2020年04月18日

◆ 感染は減少している (コロナ)

 感染が減少していることは、もはやはっきりとしてきた。

 ──

 現状のデータ


 東京でも全国でも感染は減少しつつあるようだ……と先に述べた。
  → 東京都の感染急増 4: Open ブログ

 このときは、12日から 15日までの4日間だけのデータを見手の「速報」的な予想だった。
 しかし 18日になると、「減少」という傾向はもはやはっきりと断言していいだろう。

 (1) 東京都のグラフ


c-tokyo18.png
出典:ブルームバーグ


 18日の感染者数は 181人と発表された。
 グラフからわかるように、12日から 16日までは減少傾向にある。
 17日には一転して増えたが、これは民間への検査委託が増えたせいだ。その後は減少するだろうと予想していたところ、やはり減少した。
 おおむね、12日から 18日までは減少傾向にあると見なせる。


 (2) 全国のグラフ


corona-asahi2.png
出典:朝日新聞


 こちらは 18日の発表がないので 17日までだが、やはり減少傾向にあると見なせる。

 ──

 以上、東京都と全国の約一週間のデータを見たが、おおむね減少傾向にあると見なせる。「頭打ち」というよりは、「減少傾向」と言ってよさそうだ。
 少なくとも、「急増」と言うような状況ではない、と断言していいだろう。これがこの一週間の傾向だ。

 《 加筆 》
 横浜市、福井県、愛知県のデータも見つかったので、掲載しておく。


横浜市
c-yokohama.png


福井県
c-hukui2.png


愛知県
c-aichi.png


 いずれもこの一週間、「減少傾向にある」とわかる。
 こうして、「減少傾向にある」ということが、複数の根拠で確認された。

( ※ 横浜市のピークは東京都と同じで4月11日だが、福井県と愛知県のピークはもっと早い時期だ。減少の開始は、福井県が4月9日で、愛知県は4月10日だ。)

( ※ これらの3県では、17、18日の増加がない。東京都と違って、「民間の検査所へ委託したことによる検査数の増加」がなかったせいだろう。……この状況からしても、17、18日の東京都における増加は、東京都だけの特殊事情だったと認定していいだろう。)

 「急増」を主張する専門家


 現状のデータとは逆に、「今は感染が急増している」と主張する専門家がいる。なるほど、一週間前までのデータなら、そう主張してもいい。(これが一週間前の発言であるなら、発言は妥当だろう。)
 しかし 12日以降は減少しつつあるのだ。それが現実だ。なのに、現実に反することを主唱する専門家がいる。

 (A)西浦博

 西浦博 教授は、「感染倍率が 2.5 で、急増している」と主張する。試算(モデル論)としてだが。
 試算では、1人の感染者が2.5人に感染を広げ、新たな感染が起きるまでに平均4.8日かかると仮定。こうした場合、ある段階から感染者が急速に増え、……
( → 8割おじさん、西浦さんの危機感 甘い削減ほど長期化:朝日新聞

 記事にもグラフがあるが、そのグラフでは、当初はものすごい急増が起こることになっている。その前提は、「感染倍率が 2.5 」ということだが、現実には、そういう急増は起こっていない、と現実データから判明している。(上記)
 そもそも、減少傾向にあるのだから、感染倍率は1を割っているはずだ。 0.9 か 0.7 ぐらいになっていると見込まれる。これが現実の感染倍率なのに、勝手に 2.5 という感染倍率を前提とするのでは、「机上の空論」と言うしかない。
 本人は謝罪して、こう語るべきだろう。
 「私のモデルは現実と合致しませんでした。感染倍率は 2.5 ではありませんでした。モデルのすべては砂上の楼閣に過ぎませんでした。私のやったことは、ただの無意味なモデルごっこでした」

 (B)渋谷健司

 渋谷健司 教授は、現状では感染爆発が止まらないと主張する。
 現在のように飲食店は開いたまま、在宅勤務も進まない状態が続けば、感染爆発は止まらないでしょう。いずれ、ロックダウン的な施策が必要と考えます。
( → WHO上級顧問・渋谷健司さんが警鐘 「手遅れに近い」状態を招いた専門家会議の問題点 |AERA dot.

 「感染爆発は止まらないでしょう」というが、現実を見れば、すでに止まっている。そんなこともわからないのだろうか?
 この記事は 18日の 08:00 の記事だ。17日のデータはすでに得ているはずだ。それでいて、この認識である。まったく、どういうことか。1週間前のデータしか見ていないのだろうか?
 
