2020年04月27日

◆ 症状別の対応 (新型コロナ)

 新型コロナの患者にどう対応するべきかを、症状別に考えよう。(軽症者・中等症・重症者を区別して考える。)

   ※ 長文です。


 ──


      《 目次 》
     § 施設は?
       ・ 軽症者      
       ・ 中等症
       ・ 重症者

     § 治療は? 
       ・ 軽症者
       ・ 中等症
       ・ 重症者



 以下では「施設」および「治療」の二つの章に分けて論じる。


 § 施設は?     

 施設について、症状別に考えよう。

 軽症者



 (1) 問題

 軽症者については、話は簡単だと思う人が多いだろう。「一番軽い症状なのだから、一番簡単な対応で済むだろう」と。しかし、違う。実は、軽症者への対応が一番難しい。なぜなら、「症状の急変」が起こるからだ。
 中等症や重症者ならば、症状はおおむねなだらかに変化する。ところが軽症者の場合には、軽症から一挙に重症化することがある。これが新型コロナの特徴だ。それゆえ、対応が最も難しい。
  → 20人治療の医師「軽症でも急激に悪化 手探りで治療」 | NHK
  → 「両肺に起きる急激な異変に注意…」 大きな2つの特異性とは?

 そもそも、軽症者は、その段階で適切に治療すれば、全員を救えるはずである。なぜなら、その段階でアビガンを投与すれば、ほぼ確実に救えるからである。
 ところが現実には、軽症者にはアビガンは投与されない。その後、状況を見計らっているうちに、患者の状況が一変して、重症化して、死んでしまうことがある。こういう問題がしばしば起こるのだ。
  ・ 埼玉県の 50代男性
  ・ 岡江久美子さん

 このいずれも、軽症の段階で発見されたのだが、自宅療養などをしているうちに、症状が急変した。かくて二人とも死んでしまった。
 ここでは、政府や病院に大きな医療過誤があったわけではない。なのに、救えるはずの命が失われてしまったとしたら、現状の方針には大きな問題があることになる。では、それは何か?
 
 (2) 政府の方針転換

 埼玉県の 50代男性の死亡のあとで、政府は方針を転換した。それまでの「軽症者は自宅治療」という方針を改めて、「軽症者はホテルで治療」という方針にしたのだ。
  → 軽症・無症状者は原則宿泊施設で療養 自宅で急変相次ぎ厚労省
 これは、一歩前進のように見えるが、難点がある。そもそも、大量の軽症者が発生したら、それだけ多くの軽症者を収容する能力がない、ということだ。そんなにたくさんのホテルを確保することはできない。(特に冬の大流行時には。)
 また、今現在の段階でも、埼玉県はホテルの確保に難儀している。現実に困難なのに、できそうもないことを「やれ」と言っても、実現はおぼつかない。

 別の問題もある。岡江久美子さんの場合は、感染がまだ判明していないとき(検査結果待ちの間)に、手遅れになってしまった。3日に発熱して、三日後の6日に重症化した。その後に、PCR 検査で「陽性」が判明したのである。……とすれば、陽性であると判明していない状態で収容しなくてはいけないのだが、政府の新方針ではこの点が対応できていない。(検査結果待ちの人を収容できない。)かくて、「軽症者が対処されないまま、重症化して死んでしまう」という問題を回避できない。

 (3) 解決策

 困った。どうする? そこで、困ったときの Openブログ。まともな案を出そう。こうだ。
  ( ※ 自宅療養を認めるのは、ホテル不足の問題を最小限にするため。最も軽度の人のみ、自宅療養とする。)

 [i]

  ・ 原則としては、発熱後、初期の5日間は自宅療養とする。
   また、14日目以後も、自宅療養とする。(呼吸困難がない場合に限る。)
    ※ 自宅療養の例外は、後述の [ 付記1 ] を参照。
  ・ 発熱後、6日目〜13日目は、急変の危険があるので、施設に収容する。
   (ホテルの個室、または展示場の大部屋)
   収容後は、常時、パルスオキシメーターで監視する。
   (無線 Bluetooth で、機械的に常時監視ができる。)
  ・ パルスオキシメーターで異常が発見されたら、投薬治療に移る。
   以後、中等症として扱う。(「§ 施設」 の「中等症」の箇所へ。)

 [ii]

