2020年07月30日

◆ コロナの致死率の低下 2

 コロナの致死率の低下について、前回に分析したあとで、今回は結論を下す。

 ──

 前回はデータを見たが、結論までは出さなかった。
  → コロナの致死率の低下 1: Open ブログ
 コロナの致死率は世界的には低下しつつあるようだ。つまり、コロナ・ウイルスは弱毒化しつつあるらしい。

 「弱毒化しつつあるらしい」と述べたが、はっきりとは断定できないままだった。
 そこで、改めて考察する。

 ──

 国別に見ると、米国を初めとする多くの国では、次のように言える。
  ・ 春先には感染者も死者数も多かったが、夏ごろになると減りつつある。
  ・ 感染者の低下率は、国よって違う。独・仏・伊では感染者数が激減したが、英国では緩い低下で、米国では上昇中。
  ・ いずれの国でも、致死率は低下して、2%ぐらいで安定する。


 以上のことから、次のように判断するのが妥当だろう。
  ・ 感染者数は、国ごとの対策の仕方に依存する。バラバラ。
  ・ 致死率は、2%ぐらいで安定する。共通。


 後者(致死率)については、私としては次のように考えたい。
  ・ ウイルスそのものは特に弱毒化していない。
  ・ 致死率の低下は、死にやすい人が死んでしまったから。


 後者(死にやすい人が死んでしまったこと)で、致死率がだんだん低下していくことは説明が付きそうだ。はっきりと証拠があるわけではないのだが、私としてはそう判断したい。 ……(

 ──

 ただし、最後のこと()は、日本には当てはまらない。日本の死者の総数(累計)は、たったの千人程度である。「死にやすい人が死んでしまった」ということは、まったく成立しない。
 実際、日本は政界最高の超高齢国家であり、死にやすい人はまだまだたっぷりと残っている。他国ならばすぐに死んでしまいそうな人( 80歳以上の高齢者)は、100万人ぐらいはいるだろう。
 ……と思って、統計データを調べてみたら、全然違った。こうだった。
 80歳以上人口は1045万人(総人口の 8.2%)
( → 統計局ホームページ//1.高齢者の人口 2016年

 100万人どころか、1000万人もいる! 死にやすい人はまだまだ、たっぷりと残っているわけだ。
 そして、それにもかかわらず、日本のコロナ死者はたったの千人だけだ。あまりにも少ない。
 
 ──

 では、なぜ日本のコロナ死者は少ないのか? 

 第1に、感染者が少ない。累計でも3万人だけだ。最近では感染者が増えているとはいえ、その大部分は無症状の軽症者だ。

 第2に、感染しても、アビガンのおかげで重症化しない。この効果が圧倒的に大きいようだ。最近では感染者が大幅に増えているのに、死者数は日平均で1人程度の状況がずっと続いている。感染者数の急増がまったく反映されていない。……こういう特殊事情は、アビガンの効果以外には考えられない。
( ※ 忽那賢志・医師は、感染者数の増加にともなう重症者・死者の増加を予想したが、おおむねハズレたようだ。)

 ──

 ちなみに、東京都のデータを見ると、6月上旬に比べて、新規感染者数は1日 20人から 250 人へと 10倍以上に増えたが、重症者数 は5人から 20人へと4倍にしか増えていない。
 この重症者数は、新規発生の数をカウントしているのではなく、入院中の数をカウントしている。仮に毎日同じ人数が発生する(少しも増えていない)としたら、それだけで重症者数は大幅に増えていく。
 たとえば、最初は5人いるとして、1日1人が重症化して、1日1人が退院するなら、ずっと5人のままだ。その後、1日3人が重症化して、1日1人が退院するなら、重症者数は1日に2人ずつ増えていく。(新規の重症化患者の数は3人で一定していても、入院中の重症者数は1日で2人ずつ増えていく。増えた分が退院するまで、増加は続く。)
 この意味で、重症者数の増加は、実際よりも高めに出る。

 逆に言えば、新規感染者が急増している状況では、重症者数の増加は、グラフよりも低く見積もっていい。東京都のグラフでは、重症者数は4倍になっているが、重症化した人の数は、それほどには増えていないわけだ。(長期入院している日数の増加のせいで、重症者数が増えているわけだ。重症者の新規発生が4倍になっているわけではない。)

 こういう状況からして、日本では重症者の数はあまり増えていない、と判定できる。
( ※ つまり、忽那賢志・医師は、感染者数の増加にともなう重症者・死者の増加を予想したが、おおむねハズレたようだ。)

 ──

 結局、日本では、感染者数が激増している割には、重症者の増加は少ないし、死者はまったく低レベルだ。(1日1人程度だ。)死にやすい人はたっぷりと存在するのに、死んでしまう人は最小限で済んでいるのだ。
 そして、その理由はアビガンのおかげだ、と推定できる。


