2020年07月23日

◆ 医療逼迫はあるか? 

 東京都の感染者が急増しているので、医療逼迫の恐れがあると言われているが、どうか? 

 ──

 東京都の感染者が急増しているので、医療逼迫の恐れがあると言われている。
 ただ、実状を見ると、西浦教授が予想していたような「指数的な急上昇」(感染倍率 2.5)にはなっていない。
 では、どうなっているか? 東京都の発表データは、報告日ごとのデータだが、これは、日ごとの変動が激しいので、うまく予想が立てにくい。しかし、感染日ごとのデータを見ると、なだらかな傾向が見て取れる。


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出典:朝日新聞


 これを見ると、6月中には、かなりの急上昇があったが、7月以後はややなだらかな増加になったとわかる。このことは、私が前に予想した通りだ。
 今回の感染者増加は、東京都で、酒場の「感染会」を放置していることが理由。市中感染というより、酒場が発生源となって拡散している。事情はまったく異なる。
 酒場だけが原因なので、当然ながら、今後、急激に指数的な増加が起こることもない。
( → 東京で感染急増( 7/02): Open ブログ:コメント欄

 ただ、指数的な急上昇というほどではないにせよ、どんどん増加傾向にあることは問題だ。
 特に、今後は政府が Go To キャンペーンなんかをしていることを考えると、いっそう危険度が高まる。

 ──

 こういう感染拡大の傾向があることについて、理由を探ろう。すぐに思いつくのは、次のことだ。
  ・ 多人数会食をする人が増えている
  ・ マスクをする人が減っている


 要するに、危機感が薄れて、自粛する人が少なくなっている、ということだ。
 政府が緊急事態宣言をしたころには、政府がそうしようがするまいが、人々は危機意識が高かったので、言われなくて自粛する人が多かった。飲食店に入る人は少なくなっていたし、マスクをしない人も激減していた。……こういう状況であればこそ、「緊急事態宣言は、やってもやらなくても同じ」という結果になったわけだ。
 ※ 外出禁止7割なんかをしなくても、飲食店に入る人は9割ぐらいの激減になっていた。

 一方、今は逆だ。危機感が薄れて、自粛する人が少なくなっているので、上記のような事例が目立つ。(多人数会食・マスクなし)
 これは、私の観測範囲だけではあやふやなので、 twitter で検索すると、同様の話がいっぱい見つかる。







 街中でそうであるだけでなく、ホストクラブの「マスクなし」の状態は、依然として改善されていないようだ。
 感染の「震源地」と指摘されている「夜の繁華街」では、従業員らの危機感が薄い店も少なくない。
 「密になって接客するのでいつ感染してもおかしくない」。大阪・ミナミのホストクラブで働く男性(28)は、そう話す。店では、従業員がうがいや手洗いを頻繁に行い、店内の消毒もしている。だが、接客時にマスクを着けることはなく、客の隣に座ってカラオケでデュエットすることも多く、感染が拡大しやすい状況にある。
 別のホストクラブの男性(21)は「人生を楽しみたいし、お金も稼ぎたい。感染を必要以上に怖がっても仕方がない」と言う。店内では大音量で音楽が流れているため、大声で話さないと会話ができないという。
( → ホストがマスク着けず接客、隣に座りデュエット…「いつ感染してもおかしくない」読売新聞

 以上のような状況だから、当然のこととして、感染者はどんどん増加していくわけだ。急拡大というほどではないニセよ。

 ──

 では、どうすればいいか? 
 もちろん、正しい方策は「マスク義務化」と「多人数会食の禁止」だ。これをさっさと法制化か条例化すればいい。場合によってはただの知事命令でもいい。

 なのに東京都の小池都知事は、何もやらない。自分で何かをするかわりに、「警察官の立ち入り」なんかを要請している。しかし、風営法に基づいて「警察官の立ち入り」なんかをしても、マスクなしのホストを取り締まることはできないから、無意味だとされている。
 小池百合子知事は22日、警視庁本部を訪れて斉藤実・警視総監と面会し、各店の感染対策の徹底に関して協力を要請した。同庁は、風俗営業法に基づく立ち入りの機会に合わせて対策を呼びかけるなどの「声かけ」を想定するが、店側には「越権行為だ」と反発する声もある。
 面会後、小池知事は報道陣に「対策を迅速に進めていく、しっかりと対応していただけるということで、大変期待している」と語った。同日夕の記者会見では、「警視庁と都庁が連携し、風俗営業の店に対して感染予防策の徹底を図る」と述べた。
 それに対し、警視庁幹部は「あくまで風営法の範囲で粛々と協力するだけ」と淡々と話した。
 ただ、いずれの場合も風営法が定める「善良の風俗と清浄な風俗環境の保持」などの目的に限られ、新型コロナ対策は対象外だ。別の幹部は「風営法に基づく指導などはできない。立ち入りの際に『対策に気をつけて下さい』といった声かけをすることになる」と言う。
( → 感染対策の協力、戸惑う警察 立ち入り「法的根拠ない」:朝日新聞

 マスク義務化を条例化しないでマスクを義務づけようというのだから、頭がおかしいとしか言いようがない。法治主義を逸脱しているとすら言える。ほとんど独裁主義だね。
 で、こういう馬鹿げた状況を続けているうちに、感染者がどんどん増えていく。