  ・ 原則からハズレる例外は、ハイリスクの患者だ。
  ・ 基礎疾患患者や、大病を患ったばかりの高齢者は、ハイリスク患者として扱われる。
  ・ これらは、発熱後、初日から監視下に置かれる。(現状では軽症でも。)
   その状況で、毎時、パルスオキシメーターで監視する。
   以後は、上記の6日目〜13日目と同様。(施設や対処も。)
    ※ 「初日から」という点が異なる。
    ※ 岡江久美子さんはこれに該当する。

 (4) 事例

 上記の方針を取れば、問題ないはずだ。事例で示そう。
  ・ 埼玉の 50代男性は、発熱後、10日目に状態が悪化して、以後、短時間に状態が急変して、11日目に一挙に死亡した。この問題は、6日目〜13日目にパルスオキシメーターで監視することで、回避できるはずだ。(原則通り。)
  ・ 新たに、次の例もあったが、同様だ。
   → 自宅療養中に急変し死亡相次ぐ 東京都内 | NHK
  この人も、発熱から 10日ほど後に、病状が急変した。これもまた、同じように監視することで、回避できるはずだ。(原則通り。)
  ・ 岡江久美子さんは、ハイリスクの患者として、初日から監視下に置かれる。( PCR 検査の結果は未判明の状態で。) ただし、感染しているかどうかは不明なので、大部屋は不可であり、個室に限られる。

 なお、注意点もある。
 ハイリスクの患者の収容先は、ホテルの個室よりも、病院の個室(高額の特別料金でもいい)に入ることを推奨したい。岡江久美子さんならば、お金持ちだろうから、病院の特別室に入ることも可能だっただろう。命の危険を考えれば、なおさらだ。このような対処も推奨したい。(金持ちでなければ、病院の個室は無理なので、ホテルもやむを得ないが。)

 (5) 展示場

 軽症者向けの施設としては、ホテルのほか、大規模な展示場も推奨されている。そこのホールを巨大な相部屋として使うわけだ。
 ※ 「五輪が中止になったのにともなって、あちこちの展示場が空いているので、それを利用するといい」という話は、すでにネット上で多くの人々が指摘している。

 ともあれ、すでに陽性だと判明している軽症者であれば、相部屋でいいので、それでいいだろう。(陽性かどうか不明なまま、未感染者を収容する、というのとは話が違う。)
 
 ただし、症状の悪化を確認するために、CT を使うことがある。パルスオキシメーターの数値で、症状が少しでも悪化したら、ただちに CT で体内状況を確認するべきだ。だから、できれば、CT のある病院の方が望ましい。
 CT は、どこの病院にもあるわけではなく、あるのは大病院に限られる。
 で、イベントホールなどの展示場を軽症者用の施設として確保するとしたら、すぐそばに CT をもつ病院があることが、必須となるだろう。いざとなったら、そこへ運搬車で移す。

 (6) 運搬車

 軽症者を移すには、専用の運搬車(臨時救急車)を使うといい。次の二通りの事例が考えられる。
  ・ 最初の入所で、自宅から収容先(ホテル等)へ。
  ・ 収容先で「症状の急変」を起こしたら、中等症の病院へ。


 前者は、徒歩は体力的に危険なので、徒歩は不可とする。(徒歩での死者が出ている。→ NHK
 後者は、パルスオキシメーターで数値が悪化しただけの患者だ。
 上記のいずれも、救急車と違って、患者を寝かせる必要はない。かわりに、隔壁が必要となる。前席と後席を透明隔壁で遮断して、前席と後席はインターフォンで通話する。
 このタイプは、(隔壁があるので)救急車と兼用はできない。そこで、専用の車両を導入するべきだ。
( ※ 改造工事は、隔壁を付けることだけだから、容易だろう。気密性は、完璧である必要はない。強力なベンチレーターで陰圧にしておけばいい。陰圧の後席空間から、陽圧の前席空間に空気が漏れることはない。)
( ※ 改造は厳密である必要はない。素人の手作りでもいいだろう。最低限のものであれば、透明のビニールシートを設置するだけで済むので、千円ぐらいでできそうだ。)

