※ 本項は前項の 【 追記 】 部を分離しました。
※ もともとは、前項の一部に含まれていたのを、分離して、独立項目にしました。
「病床不足・宿泊施設不足」と先に述べたが、他に、「検査機器の不足」もある。

これに関しては、新たな記事が出た。
「 PCR 検査機器が不足しているので、自治体は拡充を急いでいるが、まだまだ足りない」という趣旨。
新型コロナウイルスの流行時に必要となる、ウイルスの有無を調べる検査の最大想定は、全国で1日計5万6千件にのぼるとの推計を、厚生労働省が公表した。都道府県は検査体制の拡充を急ぐが、7月以降の全国的な感染拡大に直面するなか、課題も浮かぶ。
( → PCR拡充、急ぐ自治体 関東へ検体、結果まで数日 検査可能件数1日90件の島根:朝日新聞 )
大都市圏で全然足りていないことがわかる。
・ 東京は感染密度が高いのに、それに全然追いついていない。
・ 大阪と愛知は、大都市圏なのに、下位レベル。
(感染者数と比べた)不足の程度では、東京都がひどい。だが、数字そのものでは、大阪と愛知が最悪レベルだ。この二つの府県では、知事の人気がけっこう高いのだが、コロナ対策という面では、最悪レベルにある。ひどいものだ。
【 後日記 】
児玉龍彦という東大名誉教授が、「 PCR検査の拡充で、無症状感染者を発見することで、感染を抑止すべきだ」と言っている。
しかし、いくらそんなことを言っても、「1カ月で 10倍増を実現」というのは、物理的に不可能だ。
金ならば、一挙に 10倍の金を支出することはできる。しかし検査機器を導入するには、そう簡単には行かない。
第1に、生産量の限界がある。現時点で、生産の納入が限界に達していて、納入遅れが生じている。
第2に、検査人員の養成にも、時間がかかる。というか、そもそも「検査人員を養成する」という制度がない。配置するべき組織もない。現状のままでは、「機械だけは大量に生産されても、それを受け入れて運用する組織がない」というふうになりかねない。
この人の提案は、「できたらいいね」で終わる。「 PCR検査の拡充」は、確かに大事だが、一朝一夕にはできないので、半年がかりか一年がかりで徐々に拡充するしかない。この人の言うように「1カ月で 10倍増を実現」というのは、現実を知らない絵空事だ。
【 関連項目 】
→ 東京の検査能力の限界: Open ブログ
※ 検査能力の 10倍増をめざすどころか、現実には、濃厚接触者を検査するだけの能力さえ、そろそろ限界に達しつつある。濃厚接触者における感染を検出できなくなってしまう。
【 追記 】
検査能力のデータ(各県ごと)は、朝日新聞の記事にある。
→ 検査能力不足、30都道府県 7月末時点 全国、最大5.6万件必要 新型コロナ:朝日新聞
たとえば、東京都は 8600件、神奈川県は 3950件、愛知県は 1472件、大阪府は 2000件。
ただし、これらの数字は、紙の新聞には一覧表で掲載されているのだが、ネット上にはなかった。同じ記事なのだが、記事の全文はあるのだが、データ部分の図表だけがなかった。(上記記事。8月8日の朝刊。)
( ※ 参考:現時点では1日あたりのPCR検査の実施件数は、東京都は 6000件。)
児玉龍彦という東大名誉教授の話。
さらに、 【 関連項目 】 も。
タイムスタンプは 下記 ↓
弱毒化なのか、集団免疫なのか、何れにしても、日本はなぜこんなにラッキーなのでしょうか。神風の吹く国ってことでしょうか(笑)。油断大敵ですね。
> 児玉龍彦という東大名誉教授が、「 PCR検査の拡充で、無症状感染者を発見することで、感染を抑止すべきだ」と言っている。しかし、いくらそんなことを言っても、「1カ月で 10倍増を実現」というのは、物理的に不可能だ。金ならば、一挙に 10倍の金を支出することはできる。しかし検査機器を導入するには、そう簡単には行かない。
⇒ 児玉氏が提言しているのは、主に以下の3点ではないでしょうか。
(1) 文科省管轄の大学や研究所にある、ロシュ社製などの「多検体全自動検査装置」を新型コロナのPCR検査に振り向ける(縦割り行政をあらためる)。さらに、この装置・手順で得られた検査結果は、現状では(指定)感染症の確定診断には使えないのかもしれないが、これを厚労省に特例として認めさせる。
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/793969/
※ 全自動検査装置(PSS社製や富士フィルム製)については、過去に貴ブログでも、「国が認可しない⇒認可しないから普及していない⇒国内にないから使えない」と論考されていますが、児玉氏は「あるところにはあるんだから活用させてくれ」という主張のようです。
http://openblog.seesaa.net/article/475042673.html
(2) 複数の検体をまとめて(混ぜて)スクリーニング検査をし、陽性反応が出たら、取り置いていた個別の検体をあらためて検査する「プール方式」を採用する。これでかなり効率化がはかれる。
https://www.sankeibiz.jp/econome/news/200809/ecb2008091241001-n1.htm
(3) 咽頭ぬぐいでの検体採取は医療行為なので、やれる人が限られる。また、採取者への感染防止の観点から、実施できる機関・場所が限られる。唾液PCRは既に認可されているが、「発症から9日以内」の条件があるなど普及が不十分。唾液PCRを普及させれば、検査のハードルがだいぶ下がる。
上のことがクリアできれば、国が目標としている?(全国で)1日10万件どころか、1日数十万件でも可能になるという主張のようです。児玉氏のロジックが正しいかどうかはわかりませんが、「物理的にできない、お金がないからできない」という話でもなさそうです。
つまり、同じ薬が国によって効果が変わるといってるんでうよね?
でないと以下の点数計算の意味がわからないです。
100点が 50点になるのは悪化。 (日本)
0点が 50点になるのは改善。 (外国)
そういう違いがある。わかった?
Posted by 管理人 at 2020年08月14日 13:04
効果じゃなくて、人数です。
日本では、
現状では、アビガンが 100人中 100人に投与。(希望者に・無料で)
治験では、50人に投与で、50人にプラセボ。
外国では、
現状では、アビガンが 100人中 0人に投与。
治験では、50人に投与で、50人にプラセボ。
100人が 50人になるのは悪化。 (日本)
0人が 50人になるのは改善。 (外国)
──
※ たいていの外国ではアビガンが入手不可能。使いたくても不許可。例外的に、インドだけは限定許可だが、無償ではない。希望者全員に無償で投与なのは日本だけだ。