2020年08月31日

◆ 地方に老人ホーム

 都会に老人ホームを作ると金がかかって仕方ないので、地方に老人ホームを作る、という動きがある。

 ──

 老人ホーム(とりわけ特養)は、それぞれの自治体が域内にに作るのが原則だが、都会の自治体では、域内の土地が高くて大変なので、域外の地方に老人ホームを作る、という動きがある。これだと、
  ・ 都会の自治体にとっては、土地代が安上がり
  ・ 地方の自治体にとっては、雇用が生じる
 というふうに、双方にとってメリットがあるので、win-win だと言われる。
  → 自治体間連携で特養完成 静岡・南伊豆と東京・杉並:朝日新聞
  → 南伊豆に杉並区の特養施設 ウィンウィン計画に思わぬ壁:朝日新聞

 ところが、実際にやってみたら、思わぬ問題が生じたそうだ。せっかく作ったのはいいが、入居希望者が非常に少ないという。入居可能数 50人に対して、30人しか来ない。ガラガラであって、宝の持ち腐れ常態であるそうだ。
  → 「うば捨て山」に送られる高齢者 快適なのに止まらぬ涙:朝日新聞

 この記事では、「うば捨て山」だの、「止まらぬ涙」だの、さんざんな言い様だ。
 この記事では最後にこう結論する。
 高齢者はひとりひとり、多様な半生を抱えた生身の人間であり、商品のように簡単に移動させることはできない。

 では都会に住んでもらえばいいかというと、そうでもない。この記事の冒頭では、都内でも山谷という貧困街で老人が次々と孤独死する事例が報告されている。どこかに収容するべきだが、特養は圧倒的意不足していて、入居待ちが大量に列をなしている。都内では2万9千人も。
 とすれば、都内ではダメなのだから、地方に移るしかない。なのに、朝日の記事はそれを「うば捨て山」と批判する。

 ──

 では、どうすればいいか? それは、問題の原因を探ればいい。
 「南伊豆に杉並区の特養施設」
 という事例があった。では、ここが不人気なのはなぜか?
 「たぶん交通の便だろう」と思って調べてみたが、案の定だった。
 杉並区からということで、荻窪駅と現地(エクレシア南伊豆)との間の交通の便を調べたら、こうだった。
 「3時間42分、8250円」( → Google マップ

 自宅からだと、片道4時間ぐらいかかることになる。こうなると、日帰りはちょっと難しい。伊豆に一泊旅行するついでに、老人ホームに立ち寄る、という感じになる。これでは大変すぎる。

  ※ 3時間42分というのは、最短の時間らしい。時間帯によっては、ダイヤの都合で、4時間ぐらいかかるのはザラだ。

 ──

 では、どうする? ここは、特に頭をひねる必要もなく、簡単に代案が思い浮かぶ。
 「群馬あたりの北関東に、老人ホームを作ればいい」
 ちょっと地図で調べたが、上越新幹線よりも、高崎線の湘南新宿ライン(快速)の方が低コストで済む。新幹線と比べても、そんなに時間の差は付かない割には、コストは大幅に安上がりだ。
 場所としては、北藤岡駅が有望だ。
 「2時間05分、1980円」( → Google マップ :電車)
 「1時間53分、1820円」( → 同上 : 高速バス)
 というふうに、アクセスはきわめて良い。
 さらに、自家用車があれば、もっと楽だ。近くに高速道の IC があるので、1時間18分で済む。(高速道路料金は別途)

 というわけで、北藤岡駅のそばに老人ホームを作れば、アクセスがいいので、入居希望者は続出するだろう。これで問題は解決する。( 困ったときの Openブログ。)



 [ 補足 ]
 北藤岡駅 のあたりは、住宅街にも空地がいっぱいあるほか、農地もある。
 農地は、農地として購入したあとで、農地転用をすれば、格安で老人ホームを作ることができる。
 都会の自治体と、現地の自治体が協力する形であれば、農地転用は可能なので、問題はない。そもそも、老人ホームを作るために農地転用をすることは、あちこちで普通になされている。自治体の関与する特養となれば、いっそう農地転用は楽だろう。その分、格安で老人ホームを作れる。

posted by 管理人 at 19:58| Comment(3) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
特養などの施設に入所すると、住民票も施設に移動することになります。
財政の厳しい地方の施設に介護が必要な老人が来ると、財政負担が増えます。
都市の施設に入れずに待機している介護老人を地方の施設に都市が建設し、都市の住民票のままで入れる制度が欲しいものです。
これさえできれば、都市は低予算で特養などを地方に設置し、待機させている介護老人とその家族を救うことができます。
Posted by 塚本水樹 at 2020年09月02日 23:12
 すでに実現しているようです。以下、引用。

 ──

○ 介護保険においては、地域保険の考え方から、住民票のある市町村が保険者となるのが原則。
○ その原則のみだと介護保険施設等の所在する市町村に給付費の負担が偏ってしまうことから、施設等の整備が円滑に進まないおそれがある。
○ このため、特例として、施設に入所する場合には、住民票を移しても、移す前の市町村が引き続き保険者となる仕組み(住所地特例)を設けている。

 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/ccrc/h27-07-22-siryou4.pdf
Posted by 管理人 at 2020年09月02日 23:24
 《 文字コードの話 》

 一つ前のリンク(PDF)では、「住民」という文字の「民」が文字化けする。
 どうしてかと思ったら、これは unicode の特殊文字であって、漢字ではなくて、記号の一種(部首を示す記号)である。たとえば「眠」というような漢字の部首を示すときに使う記号。
 「住民」という単語を使うときには、この文字を使ってはいけないのだが、上記の PDF では、間違ってこの文字を使っているようだ。

 参考文献:
  https://j.mp/2GnPd1y
  https://glyphwiki.org/wiki/u6c11
Posted by 管理人 at 2020年09月02日 23:36
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