) 急増対策
施設数を十分に用意したつもりでも、いざとなったら患者が急増して、施設数が足りなくなる恐れがある。それへの対処も必要だ。
そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
「神奈川県の真似をする」
具体的には、こうだ。
「アパホテルのホテルを借りる。初めは、借りる契約だけをしておいて、患者が増えるに従って、実際に借りるフロアを次々と増やしていく」
この方式だと、患者がいないうちは、多額の賃料を払う必要はない。単に部屋の権利を押さえておくだけだ。その後、患者が増えたら、実際に借りる部屋をフロア単位で増やしていく。
( → 軽症者向け施設の拡充: Open ブログ )
こういう方法で対処できる。
(3) アビガンの処方
軽症者向け施設では、患者にアビガンを処方できない。(処方できるのは、指定病院に限られているからだ。)
軽症者向け施設(そこは指定された大病院ではない)では、アビガンを処方することができない。
となると、発熱から6日目以後に高熱になっても、アビガンを処方されないまま、中等症ないし重症になってしまう。それだけならまだマシで、下手をすると、死亡する。
( → 東京の感染急増(7/16): Open ブログ )
この原因については、次のように説明される。
では、なぜ、そのように治療が改悪されるのか? それは、医療逼迫が起こっているからではない。アビガンが未承認だからだ。
仮に、アビガンが承認されれば、軽症者向け施設でも、自宅療養でも、アビガンが処方されるようになる。だから、特に問題はない。
しかるに現状では、アビガンが未承認なので、「医療逼迫」が「アビガンの処方なし」に結びついてしまうのだ。
そして、そうなる理由は、医療逼迫そのものではなく、アビガンの未承認という政府の方針なのだ。
これは問題だ。「だからアビガンの承認をせよ」というのが、上記項目の趣旨だ。
しかしながら、アビガンの承認は、一朝一夕にはできない。時間がかかる。困った。どうする?
(4) 対策
そこで、困ったときの Openブログ。何とか案を出そう。対策としては、次のことがよさそうだ。
「軽症者向けの施設に宿泊する人も、高熱を発したら、すぐに入院させる。そのことで、すぐにアビガンの投与を受けさせる。高熱とほぼ同時に」
「高熱を発しなくても、60歳以上の患者は、発症5日目には自動的に入院させておく。そのことで、高熱と同時にアビガンの投与を開始する」
「70歳以上の患者は、最初から入院させる。高熱を発しなくても、パルスオキシメーターと D-ダイマーで検査して、悪化の兆候が見えたらすぐにアビガンを投与する。特に、発症6日目には、予備的に少量のアビガンを投与してもいい」
※ 以上の件は、本項で初めて述べた。
(5) 早期退院
さらに、症状が改善して退院が近づいた患者は、早めに退院させるといい。
現状では、症状がなくなっても、「PCR 検査で陽性だから」という理由で入院が継続となるのが原則だ。この場合、治療を受けるわけでもないのに、単に観察のために入院している。それでは馬鹿らしいので、次の措置を取るといい。
「入院した患者を、早期に退院させる(追い出す)ことで、ベッドを空ける」
といっても、いきなり自宅に追い出すのは、まずい。そこで、こうする。
「早めに退院した患者を、軽症者向けの施設に収容する」
これならば、問題ない。
たとえば、病床が 2400床で、平均滞在日数が 14日だとしたら、平均滞在日数を半減する(7日間)ことで、現状比2倍の人数を入院させることができる。
こうして、「病床が不足する」という問題を解決できる。
( → 医療逼迫はあるか? : Open ブログ )
なお、自宅療養でもよさそうに見えるが、隔離の意味では、軽症者向け施設の方がいいだろう。
(6) 馬とニンジン
軽症者向け施設に入る人を増やすには、ビュッフェを用意するといい。
軽症者向けの施設には、ビュッフェを用意する。
(これ)は、「馬の前にぶら下げるニンジン」だ。おいしいビュッフェを用意しておいて、それが食べ放題だとなれば、まずい病院食よりもいいので、患者は病院からホテルに移りたがる。
逆に言えば、そうなるように、まともなホテルとおいしいビュッフェを用意しておくべきだ。これこそが、医療崩壊を防ぐコツなのである。
[医療崩壊を防ぐコツは、病院の設備を充実させることではなく、ホテルのビュッフェを充実させることだ」
これは、意外な方法だろう。
( → 医療逼迫はあるか? : Open ブログ )
品川プリンスホテルのバイキングを食べたいので、軽症者向け施設に入りたい……という人が増えれば、それはそれで好ましい。
ついでだが、現状では、1人1個の弁当だけであるようだ。これだと、高齢者も、若い大柄の男性も、同じものを食べることになる。若い大柄の男性には、物足りなくなるだろう。
ベジタリアンにとっても、好ましくないだろう。
これらの問題を回避するには、バイキング形式が不可避なのだ。
※ 「感染する恐れがあるぞ」「密になるぞ」という声も上がりそうだが、ご心配なく。すでに全員が感染している陽性者です。「バイキングは感染の危険がある」というのは、未感染者に限定した話だ。
※ ビュッフェの提供が「ぜいたくすぎて公費負担は無理」ということであれば、オプションとしての有料提供にすればいい。普通の弁当が 500円だと仮定して、ビュッフェを定価の 500円引きで提供すればいい。あるいは、1000円引きでもいい。どっちにしても、病院に入院させるよりは、ずっと安上がりになる。病院の個室入院だと、1日数万円もかかるのがザラだ。それよりはホテルの個室入所の方が、圧倒的に安上がりだ。
それで弁当を増やすとかじゃなく、警備を強化する方向ですからビュッフェはのぞみ薄ですね
収容所みたいなもんでは誰も行きたくないでしょう
ビュッフェの話。