コロナの第一波と第二波では、致死率が異なる。第一波では 5.6%だが、第二波では 0.86% と激減する。
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致死率については、前にも何度か述べたが、それはその時点での数値だった。最近ではどうかという値を示そう。
第一波と第二波では、致死率が異なるだろう……というのは、容易に推定できる。区切る期間はいつがいいかというと、6月中ならどこでもいい。6月中なら、新規感染者が激減していたので、どこで区切っても、結果に大差は生じないからだ。
それでも、とりあえずは最良の結果を求めて、6月の真ん中の6月15日で区切ろう。
これ以前とこれ以後で、致死率を比べる。
致死率 = 死亡者数/(死亡者数 + 回復者数)
という式から、致死率は得られる。
※ 死亡者数/感染者数 ではない!
なお、死亡者数と回復者数の数値は、全期間の累積値ではなくて、その期間の総数である。日付で言えば、
・ 第一波 初日 〜 6月15日
・ 第二波 6月16日 〜 8月01日
となる。この期間の総数だ。
この数値を得るには、次のページの昨日と過去値を調べればいい。
→ 昨日値
→ 過去値(archive)
すると、次の値を得る。
・ 6月15日 死者数 925 回復者数 15643
・ 8月01日 死者数 1011 回復者数 25506
通期では、
1011/(25506+1011)= 3.8%
なので、通期の致死率は 3.8% である。
第一波では、
925/(925+15643)= 5.6%
なので、第一波の致死率は 5.6% である。
第二波では、差し引きして、
(1011-925)/(1011−925+25506−15643)= 0.86%
なので、第二波の致死率は 0.86% である。
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まとめ。
致死率は、第一波では 5.6%だが、第二波では 0.86% と激減する。全体(通期)では 3.8% である。
なお、第一波に比べて第二波では激減しているのは、アビガンの効果だと推定される。第一波の致死率は(高齢化の度合いを考えると)日本も他国と大差がなかった。しかし第二波では、明らかに他国と比べて激減している。
※ 年齢構成が「若者が多い」というふうになった効果も考えられるが、その効果も、あったとしても、致死率をいくらか下げるだけだ。激減させるほどの効果はない。
【 補説 】
忽那賢志医師が、新たな記事を書いている。
→ 新型コロナ 典型的な症状、経過、重症化のリスク、後遺症について(忽那賢志)
例によって、不完全な情報だ。
(1) 期間の区別
致死率については、第一波と第二波の区別をしていない。通期の致死率を記しているだけだ。だから、(日本の)第二波では致死率が大幅に低下しているという事実を無視している。当然ながら、致死率が下がったことについての言及もないし、アビガンについての言及もない。
(2) 処方の区別
「3-5%の事例で致命的になりうる」と記しているが、それは、通期の話だ。今後については、第二波の数値が適用されるので、「1%弱の事例で致命的になりうる」と記すべきだ。
そしてまた、「その条件はアビガンの早期投与を受けた場合」と記すべきだ。つまり、こうだ。
・ アビガンの早期投与を受けた場合 …… 1%弱の事例で致命的
・ アビガンの早期投与を受けない場合 …… 5.6%の事例で致命的
こういうふうに記すべきだ。
(3) 症状の区別
症状については、「約2割弱と考えられる重症化する人はそこから徐々に肺炎の症状が悪化して入院に至ります」と記しているが、「それはアビガンの投与を受けない場合」と注釈するべきだ。
「アビガンの早期投与を受けた場合には、重症化する率が大幅に下がる」と記すべきだ。そちらが事実なのだから。
※ 実際、重症化率も致死率も、大幅に下がっている。前述の通り。
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まとめ。
忽那賢志・医師の記事は、不正確だ。
話の根拠が全体の通期の数字となっている。そのせいで、前期と後期(第一波と第二波)の区別が付いていない。だから、「アビガンなし」の時期と、「アビガンあり」の時期との、区別が付いていない。そのせいで、データとしてはほとんど無意味なデータとなっている。
読むだけ無駄、とも言える。
2020年08月02日
過去ログ
もしそうだとしたら、軽症者の数が増える一方、重症者・死亡者の数は同様であるはずだ。
そもそも、無症状者は別として、いったん発症したら、死亡率や重症化率は、変わらないはずだ。(アビガンなしならば。)
忽那賢志・医師の記事にも、似た趣旨の話が書いてある。「比率は一定」というふうな。
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なお、無症状者は、カウントされていないはずだ。統計の定義では、回復者は「 recovered and discharged patients 」だから、入院して退院した人だけだ。軽症で入院しない人は対象外だ。
実際、感染者は 3.6万人で、感染者は 2.6万人だから、重症者の分を差し引いても、かなり多くの(1万人近い)無症状感染者がいることになる。これらについては、致死率の際には、計算の対象外だ。(分母には含まれない、ということ。)
※ 仮に無症状感染者も含めて(新)致死率を計算するなら、現状の値のさらに半分ぐらい( 0.5%程度)にまで、低下しそうだ。
さらに言うと、検査を日本以上にいっぱいやっている欧州国家では、致死率は高めです。日本よりもずっと高い。たとえばドイツでは、日本の何倍もの死者が出ている。
つまり、検査を増やしたからと入って、それだけでは死者を減らすことにはならない。(アビガンがないと。)
日本に限らず、ヨーロッパでも、スペイン、スイス、オーストリア、ベルギー、ルクセンブルグなどでも第2波に襲われていますが、死亡者は増えていません。一方、南半球に位置するオーストラリアでも第2波に襲われていますが、ここでは感染者数の増加に応じて死者も増えています。
気温については考察済み。
→ http://openblog.seesaa.net/article/476545632.html
気温が影響するのは、(免疫力と)感染率であって、致死率ではない。
感染率は気温と相関がない。
> ヨーロッパでも、スペイン、スイス、オーストリア、ベルギー、ルクセンブルグなどでも第2波に襲われていますが、死亡者は増えていません。
この件は、次項で説明しました。次項の最後をお読みください。
結論を言うと、検査を大規模に拡大することの効果で致死率は1%前後にまで下がり、さらにアビガンを併用すると致死率は 0.1〜0.2% ぐらいにまで下がります。
詳細は、本日夜の項目で。