 ──

 以上の二人に共通するのは、自説(感染倍率が 2.5 だ/ロックダウンが必要だ)にこだわるあまり、「感染の急増はすでに止まっている」という現実を見ることができない、ということだ。
 これはいわば、「王様は裸だ」と言えないのと同様だ。自分の目で見ていることを理解できない。かわりに、頭の概念で思っている通りに目で見ているのだと勘違いしているわけだ。

 そう言えば、こういうのを説明する、うまい言葉があった。こうだ。
 「現実歪曲空間」
 
 ついでだが、自民党も、これをやっているようだ。「一律 10万円という方針は、自民党がもともと主張していました」というふうに。まさしく、現実歪曲空間か。あるいは、歴史の書き換えか。それとも、痴呆か。
 あっちもこっちも、ひどい連中ばかりであるようだ。そのせいで、日本のコロナ対策はメチャクチャなありさまとなっている。



 [ 付記1 ]
 西浦博 教授のグラフでは、ロックダウンをしてすぐに急激な減少が発生して、15日後には大幅減少した結果が得られる……というふうになっている。
  → 西浦教授の試算グラフ

 しかし、これは「潜伏期」というものを効果に入れていない試算だ。「感染した当日か翌日にすぐに再感染が起こる」というふうな前提にもとづいている。
 現実には「潜伏期」というものがあるのだから、「感染した当日か翌日にすぐに再感染が起こる」ということはありえない。まして、「ロックダウンの 15日後には新規感染者数が5分の1にまで急減する」ということは、とうていありえない。そのことは、すでにロックダウンをしている欧米諸国を見ても明らかなことだ。
 欧米諸国は、いずれも強力なロックダウンを実施しているが、減少の割合は、非常になだらかである。しかも、効果が出るのは、ロックダウンをしてから2週間後だ。そのとき初めて、急増が鈍化して、頭打ちになる。それからさらに1週間後(ロックダウンから3週間後)になって、ようやく緩やかな減少傾向を取るようになる。
  → ロックダウンの限界: Open ブログ

 というわけで、西浦教授のモデルは、現実にはまったく一致しないわけだ。これほどにも現実から乖離したモデルに基づいて、「人と人との接触8割減」を唱える。そして、それに基づいて首相が方針を決めて、「緊急事態宣言(大都市)」や、「緊急事態宣言(全国に拡大)」を決める。……もはや一国の最重要政策が、阿呆の指導に従っているわけだ。
 亡国の愚行というしかない。

 そのせいで、市井ではあちこちで「経済的に生きていけない」という声が上がっている。
  → 一律 10万円の配り方: Open ブログ

 ウイルスよりも、政府の政策のせいで殺されそうだ。
 
 [ 付記2 ]
 渋谷健司 教授は、別の記事では、もっと過激なことを言っている。
  ・ 感染急増は起こる
  ・ 死者も急増する
  ・ 人工呼吸器を増産するべきだ
  ・ 人工呼吸器は間に合わないのでロックダウンすべきだ


 しかし、これはおかしい。
 そもそも大前提の「感染急増は起こる」ということが否定されている。(上記)
 死者の急増は、あることはあるだろうが、それまでの1日5人以下というのが、一時的に 20人ぐらいにまで増えるだけのことだ。それも、一時を過ぎれば、また元のような低い水準に戻るだろう。
 人工呼吸器は、増産した方がいいが、人工呼吸器の効果はあまり当てにならないと知られている。それよりは酸素吸入器を増やす方が有効だろう。
 死者を減らすのに最も有効な方法は、ロックダウンではなく、アビガンを処方することだ。アビガンの処方は、今では一部の特定病院に限られているので、もっと広く多くの病院で処方できるようにするべきだ。やるべきことは、これだ。

 要するに、渋谷健司 教授の見解は、どこもかも見当はずれというしかない。やるべきことを根本的に間違っている。特に、「ロックダウンをせよ」というのは、最悪の提言というしかない。現実を無視して提言することほど、有害なことはない。

( ※ 比喩で言えば、「あなたは癌で死にそうです」と誤診して、強力な抗癌剤を処方させたあげく、ひどい副作用のせいで患者の寿命を大幅に縮めて、3年後に死なせてしまった……という感じだ。「余命が半年のはずが3年も生きられたのだから、良かったですね」と本人は主張するが、実は「余命が半年」というのが誤診で、もともと健康な体だったのだ。……こういうヤブ医者が、渋谷健司 教授にそっくりだ。現実を無視して、最悪の状態を想定して、勝手に過激な対策をするが、その弊害が非常に大きい。)
 
posted by 管理人 at 22:01| Comment(15) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 中ほどに 《 加筆 》 を付け足しました。
 横浜市と福井県と愛知県のデータのグラフ。
Posted by 管理人 at 2020年04月19日 00:04
家族間感染や院内感染を無くせば、さらに感染者は減少しますね。

軽症者を隔離する施設の拡充が、今後の大きなポイントとなります。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200419-00000000-ann-soci
Posted by 反財務省 at 2020年04月19日 09:27
 大阪のグラフも見つかった。
  → https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58238600Y0A410C2AC8000/

 18日に急増しているが、88人のうちの41人は、ひとつの病院の院内感染。集団発生。これがまとめてカウントされている。これを1として数えると、48件になるので、減少傾向は保たれている。
Posted by 管理人 at 2020年04月19日 18:02
 19日の東京都の感染者数は 107人。激減した。
   https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200419/k10012395381000.html