 中等症


 中等症の患者は、「軽症者がやや重症化したのだが、手遅れにはなっていない」という状況だ。
 このような患者は、常時監視が必要なので、大部屋に収容されて、看護師に監視されることになる。病院は、大部屋と CT のある大病院ならば、どこでもいいだろう。特別に高度な設備を持つ大学病院である必要はない。
( ※ ただし陰圧室は必要だ。陰圧にする工事は必要かもしれない。)
( ※ 看護師は常在している必要はない。カメラで集中的に監視するだけでもいい。聖マリアンナ医大の方式。後述。)

 重症者


 重症者は、ICU や ECMO などのある特別な病院で扱われる。だが、医療崩壊(人員不足)が生じていることも多く、いろいろと問題がある。

 (1) 診療報酬

 人員を拡充するために、政府は「診療報酬の大幅アップ」という方針を打ち出した。
  → 新型コロナ診療報酬倍増 ICU重点、医療崩壊防げるか:朝日新聞
 
 これでいいように思えるが、実は、これではまったく解決にならない。病院に入る金が増えたからといって、患者が助かるわけではない。患者を救うには、金とは別の対処が必要だ。

 (2) 救急病院の転換

 この問題については、朝日新聞に記事がある。
  → 命の砦ICU圧迫 感染者入院で一変「まさに戦場状態」:朝日新聞(有料)

 地域で最大の病院である救急病院が、「他に引き受けるところがない」という理由でコロナの患者を一手に引き受けているのだが、その半面、救急病院としての本来の業務を果たせなくなっているという。通常の救急患者は、救急病院でなく、他の病院に回される。だが、それらの病院は、救急病院としての機能が低いので、本来ならば救われるはずの患者が救われなくなってきているという。
 つまり、あちらが立てば、こちらが立たず。救急病院がコロナの患者を救えば救うほど、他の患者の命は奪われる。

 (3) 対案

 困った。どうする? そこで、困ったときの Openブログ。何とか案を出そう。こうだ。
  ・ 救急病院は、もともと高度な医療技術があるので、救急治療に専念する。(特に外科医)
  ・ コロナの患者は、救急病院以外の(準)大病院が対応する。
   治療は、人工呼吸器とアビガンとステロイドのみ。
   ( ※ 特に複雑な治療はしない。高度な医者は不要。)
  ・ 人工呼吸器は使うが、ECMO は使わない。
   ( ※ ECMO が必要な患者は、残念ながら死なせる。理由は
      → 人工呼吸器の不足と供給: Open ブログ の (16) )


 (4) 聖マリアンナの ICU

 重症者の状況については、下記に動画がある。
  → 東京圏の病院は「感染患者でひっ迫」 新型ウイルス専用治療室の内部
 聖マリアンナ医大病院の ICU の内部が紹介されている。
 ここでは、かなり「ぜいたく」な治療がなされている。助かる当てもない「重症者」が、ICU という高度な設備を使って、多大な機械設備や人員を使って、治療してもらう。

 しかしながら、たいていは延命ができるだけであり、死んでしまうことが多い。特に、ECMO が必要となるような(重い)重症者は、たいていが死んでしまう。(延命のあとで。)
 今はまだこういう「ぜいたく」みたいなこともできる。だが、そのうち患者数が多く現れると、こういう「ぜいたく」みたいなことをやる余裕はなくなるだろう。
 というか、今この時点で、普通の救急科の患者はよそに回されてしまうので、まともな手術を受ける機会をなくして死んでしまう患者も多そうだ。(部分的な医療崩壊だ。)
 このような大病院の ICU は、やはり、本来の用途に使うべきだろう。つまり、救急患者の外科手術やその予後のために使うべきだろう。その場合には、ECMO も本来の用途で十分に使われることもあるだろう。
( ※ 慢性症の患者のためでなく、手術のために、短時間だけ使うわけだ。手術で利用する事例は「ドクターX」にある。
 → 記事画像
 )

 結局、最先端の高度病院(救急病院)は、新型コロナの重症者のために使うべきではない、と言えるだろう。他の(準)大病院に任せるべきだ。

 (5) 東京医科歯科大

 東京医科歯科大学の病院の事例も興味深い。
 ここでは、精神科の病棟と医師だけが新型コロナに転換されたそうだ。そして精神科医が担当者となって、新型コロナの患者を治療する。(処方は、点滴・酸素吸入器・人工呼吸器・アビガンなど、簡単なことばかりだ。たいていは看護師に命令するだけで済む。)
 一方、内科や外科は従来通りに機能している。死にそうな患者が来たら、高度治療で命を救う。