 結論。

 世界的には、楽観できる状況にはない。
 致死率がいくらか下がっているのは、死にやすい人が死んでしまったからだ。
 コロナの毒性は、あまり下がっていない。依然として危険だ。
 感染者数をうまく減らした国では、死者も減っているが、致死率はあまり下がっていない。2%程度を維持している。(※)
 日本だけは例外で、感染者が増えた割には、重症者も死者も極端に少ない。その理由はアビガンだろう。

 (※) たとえば世界で最優秀レベルの医療があるドイツでも、1日の新規感染者が 700人ぐらいで、1日の死者が7人ぐらいだから、致死率は1%程度だ。(これは日本よりもずっと多い。ドイツの方が高齢化の程度は低いのに。)



 [ 付記1 ]
 「アビガンを使う」という前提でなら、「コロナはインフルエンザ並みの危険度であるにすぎない」と言えるかもしれない。死者数に限っては。
 ただし、後遺症については、この限りではない。コロナでは後遺症がかなり強く残ることが多い。たとえ軽症であっても、危険な病気であると言えるだろう。決して甘く見るべきではないのだ。
 
 [ 付記2 ]
 本項で述べたことは、欧米の現象を説明できているが、世界全体での致死率の低下( → 前出項目)を、説明できていない。
 世界全体での致死率の低下は、どうしてか? これについては、次のように説明できそうだ。
 「欧米以外(つまり途上国)では、もともと高齢者が少なくて、若者や中年が多い。だから年齢のおかげで、致死率が低下しているのだ」
 
 これで説明できそうだ。



 [ 補足 ]
 死者数では楽観できそうだが、感染者数ではひどいことになっている。東京都の新規感染者数は、367人。新記録だ。全国でも急増している。

 こんな状況で、東京都は、休業要請でなく、営業時間短縮を要請。
  → 新型コロナ:東京都、飲食店に営業時間短縮再び要請へ 感染急増  :日本経済新聞

 何を甘いことを言っているんだか。下記でも批判多数。
  → はてなブックマーク

 ──

 一方、政府は Go To キャンペーンを実施するという狂気の沙汰だ。(人数制限をした)大阪の真似をする気もない。
 野党から国会開催を要求されても、首相は拒否して、隠れている。いわば、政府が脳死状態になっている。政府が自殺したようなものか。

 次の批判も。
  → 東京都医師会 「今すぐ国会を招集し特措法改正を」「夏休みの場合ではない」
 京都医師会は30日の定例会見の中で、勢いを増しているコロナ禍に対する、今後の都医師会として考えを発表した。特に国に対し、感染抑止には休業要請に強制力を持たせることが必要として、「今すぐ国会を招集し特措法改正を」と訴えた。
「最後のチャンスだ、今は夏休みしている場合ではない」

posted by 管理人 at 22:36| Comment(2) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アビガンにより致死率が下がったとのことですが、アビガンは指定された少数の機関でしか処方できないので、アビガンを使うようになったという理由だけで、全国の致死率が下がったと結論づけるのはやや強引な印象を受けました。

もちろん、アビガンは大きな要因であることは間違いないと思いますが、致死率低下の要因は、アビガンの他にも何かあるように思えます。(何が?と聞かれても私には答えられませんが。。。)
Posted by 反財務省 at 2020年08月03日 00:13
 コロナの患者が入院できるのは、指定された少数の機関だけです。一般の病院には入院できません。
 したがって、指定された少数の機関だけで、ほぼすべての入院患者をまかなっています。

> アビガンの他にも何かある

 そうですね。「検査が増えた」「軽症者が多い」ということもあるでしょう。
 アビガンは、主要要因というだけで、「すべて」ではありません。

 ──

>> 入院できるのは、指定された少数の機関だけ

 という件について。

 特定の大病院まで、「公共的な交通機関(鉄道やタクシー)を使わずに訪れること」と指定されます。原則として、何キロかの道を、歩いて訪れることになります。その途中、息が苦しくて、倒れてしまいそうになるそうです。
 最近では、自治体が「専用の運搬車」を用意してくれることがありますが、それは自動車メーカーが無料で寄付してくれたから。そうなっていない自治体だと、遠くまで歩いて行くことになります。
 ※ 自家用車だと、病院に駐車場がないので、ダメ。

 ただし、家族がいれば、家族に自家用車で送ってもらうこともできる。お金があれば、ハイヤーを使うこともできるが、ハイヤーの人が感染してしまうので、嫌がられそうだ。

 なお、入院できる病院は CT を備えていることが必須なので、かなりの大病院であることが必要だ。

Posted by 管理人 at 2020年08月03日 07:28
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