2020年07月20日

◆ 冬の大感染はあるか? 

 次の冬には大感染があると予想されている。いわゆる第二波だ。では、その規模はどのくらいになるか?

 ──

 冬の大感染が起こるとして、どのくらいの規模になるだろうか? ひどい大感染が起こっている(夏の)欧米諸国と同程度になるだろうか?
 これについて参考になるのが、南半球の国だ。南半球の国は、今は冬なので、日本の冬の先行指標となりそうだ。時期も、すでに7月半ばなので、冬では1月半ばに相当する。この時点で、南半球の諸国は、どのような感染状況にあるだろうか? 
 それを調べてみた。


 (1) オーストラリア

 オーストラリアの新規感染者数は、こうだ。


cg-australia.png


 春ごろには感染が少ない優等生だったが、冬になると感染が急増している。
 これは非常に憂慮するべき状況だと見える。「冬になると大感染が起こる」ということを示唆するからだ。
 問題は、マスクだ。マスクをしているのか? 調べたら、「オーストラリアではマスクが普及していない」とわかった。そもそも推奨すらされていないようだ。
 全国でマスクの買い占めが起こった日本とは対照的に、豪州ではマスクは病人や介護者のものとされ、一般人の着用は多くないという。その豪州で、新型コロナの感染拡大を抑えるにはマスク着用よりも、手洗いと人との接触を避けることが効果的との論説がまとめられ、医療系国際学会誌に掲載された。
( → マスクを過信していないオーストラリア、「アベノマスク」が学ぶべき現地発の論説|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

 そして、その結果が、「とめどない感染増加」である。ひどいものだ。指数的な急増のさなかであって、この先、いつ収束するかもわからない。

 ともあれ、「マスクがないと、冬の年明けには感染が急増する」とわかった。
 いくら水際対策で途中までは流行を阻止していても、マスクをしないでいると、すべては無駄になるとわかる。

 ※ ただし、隣国のニュージーランドでは、感染が急増していない。マスクの有無は不明だが、もともと小国で、人口密度も低いし、海外からの流入も少ないので、水際対策が成功しているのかもしれない。


 (2) チリ

 南米のチリは、被害が大きすぎて、目も当てられない。
 「人口 1900万人で、感染 32万人、死者 7000人」
 というデータだ。(本日)

 増減はどうか? 急増していたが、最近では減少しつつある。


cg-chile.png


 ざっと見たところでは、集団免疫に達したのかもしれない。

 対処策はどうか? 
 マスク義務化は4月から実施中だ。
  チリ マスク着用義務法令が施行 | 日本橋夢屋
 
 ロックダウンは5月15日から実施中だ。
  「ピーク越え」一転、チリでコロナ感染急拡大 首都圏を完全封鎖 写真10枚 国際ニュース:AFPBB News
 6月17日からは首都でロックダウンを強化した。
  チリ、首都でロックダウン強化 国内の感染者数20万人突破|au Webポータル国際ニュース

 結局、どちらも十分な効果が出てはいないが、いくらかは効果があったとも言える。
 マスク義務化は、やっても、普及率(実施率)は低いのかもしれない。
 ロックダウンの効果も大きくないとわかる。
 
 結論。
 不十分なマスク義務化と十分なロックダウンでは、大感染は起こる。しかし感染が激増したあとでは、だんだん減っていく。(集団免疫に達したのかもしれない。不明。)


 (3) ペルー

 感染者の数がとても多いので、論外だ。実状を調べるまでもなし。
 ただし、次の記事が参考になる。
  → 世界トップレベルのロックダウンなのにペルーの感染状況はブラジルより深刻


 (4) 南アフリカ

 感染者の数がとても多いので、論外だ。実状を調べるまでもなし。


 (*)まとめ

 南半球では、マスクを使ってうまく対処している国は、見出せなかった。いずれの国も、マスクは不十分で、被害も甚大だ。つまり、失敗例ばかりであって、成功例はなかったことになる。



 [ 付記 ]
 結論としては、どうなるか? 「不明」というしかない。冬の大感染で日本がどうなるかについては、予測が立たない。
 ただし、「マスクなしでは大感染が起こる」ということは、予測できる。マスクなしでは、日本でもチリぐらいの被害になりそうだ。人口を考えると、現状の 20倍ぐらいの被害が出てもおかしくはない。
 現実には、日本人が「マスクなし」になることはありえないから、感染者は大幅に抑制できるだろう。とはいえ、その抑制の幅がどうなるかは、不明だ。

 とりあえず、私の考えで予想すると、こうなる。
 (1) 市中感染の倍率は、日本の3月ごろと同様で、1.0 前後の倍率だろう。
 (2) 一部の不心得者がスーパースプレッダーとなるせいで、急拡大する可能性もある。最近のホストクラブのように。これを防げるかどうかは、マスク義務化を実施するか否かによる。

 まとめれば、こうだ。
  ・ マスク義務化をすれば、大規模な感染は生じない。諸外国よりも大幅に少ない感染となる。
  ・ マスク義務化をしなければ、7月前半の東京都の感染を大幅に上回る大規模な感染が起こるだろう。
  ・ アビガンの承認がなされなければ、死者も多数出るだろう。


  ※ 最後のアビガン未承認の話は、別項で。
     → アビガン未承認で大量死 : Open ブログ
 


 【 関連サイト 】

 西浦おじさんが、「第二波は第一波よりも大変だ」というふうに述べている。
  → 新型コロナ「第2波感染者は第1波より増える」 “8割おじさん“西浦教授が講演、警戒呼び掛け|社会|地域のニュース|京都新聞

 そりゃまあ、そうなんだけど、問題は「どのくらい大変か」という定量化だ。その定量化をしたいところなんだが。
 
 
posted by 管理人 at 23:32| Comment(1) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
チリに関して、人口の2%程度の感染者で集団免疫を獲得するとは思えませんが、目に見える数次に現れない無症状感染者が数十倍存在すると考えてのことでしょうか?
また、最近複数の記事で、感染者の多くに抗体が生まれないという研究結果が報道されていますが、その場合集団免疫が生まれるのかも疑問です。
長期的な集団免疫は成立しなくても、インフルエンザのように年ごとの免疫で流行り廃りを繰り返していくことになるのでしょうか。
Posted by PF at 2020年07月22日 08:59
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