 これこそ、あるべき姿だろう。新型コロナの患者も、他の病気の重病者も、どちらも救うわけだ。
 東京医科歯科大学の教授は、もともとトップレベルの秀才が集まっているせいか、さすがに正しい判断ができるようだ。
 
 (6) まとめ

 結局、重症者を収容する設備は、大部屋と CT のある大病院ならば、どこでもいいだろう。特別に高度な設備を持つ大学病院である必要はない。その点では、中等症を扱う施設と同様だ。
 ただし、中等症の病院よりは、高度な病院であることが望ましい。「医科歯科大の精神科が一時的にコロナ科になる」というような方針が、重症者向けにはベストだろう。
( ※ 重症者の場合には、陰圧室がどうしても必要だ。聖マリアンナ大の事例を参照。「陰圧室なしで済ます」というわけには行かない。)


 § 治療は?     

 施設についてはすでに、症状別に示した。
 治療についてはどうか? これも、症状別に示そう。

 軽症者


 軽症者には、特に治療は必要ない。原則として治療はしないで、「治療が必要な患者(中等症になった患者)を選別する」という選別機能に特化すればいい。その選別の具体的な手順は、上の 「§ 施設」の「軽症者」の箇所で細かく説明した。

 自宅や施設内にいる軽症者は、普通に暮らしてもらって差し支えない。少なくとも、当初はそうだ。(治療なしで。)
 ただし、若干の対処は必要だ。
  ・ 自宅療養ならば、食料セットを配給するといいだろう。
  ・ ホテルや大部屋ならば、ときどき看護師が監視すればいいだろう。

( ※ そのどちらの場合も、パルスオキシメーターを使ってもいいが、特に必須ではない。)
 
 ──

 大切なのは、6日目以降だ。(ハイリスクの人は初日からだが。)
 軽症者は、すぐ上に示したように、「症状の急変」が問題となる。特に、6日目以降では、そうだ。
 この問題を避けるには、パルスオキシメーターを使うといい。施設に収容したあと、無線を使って常時監視するわけだ。もし急変があれば、ただちに処置する。(前述)

 ただし、パルスオキシメーターは、血中酸素濃度を測定するだけだ。他の面では監視しない。そこで、もっと多角的に監視するといいだろう。
 とはいえ、看護師が常時監視するというのは、人手不足になりがちだ。
 看護師のかわりに、カメラで常時監視するという手もある。これは、聖マリアンナ大では実現できている。だが、これは重症者だけだ。設備費がかかるので、軽症者にもやるのは、金銭的に無理だ。

 そこで、検証者の常時監視のためには、「オンラインのメッセージで監視する」という方法を取るといいだろう。たとえば、1時間おきにメッセージで状況を本人から受け取る。
 この件は、次項で詳しく説明する(予定)。そちらを参照。
 
 ──

 ともあれ、軽症者については、振り分けが大事だ。
  ・ 急変の恐れがない初期
  ・ 急変の恐れがある後期

 これらをきちんと分けて、後期における急変を見逃さないことが大切だ。
 「軽症者だから、病状は軽いまま安定している」なんて思っていると、「軽症者の病状が急変して、重症者に転じる」ということがある。これが新型コロナの恐ろしいところだ。注意しよう。

 中等症


 中等症では、すでに酸素濃度が低下している。つまり、肺が損傷を受けている。つまり、ウイルスが肺に広く展開している。
 このあとは、アビガンと酸素吸入器で対処するのが標準療法だ。
 実際、これで助かる人が多い。石田純一もその例だ。

 ──

 ただし、アビガンなしで、酸素吸入器と点滴だけで助かった人もいる。

  → 肺の中でウイルスとの戦いが - BBCニュース
 これは 39歳の事例。酸素吸入器で、かろうじて助かった。

  → 新型コロナウイルス肺炎 体験記 〜 武藤正樹氏
 これは 71歳の高齢者の事例。酸素吸入器と抗菌剤とステロイド吸入薬で、助かった。アビガンは不使用。

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 一方、アビガンを投与されても、重症化して、死んでしまう人もいる。
 70代の女性は、当初は軽症だったものの徐々に症状が悪化し、今月13日にインフルエンザの治療薬で新型コロナウイルスへの効果が期待されている「アビガン」の投与を受けました。
 しかし発熱などの症状が治らず、今月14日には別の感染症指定医療機関に転院して人工呼吸器を使った治療を受けていましたが、22日夜、亡くなったということです。
( → アビガン投与の70代女性死亡 富山 新型コロナ | NHKニュース

