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「手書きのファックスで処理しているから」
というのが正解であるらしい。ファックスのデータをいちいち手動で集計しているせいで、時間がかかるらしい。
NESIDのシステムでは、検査で陽性と判明してから公表までに、3日ほどかかるそうだ。
( → エッ! 東京も大阪も感染情報収集にまだファクスを使っているの?(野口 悠紀雄) | 現代ビジネス | 講談社(7/7) )
新型コロナウイルス感染状況のデータを収集するため、最初はNESIDというシステムが使われていた。
感染が分かると、まず医師が患者の情報を記した発生届を作成する。それを各医療機関が管轄の保健所にファクスで送信する。受け取った保健所は、記載に不備がないかどうかを確認し、個人情報を黒塗りにするなどして都道府県にファクスで転送する。
データをファクスでやり取りするのでは、当然のことながら、迅速なデータの収集・分析はできない。それだけでなく、誤送など、さまざまな問題が発生した。
( → エッ! 東京も大阪も感染情報収集にまだファクスを使っているの?(野口 悠紀雄) | 現代ビジネス | 講談社(1/7) )
300人の感染者発声を知るには、ファックスの用紙が 300枚あることで人数を数えているらしい。
それにしても、1時間で済みそうだが、なぜか3日間もかかっているようだ。数えるのに時間がかかるだけでなく、書くのにも時間がかかっているようだ。
呆れた話だが、デジタル化はなかなか進まないで入るそうだ。システム自身は完成しているのだが、システムを利用できないでいるそうだ。
大半の自治体では医療機関からファクスで患者の報告を受けた後、保健所がハーシスへの入力を代行しており、保健所の業務軽減につながっていない。
( → 新システム稼働したのに…都内なおファクス報告 コロナ感染、進まぬ情報共有 - 毎日新聞 )
どうしてこういう馬鹿げたことが起こるのか?
私の推定は、こうだ。
「新しいデジタルシステムを作っても、その使い方が公開されていないので、使い方がわからない」
そう思って、 HER-SYS の使い方をネットで検索してみたが、やはり、まともなものは見つからなかった。
・ 概要をまとめた文書( PDF )はあるが、簡単すぎる。
・ 講習会があるらしいが、それだけじゃ足りない。
使い方がネット上で公開されていないのだから、使えないのは当然だ。「仏作って、魂入れず」「アプリ作って、取説なし」という見本だろう。デジタル初心者には、どうしようもないね。お手上げとなって当然だ。
上記の点について指摘した野口悠紀雄は、最後に「驚きだ」とまとめている。だが、驚いているだけで話を済ませるのでは、意味がない。
問題点を見つけたならば、原因と対策を出すべきだ。それでこそ論じた意義がある。(単に驚くだけなら猫でもできる。)
http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52339031.html