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セミの鳴き声は日本人には夏の風物詩だが、海外の人にとっては耳障りであるそうだ。セミの鳴き声が聞き慣れない不思議な音に聞こえるという。
→ 海外の人とリモート会議をしていたら『変なノイズ音』を指摘され異常がないか調べたらアイツらだった「日本の風物詩」 - Togetter
リモートワークで海外の人と会議をしていて『なんか変なノイズ入ってない?』と言われて『特に異常はないが……』と思いながらチェックしたらセミの鳴く音のことだとわかり『日本では夏になるとこのようなノイズがどこでも発生します』みたいな説明をした
アメリカ人が仕事の打ち合わせで日本に来て、セミの泣き声を聞いて、あれは何だ?と聞いてきたことあります。
北欧の人が来日した際に「この大きな音はなんですか?」と聞いて日本人から「虫です」と聞いたときにゾッとしたという話が(
北米の知り合いがこっち来たときにセミの声で発狂しそうになってた。
セミの写真見せたらもっとえらいことになった。
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セミの泣き声は海外では珍しいらしい。では、なぜか?
「セミは温暖な地域にしか存在しない」
というのが理由だろう。そのまた理由は、
「セミの幼虫は、地面が凍結する地域では生きられないから」
だろう。一般的には、
「セミの生息する地域は、降雪しない地域だ」
と言えるだろう。
以上は、私の推測だ。
この推測は、次の二点で裏付けられた。
第1に、Wikipedia 英語版によると、「セミがいるの地域は主に熱帯だ」ということだ。
At least 3000 cicada species are distributed worldwide with the majority being in the tropics.
少なくとも3000匹のセミの種が世界中に分布しており、大半は熱帯地方にいます。
( → Cicada )
第2に、国内では、クマゼミの生息する地域は、降雪しない地域とほぼ重なる。
→ クマゼミの分布エリア
しかしながら、反例もあった。アブラゼミ・ニイニイゼミ・ヒグラシなどは、東北地方(一部は北海道も)にも生息しているそうだ。
→ 分布図( 出典 )
冬に降雪する地域でも幼虫が生きられるのは、たぶん、地中の深いところ(凍結しないところ)で生き延びることができるからだろう。
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以上をまとめると、こう言えるだろう。
「セミは、世界中の温暖な地域に分布しているし、熱帯では珍しくもないが、温帯では、セミのいない地域に住んでいる人も多い。それらの人にとっては、セミの音を珍しく感じるのだろう」
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一方、日本では、たいていの地域にセミがいる。これはなぜか?
たぶん、日本が森林の国であるからだろう。
実際、日本ほど国土が森林に覆われている国は少ない。たいていの国は、森林は少なくて、草原や畑が多い。( Google マップを見てもわかる。)
このことが、多くの外国人にとっては、セミが珍しく感じられる理由だろう。
一方で、外国人でも、温暖な森林地帯に住んでいる人には、セミの声は珍しくもないはずだ。(ただし、そういう人は、比率的には多くはない。北欧には森林は多いが、南欧では森林はほとんど畑地になってしまった。)
【 関連サイト 】
→ 「本当に鳴くのが大変好評でした」来日したポーランド人が本物のミンミンゼミの声を聞いて感動…理由はセミの声を勘違いしてたからだった - Togetter
ツクツクボウシやヒグラシのようなリズミカルな声のセミが海外にはいないのではないか?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%A8%E6%9C%9F%E3%82%BC%E3%83%9F