 当初は人工呼吸器を必要とするほどではなかったのだが、徐々に悪化して、死んでしまった。……アビガンを使えば必ず助かるというわけではないのだ。アビガンはウイルスを殺す特効薬ではない。その効力には限度がある。そうわきまえておくことが必要だ。

 ※ この患者は、自己の免疫力が弱かったのだと思える。こういう患者には、アビガンとオルベスコ(とイベルメクチン)の併用が有効だと思える。
 ※ 普通の中等症患者なら、酸素吸入器とアビガンだけで足りるだろう。

 重症者


 「重症者の対策こそ最も重要だ」と思えるだろうが、実は、できることは限られている。たしかに何とかするべきなのだが、いくら何とかしようと、どうにもならないのだ。やれることとしては、中等症と同じくアビガンを投与することと、人工呼吸器(酸素吸入器)を使うことぐらいだ。
 あとは、ECMO があるが、これは使わない方がいい。(前述の通り。医療資源を食い過ぎる上に、効果が望めないからだ。)

 【 訂正 】
 ECMO については、下記記事をご覧ください。
  → 医療体制の誤認: Open ブログ の後半
 一方、本項中にある ECMO の記述は取り消します。


 あとは、できることと言えば、薬剤を適切に組み合わせることだろう。アビガンのほかに、ステロイド剤のオルベスコを使うといいという報告もある。
  → アビガンの話題: Open ブログ(コメント欄)

 他に、最近になると、イベルメクチンという薬が有効だという報告が一つだけある。(症例は十分に多いが、報告書は一つだけだ。)(詳細は後述の [ 付記3 ])

 これらの薬剤を、一つまたは複数で使うことができる。
 「アビガンだけではろくに効かなかったが、アビガンとオルベスコを併用すると効果があった」いう報告もある。(上記リンク。)

 イベルメクチンとアビガンを併用する、という方法もあるだろう。
 
 私としては、アビガンが第一選択で、それで効かなければ、オルベスコを第二選択で併用するべきだと思う。どちらも肺炎の治療薬としての実績があるから、まともな治療となる。

 イベルメクチンを使うのは、大いに有望であるが、現段階では、「実験」の域を出ないと思う。アビガンを使えない国では、他にはどうしようもないので、イベルメクチンを使うべきだが、日本では、アビガンが使えるのだ。なのに、あえてアビガンのかわりにイベルメクチンを使うのは、リスクのある「実験」となる。人道的に許されないと思う。
 ただし、アビガンとオルベスコを併用しても、まだ効果が現れない場合には、イベルメクチンを使うべきだと思う。岡江久美子さんの場合には、死ぬ前にこの「三薬併用」を試みても良かっただろう。ひょっとしたら、死なずに済んだかもしれない。

 ──

 こういう最先端の組み合わせ治療をするのは、大学病院のような高度な施設で行うといいだろう。
 一方、中くらいの(準)大病院では、あまり高度な治療をすることもなさそうだ。「薬はアビガンだけ」でいいだろう。あとは人工呼吸器だけだ。というわけで、選択肢も少ないし、医者の判断する余地も少なそうだ。

 ──

 重症者の場合は、治療の方法よりは、設備が問題となる。人工呼吸器は最低限の必要機器だ。あとは、以下だ。
  ・ 動線やゾーンを分けた建物
  ・ 陰圧室 / ICU
  ・ テレビモニターによる常時監視
  ・ 無線式のパルスオキシメーター


 このような施設や機械を整備することが大事だ。それは、病院単独でもできるかもしれないが、やはり資金不足になりがちなので、政府による援助が必要だろう。
 特に、(準)大病院を、陰圧室を備えるコロナ専用病院のようにするには、かなりのコストがかかるだろう。政府による資金援助が是非とも必要だ。
 ただし、調べてみたところ、現実にはきわめて貧弱な制度しかないと判明した。(後述:[ 付記2 ])

