2020年05月23日

◆ アビガンを限定承認せよ

 アビガンの承認に慎重であるならば、せめて「限定承認」という形で承認するべきだ。そのことで、早期の承認が可能となる。

 ──

 限定承認というのは、使用条件を付けた上での承認だ。
 レムデシビルの例では、「対象を重症患者に限る」という形で、限定承認された。
  → 特例承認されたレムデシビル、承認条件や審議内容の詳細は?:日経

 この場合には、軽症や中等症の患者は対象とならないので、かなり限定された形での使用が可能となるだけだ。こういう承認であれば、問題の程度は低い。

( ※ 「重症者」という条件が付いたのは、「重症の場合には、放置すると、死んでしまうかもしれない」ということによる。たとえ副作用があるにしても、死んでしまうのに比べれば、まだマシだ。つまり、「重症者に限る」というのは、「副作用を無視してもいい患者に限る」という意味がある。)

 ──

 では、アビガンはどうか? 同じように、「重症者に限る」という形で承認するべきか? 

 実は、その方針は、3月ごろまで取られていた。アビガンを投与されるのは重症者だけで、中等症や軽症の患者は投与を許可されなかった。
 しかし、その状態では、「アビガンを投与されないで死んでしまう」という患者が続出した。

 その後、中等症の患者にも、アビガンが投与されるようになった。(石田純一など)
 しかしそれでも、軽症者にはアビガンが投与されないので、PCR 検査の結果が判明しなかった岡江久美子さんなどは、アビガンを投与されないで、死んでしまった。(4月23日)
 ここに至って、アビガンを投与しないことの問題が大きくクローズアップされることになった。それからほどなく、アビガンが軽症者にも投与されるようになったようだ。
( ※ しかしそれでも、感染症学会は「中等症以上に限る」という方針をずっと維持してきている。
  → アビガンを早期投与せよ(少量で): Open ブログ の (12) )

 ここまでの流れを見ると、「重症者に限る」というような形での承認では、救えるはずの命を救えないので、そういう形の限定承認では無意味だ、とわかる。(無意味どころか現状よりも悪化してしまう。)

 では、どうすればいい? 

 ──

 そこで、私が提案しよう。こうだ。
 「アビガンは、妊娠可能年齢以上に限って、一般承認する。一方、妊娠可能年齢以下では、条件を厳しくした形での承認とする」


 詳しくは、以下の通り。

 (1) 妊娠可能年齢

 おおむね 50歳未満と決めていいだろう。この年齢では、妊娠の可能性があるので、アビガンを自由に使うことはできない。
 一方、50歳以上であれば、妊娠の可能性は低いと見て、催奇性については深刻には考えないでいいだろう。医師の判断だけで、使用を認めていい。
 なお、もともと妊娠不可能である人も、同様とする。
  ・ 無精子症の男性
  ・ 卵巣や子宮を削除した女性

 も、同様とする。(つまり、アビガンを投与していい。)

 ※ 本人の同意は、別途、必要とする。当り前だが。

 (2) 条件を厳しく

 妊娠可能年齢については、使用の条件を厳しくする。
  ・ 個人病院では使用不可。(ただし離島は例外)
  ・ 登録した大病院でのみ使用可。
  ・ 大病院では、使用前に、倫理委員会で承認を得ること。
  ・ 使用に際しては、厚労省に届け出をすること。
   (詳細な報告を義務づける。オンラインで。)


 ──

 以上のように限定を付けることで、限定承認するといいだろう。
 また、この承認は永続的なものとはせずに、もしも副作用が発見されたら、承認を取り消すこともあると、事前に告知しておくといいだろう。

 ──

 結論。

 上記のように条件を付けることで、可及的速やかにアビガンを承認するべきだ。一般承認でなく限定承認とするならば、承認の時期を早めることができるはずだ。
 
posted by 管理人 at 16:43| Comment(7) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
下記の報告がありますね。

薬害オンブズパースン会議の意見書はアビガンについて、以下のような理由で強い危惧を表明している。
1.現時点ではアビガンの新型コロナウイルス感染症に対する有効性は明らかでない。
2.症例報告や観察研究を行うことは極めて重要であるが、観察研究における症例の集積をもって、医薬品の効果の検証ができるものではない。
3.承認時の審査等を通じて(中略)強い催奇形性を始めとする副作用があることが明らかとなっている。
4.市販されて流通したことはなく、臨床試験における限られた数の被験者に対する使用経験があるのみである。したがって、本剤が市販され、多くの人に使用されたときに、既知の副作用に加え、未知の副作用が生じる可能性がある。

実は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)も前掲の審査報告書で、催奇形性の副作用について強い懸念を示している。
Posted by aknil at 2020年05月24日 03:50
> 薬害オンブズパースン会議の意見書はアビガンについて、以下のような理由で強い危惧を表明している。

 それ全部、本項の方針で解決できますね。

 ※ 限定承認の処方薬なので、市販はされません。
Posted by 管理人 at 2020年05月24日 07:38
未知の副作用で一生治らないも可能性もあります。

[重要な潜在的リスク]
血中尿酸増加による痛風発作
ショック,アナフィラキシー
肺炎
劇症肝炎
肝機能障害
黄疸
中毒性表皮壊死融解症
皮膚粘膜眼症候群
急性腎障害
白血球減少,好中球減少,血小板減少
精神神経症状 (意識障害,異常行動,譫妄,幻覚,妄想,痙攣等)
出血性大腸炎
Posted by aknil at 2020年05月24日 10:10
 (未知の)副作用については別項で言及済み。そちらを参照。
  → http://openblog.seesaa.net/article/475179154.html

 ちなみに、ロキソニンの事例。
  → https://www.qlife.jp/meds/rx17162.html
Posted by 管理人 at 2020年05月24日 10:15
この潜在的リスクは富士フイルム富山化学が公表しているものです。
Posted by aknil at 2020年05月24日 16:36
 別に副作用については否定していませんよ。お間違えなく。
Posted by 管理人 at 2020年05月24日 16:49
 ニュース

> アビガン、未知の副作用「報告なし」 患者2000人の情報集計―藤田医大

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052600878&g=soc

> 前のめり政権、異例発言かなわず アビガン月内承認断念

 https://www.asahi.com/articles/ASN5V74RRN5VULBJ00M.html?iref=pc_ss_date
Posted by 管理人 at 2020年05月27日 12:27
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