 ──

 では、感染者がどんどん増えていくと、どうなるか? もちろん、医療逼迫が起こる。では、それはどうなっているか? まさしく医療逼迫は起こりつつあるのか? 最近、東京都の感染者数は毎日 300人ぐらい増えているが、このままだと病床不足迫が起こるのではないか? 入院すべき患者が入院できなくなるのではないか? 
 そう思って調べたが、意外にも、当面は大丈夫であるようだ。
 まず、現状値はどうか? こうだ。
入院  916 人
宿泊療養  156 人
自宅療養  418 人
入院・療養等調整中  470 人
( → 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト

 これに対し、施設の状況はどうか? 
 都によると、病床は2400床を確保した一方、宿泊療養施設は22日時点で約400室にとどまる。ただ、ホテルとの契約を増やすなどして今月末までには2千室以上を確保できる見通しだという。
( → 「医療『逼迫せず』は誤り」 警戒レベルは維持 都モニタリング会議 新型コロナ:朝日新聞

 病床は2400床。ホテルは2千室以上。思ったよりも用意されている。これならば、当面は大丈夫だろう。

 ──

 とはいえ、先行きは楽観が許されない。今のように「毎日 300人の新規発生」が続くと、やがては病床不足になりかねない。そうなると、
 「入院しない患者には、アビガンを投与できない」
 という原則のせいで、アビガンを投与されないまま死んでしまう患者が続出しかねない。この件は、前に実例を示して説明したとおり。
  → アビガン未承認で大量死 : Open ブログ

 今すぐそうだというわけではないが、やがてはそうなりかねない。まずい。困った。どうする? 

 ──

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「入院した患者を、早期に退院させる(追い出す)ことで、ベッドを空ける」


 といっても、いきなり自宅に追い出すのは、まずい。そこで、こうする。
 「早めに退院した患者を、軽症者向けの施設に収容する」

 これならば、問題ない。

 たとえば、病床が 2400床で、平均滞在日数が 14日だとしたら、平均滞在日数を半減する(7日間)ことで、現状比2倍の人数を入院させることができる。
 こうして、「病床が不足する」という問題を解決できる。うまい案ですね。

 ──

 なお、これにともなって、軽症者を早めに退院させるように促す制度を整えるべきだ。それは、こうだ。
 (1) 早期に退院した軽症者にも、アビガンを投与する。
 (2) 軽症者向けの施設には、ビュッフェを用意する。


 前者は、当然だ。病院から出たからと入って、アビガンを処方されないのでは、困る。もっとも、病院にいる間に、アビガンを7日間分ぐらい処方してもらっておけば、アビガンといっしょに退院しても問題ない。

 後者は、「馬の前にぶら下げるニンジン」だ。おいしいビュッフェを用意しておいて、それが食べ放題だとなれば、まずい病院食よりもいいので、患者は病院からホテルに移りたがる。
 逆に言えば、そうなるように、まともなホテルとおいしいビュッフェを用意しておくべきだ。これこそが、医療崩壊を防ぐコツなのである。

 [医療崩壊を防ぐコツは、病院の設備を充実させることではなく、ホテルのビュッフェを充実させることだ」

 これは、意外な方法だろう。目からウロコかも。こういううまい方法を示すのが、困ったときの Openブログだ。



 [ 付記 ]
 東京都の、23日の感染者数は 366人。急増しているように見えるが、上記のグラフと照合すると、指数的な急増ということはありそうにない。たぶん、22日は連休の直前なので、報告が急増したのだと思える。(以前もそういうことがあった。)
 本日以後は、連休になるので、明日からの4日間は、数字はかなり減ると見込まれる。(そう予測しておこう。)

 ※ とはいえ、急増ではなくとも増加の傾向にはあるので、楽観できるわけではない。

 ※ そもそも本項は、「これでうまく行く」という案ではなくて、「かろうじて最悪を避ける」という、応急手当みたいな方法だ。期待しすぎてもらっても困る。



 [ 補足 ]
 ついでだが、注意すべきことがある。患者の移送には、専用の運搬車が必要だ、ということだ。救急車やタクシーを使うわけには行くまい。(消毒が大変だ。)
 この件は、前にも述べたことがある。そちらを参照。
  → 症状別の対応 (新型コロナ): Open ブログ

 その後、トヨタ・日産・ホンダが専用の運搬車を開発して、提供している。
  → ホンダ&トヨタなどが移送車提供! 自動車各社に広がる新型コロナ支援の動き

 ところが、政府や自治体は、自動車メーカーから無償提供を受けるばかりで、自分の方からは購入しないらしい。そのせいで全国規模で運搬車が不足しているようだ。
  → Google 検索
 
 仕方がないので、日本財団が資金提供して、民間会社が車を購入して運航している。
  → タクシーを改造した新型コロナ軽症患者移送車 日本交通が運行を開始
 まったく、情けない。こんなことは政府や自治体の仕事なんだが。GoToキャンペーンなんていう無駄仕事ばかりしていて、肝心の運搬車をないがしろにしている。
posted by 管理人 at 22:34| Comment(0) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
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