 ──

 設備以外には、人員の不足がある。これについては、「学徒動員」をするといいだろう。医学生や看護学生を導入するわけだ。この件は、別項で論じる予定。

 ──

 現在、重症者については「医療崩壊」が懸念されている。それは、施設面と人員面の双方で、不足があるからだ。この両面について、上では軽く言及しておいた。



 [ 付記1 ]
 軽症者の初期および終期には、自宅療養が原則だ。ただしこれは「家族に感染する恐れがない場合」に限る。(独身者など)
 一方、「家族に感染する恐れがない場合」には、軽症者向けのホテルに収容するべきだ。(家族内感染を防ぐため。)
 この場合は、施設内感染を防ぐためにも、個室を使うのが原則tなる。
 施設の医療レベルは、低くていい。無線式のパルスオキシメーターも、特に必要ない。(あってもいいが、なくてもいい。)
 アパホテルや東横インなどのホテルが、この目的のために提供されるそうだ。どちらかといえば、おいしい食事を提供することの方を、目的としたいものだ。(有料プランでもいい。)

 [ 付記2 ]
 重症者向けの病院では、施設や機械を整備することが大切だ。そこで、どのような援助体制が取られているのかと思って、調べてみると、きわめて貧弱な制度しかないと判明した。

 援助対象は、下記だ。
  ・ 陰圧室のための機械・器具
  ・ 防護用の医療器具
  ・ 簡易ベッド


 これらについて、5割の援助があるだけだ。出典は下記。
  → 新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制についての Q&A(第4版)
 他には一切、援助がない。非常に貧弱だとわかる。最低限、陰圧室を作るための工事費を出すべきだろう。また、援助の比率も、5割でなく8割ぐらいにあげるべきだろう。さもないと、「やります」と言って手を上げてくれる病院が、なかなか出てこないだろう。かくて、施設不足となる。
( ※ その結果が、埼玉県の 50歳男性の死亡だ。)

 [ 付記3 ]
 イベルメクチンという薬が新型コロナに有効だ、という報告が出た。効果が大きいので、きわめて有望だという。しかも、よく使われる既存薬なので、安価で、大量の在庫があるそうだ。
  → 新型コロナ感染症:ノーベル賞を受賞した日本発の治療薬「イベルメクチン」が救世主に?

 ただし、報告書はまだ1件だけなので、いまのところは「実験」レベルであるにすぎない。(上述)

 なお、イベルメクチンの作用機序については、次の記事がある。(推測)
 Although the mechanism by which ivermectin works on the virus is not known, it is likely, based on its action in other viruses, that it works to stop the virus ‘dampening down’ the host cells’ ability to clear it, Dr Wagstaff said.

 イベルメクチンがウイルスに作用する機序は不明であるが、他のウイルスにおける作用に基づいて、ウイルスが宿主細胞のウイルス排除能力を 「低下」 させるのを阻止するよう作用する可能性が高いとWagstaff博士は述べた。(みらい翻訳)

 出典は下記。
  → ‘Ivermectin can kill COVID-19 within 48 hours’, Monash University stud

 なお、イベルメクチンやアビガンなどの有効性が判明したあとは、なるべく早く使えるようにする予定だという。
  → 新型コロナ薬の承認審査期間「できる限り短く」  加藤厚労相 | 日刊薬業

 [ 付記4 ]
 アビガンの有効性について、新たな報告が出た。
 安倍首相は衆院本会議で、同じく治療効果が期待されている新型インフルエンザ治療薬「アビガン」についても「2千人以上への投与が行われ、症状改善に効果があったとの報告も受けている。可能な限り早期の薬事承認を目指すべく努力をしている」と述べた。
( → 治療薬候補、審査を簡略化 「レムデシビル」海外承認で 政府方針:朝日新聞

 2千人以上への投与が行われ、症状改善に効果があった……ということだ。
 私としては、「特定の大病院だけの利用を前提とした限定承認」だけで十分だと感じたのだが、上記記事では、「薬事承認」に向かっているということだ。つまり、一般病院で容易に使うことを目指しているようだ。タミフルのように。……となると、よほどはっきりとした効果が出ているのだと推定される。

( ※ 記事では、「レムデシビルが早期承認が可能となった」という話も出ているが、「可能」となっただけで、承認されるわけではない。「レムデシビルは無効だ」という報告がすでに出ているので、実際に承認される見込みはほとんどない。)
( ※ ついでだが、前項の「マッド・サイエンティスト」の話で紹介した医師は、「アビガンの効果は二重盲検法で調べる必要がある」と主張しておきながら、レムデシビルについては「二重盲検法で調べなくても有望である」と記していている。アビガンについては二重盲検法の必要性を唱えながら、レムデシビルについては「二重盲検法で無効だと判明しても、その結果を無視する」というわけだ。二重基準というか、ほとんど自己矛盾である。 → レムデシビルで重症例の68%が改善(忽那賢志) )

 《 加筆 》
 書き落としたことがあったので、加筆しておこう。
 アビガンの有効性については、10日前に、次の記事が報道された。
 藤田医科大学の土井洋平教授は、インフルエンザ治療薬の「アビガン」を患者に投与した状況について報告しました。
 それによりますと、アビガンを投与された300人のうち、軽症と中等症の患者ではおよそ9割、人工呼吸器が必要な重症患者では6割で2週間後に症状の改善が見られたという。
 また、吸い込むタイプのぜんそくの治療薬「オルベスコ」についても報告され、肺炎になったあとで投与された75人のうち、症状が悪化して人工呼吸器が必要になった患者が少なくとも3人、亡くなった患者は2人だったということで、この薬を使わない場合に比べて悪化する割合を下げられる可能性があるとしています。
( → 学会で治療薬の状況報告 「アビガン」などで改善例も | NHKニュース

 [ 付記5 ]
 「§ 施設では?」の「軽症者」の (6) で、運搬車の話をした。これについて、参考となる記事がある。
  → 自衛隊の災害派遣長期化、民間へ早期引き継ぎ模索:朝日新聞
 自衛隊の初期の派遣先は、ダイヤモンド・プリンセス号だった。感染検査の支援や宿泊施設までの乗客の輸送、個室に食事を配る手伝いなどに従事。

 「宿泊施設までの乗客の輸送」という業務をやっていたことになる。これは本項で示した「運搬車」の役割だ。
 ここで示したのは、バスによる大量輸送だ。これを、民間のバス会社に任せるため、バス会社にノウハウを教えているそうだ。
 ウイルス対応が長引くことも見越し、打ち出した方針が「民間への早期バトンタッチ」(防衛省幹部)。自衛隊員は、民間スタッフや自治体職員に感染防護や活動のノウハウを教える「教育係」と割り切った短期派遣も増やしていく考えだ。

 実例もある。
 今月22日、成田空港前の駐車場にとまった観光バスの車内で、ドライバーが自衛官から感染防止の方法を学んでいた。
  → 画像

 以上は、バス会社の例だが、同様のことを、タクシー会社にも教えるといいだろう。以後は、タクシー会社がハイヤーを運搬車として提供すればいい。
 既存の救急車は、車両も人員も手がいっぱいだから、アテにならない。民間のタクシー会社の車両と人員を使うべきだ。そもそも、民間のタクシー会社は客が激減して、大量解雇する方針を出した会社もあるぐらいだ。(のちに撤回したが。)……こういう状況では、失業対策も兼ねて、民間のタクシー会社の車両と人員を使うといい。一石二鳥だ。

 ※ 自衛隊が教えるのは、各県で1回ぐらいでいいだろう。あとは、自衛隊から教わった人が、教育係となって、他の人に教えればいい。ただし教本(マニュアル)は、きちんと整備しておく必要がある。



   ※ 以下は、読まなくてもよい。


 [ 補記 ]
 アビガンを使うのは、(呼吸が困難になった)中等症以上であるから、酸素吸入器や人工呼吸器を併用するのが標準である。
 ところが、「酸素吸入器や人工呼吸器を使うと、病状が急激に悪化する」という報告がある。
 「血中の酸素濃度が低い人に酸素を吸入させると症状が緩和されますが、数時間後には多くの患者が重度の肺不全に陥って集中治療室に入ってしまいます」とハルティヒ氏は述べました。
 こうした経験から、ハルティヒ氏らは「酸素がなんらかの引き金になっているのではないか」と感じているそうです。
( → 新型コロナウイルス感染症から回復しても肺には深い傷跡が残るとの指摘 - GIGAZINE

 本当だとしたら、大変なことだ。だが、私は、これはかなり疑わしいと思う。
  ・ 機器を使うと悪化するのではなく、悪化するから機器を使う。
  ・ 機器を使わなければ、呼吸困難で、すぐに死ぬかも。
  ・ 機器を使ってアビガンを併用する場合には、回復率が高い。


 ただ、上の記事の話が正しい可能性もある。そこで、次の方法を(仮に)提案したい。
 中等症でアビガンを投与するときには、酸素吸入とアビガンを同時にはやらない。
 最初はアビガン単独でやる。それで治るなら、酸素吸入を併用しないで、アビガンだけで治す。
 アビガン単独で改善が見られないなら、酸素吸入器を併用する。
 この方法ならば、「酸素吸入器による悪化」という仮説を否定できる。
 ただし、これがベストだとは言えない。「酸素吸入器の投入が遅れたせいで、病状が悪化してしまう」という危険もある。その危険の方が高そうだ。
 だから、「酸素吸入器の使用をためらう」というのは、私としては、あまりお勧めしない。「どちらがいいのか判明しないまま、どちらも試してみる」というのであってもいいだろう。( ※ 中等症の患者にアビガンを投与している限りは、命に関わるほどではなさそうだ。仮に悪化したら、すぐに現状から離脱すればいいだろう。特に、最初は「酸素吸入器なし」ならば、そこから離脱して、「酸素吸入器あり」「人工呼吸器あり」に移ることは容易だ。……最初に使わないことのリスクもあるけれど。)
 
posted by 管理人 at 21:24| Comment(6) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
埼玉県は観光地が少ないからホテルの確保が難しいだろうな。ディズニーランドや成田空港、幕張新都心等をかかえる千葉県のほうがホテルの確保はしやすいかな?
Posted by 名無し at 2020年04月27日 23:06
 埼玉県もとりあえずはホテルの 223室確保したそうです。
  https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000181555.html

 ただし数は足りそうにないので、埼玉アリーナを使うべし、という主張が出ている。

 あと、前期・軽症者向けならば、ラブホがたくさんあると思う。(よく知らないが、日本はどこにもラブホがたくさんあるはずだ。)

 ググったら見つかった。
   https://couples.jp/prefectures/10/hotelareas

 他に、池袋や上野のホテルを使う、という案もある。池袋は埼玉県民のためにあるんだから、池袋のホテルを使うのは一案だ。
Posted by 管理人 at 2020年04月27日 23:16
千葉県では幕張メッセを使おうという話が挙がっているようですね。埼玉県は埼玉スーパーアリーナを使用すれば良いかな。
Posted by 名無し at 2020年04月27日 23:17
 最後のあたりに、 [ 付記4 ] [ 付記5 ] を追加しました。
  ・ アビガンの有効性
  ・ 運搬車と自衛隊
 という話題。
Posted by 管理人 at 2020年04月28日 09:50
 [ 付記4 ] の後半に 《 加筆 》 を追加しました。
 アビガンの有効性についての報告を紹介する。
Posted by 管理人 at 2020年04月28日 20:12
 救急車の状況も崩壊しつつあるそうだ。以下、朝日新聞から引用。

  ̄ ̄
 総務省消防庁は4月20日からの1週間で、救急隊が医療機関に患者の受け入れを3度以上断られたうえ、搬送現場で30分以上滞在した事例についてまとめた。全国主要都市の消防本部で計1656件あり、前年同期比ではほぼ倍増だった。新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の受け入れをためらう例が多かったとみている。
 高市早苗総務相は4月28日、新型コロナの感染が疑われる患者について「医療機関が受け入れをちゅうちょするために搬送先の決定に時間を要して、対応に苦慮する消防本部が出ている」と話していた。
 大阪市消防局では4月中旬、39度の熱が2日続いたとして、30代女性から119番通報を受けた。九つの医療機関から受け入れを断られ、搬送開始までに約30分かかったという。救急担当者は「平時であれば発熱症状なら2〜3分で搬送先が決まる」。
 https://digital.asahi.com/articles/DA3S14462081.html

 ──

 これはそもそも、感染症の疑いのある患者を救急車に乗せるということがおかしい。救急隊員まで汚染されてしまう。きちんと前後席が隔離・分離された専用の車両を使うべきだ。
 また、発熱の患者は、緊急性が薄いのだから、救急車を使う必要がない。本来ならばタクシーでも済む話だ。

 この問題は、本項で述べた「専用の運搬車」でコロナ患者(疑い)を搬送すれば済む。
Posted by 管理人 at 2020年05月01日 21:28
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