 日曜日だからだろ、と思うかもしれないが、一週間前の日曜日は 166人だから、それと比べても激減している。
 実は、金曜日と土曜日に(民間検査の分で)増加があったから、その反動かもしれない。三日間をならせば、緩やかな減少だとも言える。
 いずれにせよ、金曜日と土曜日の増加を打ち消すだけの効果がある。
 「この一週間は減少傾向にある」
 という私の判断が裏付けられたとも言える。
 あるいは、横浜・福井・愛知と同様の傾向を取っている、とも言える。
 どっちにしても同じことだが。

 結局、本項のタイトル通り。
Posted by 管理人 at 2020年04月19日 18:12
東京はもっと検査して、感染動向がはっきりわかるようにすべきですね。

https://www.agoop.co.jp/about/items/agoop_analysis_coronavirus.pdf

都民は明確に行動を変えてます。でも結果が何となく減ってそうに見えるけど不透明でよくわからない。これは都民に対して不誠実でしょう。
Posted by 佐賀 at 2020年04月19日 21:07
 東京都は、検査をサボって隠しているのではなく、検査能力が足りない。だから「検査能力の拡充」が必要となる。……ここで「拡充」の方針を立てる必要がある。
 この件は、前項で述べた。
Posted by 管理人 at 2020年04月19日 21:14
対数で見ると減少傾向かどうか不安です

https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6

日本とスウェーデンは同じような対数です。
(画面右下のLogarithmicのグラフ)
スウェーデンも日々の感染者数を追うと
増えたり減ったりですが対数で見ると
上昇具合は変わってません。

スウェーデンの国内事情はわかりませんが、
「対数が落ち着くまでは安全とはいえない」が
定跡ではないでしょうか?
Posted by 通りすがり at 2020年04月19日 22:38
 日ごとの変動が大きいし、院内感染などの突発的な事件の影響が大きく出てくるので、1週間ぐらいの短期間でははっきりしたことは言えません。
 はっきりしたことがわかるのには、あと1週間ぐらいのデータを蓄積する必要があるでしょう。

 ただ、本サイトは早めに予想するのが特徴です。オーソドックスに正確さを期する手法(時期は遅れがち)ではなくて、推理によって他人よりも早めに見通す。
 そこで、「多くの県で同じような減少傾向が見られる」という点に着目することで、減少傾向があると判断しています。

 ただし、一番大事なことは、「急激な指数的な増加が続くという予想は完璧にはずれた」ということです。
 また、減少の時期と規模が私の予想通りに当たったことで、減少の理由も判明しました。(4月3日の入国規制)
Posted by 管理人 at 2020年04月19日 23:08
レスありがとうございます。
いつもながら深い推察に感服しております
Posted by 通りすがり at 2020年04月19日 23:13
経済学で言うところの頭打ちに近いグラフですよね。
経済学者って普段はモデル遊びが好きなのにこのこと指摘しないのは何故でしょうかね?
Posted by Triple at 2020年04月20日 12:09
下の発言に付随しますが、発生者数を増加させる要因ってないと思うので、控えめにいって頭打ち、大胆に言ったら減少傾向にあるということでしょうか
Posted by Triple at 2020年04月20日 12:15
質問なんですが、「人出」と「接触」って、別物ですよね?
どっちを8割減らせって言っているんでしょうか?

AさんとBさんの2人だけだと、人は2人で、接触は1。
これが5人に増えると、接触は10になる。(総当たりの場合)

ニュースなどでは「人出」が何割減った、という言い方をしているのが多い気がします。
そっちしか定量的に把握できないからかもしれませんが、人出が少し減れば、接触は大きく減ると思うんです。

そこにさらに管理人さんの言うようにマスクをつけたり、手洗いをもっと徹底したりすれば、接触はさらに減る。

Posted by スイマー at 2020年04月20日 12:16
スイマーさん、人手が減れば接触する期待値がへる、以上の深い意味はないと思います。真面目にかんがえたら、マスク手洗いすれば接触率が激減することは明白ですから
Posted by Triple at 2020年04月20日 12:20
 政府の言う「接触」は「接近」の意味で、距離の近さと接触時間の長さを言う。

 人出が1万人いたからといって、1万人と近距離になるわけでもないし、1万人と長時間をともにするわけでもない。
 人出が増えると、接触(接近)の量が増えるというよりは、対象となる関係者の数が増えるという意味。

 空気感染するわけじゃないから、人出を制限する意味はあまりない。マスクと手袋の方がはるかに有効だ。特に、手袋は重要。

 欧米のロックダウンみたいに、仕事の通行人求めてゴーストタウンにするのならともかく、日本みたいに仕事の通勤人が大量にいるなら、繁華街だけを減らしても劇的な効果は望めない。
 一方、マスクの義務化なら、劇的な効果を望める。マスクなしでクラスターを発生させる人を撲滅できる。
Posted by 管理人 at 2020年04月20日 12:56
スナックやキャバクラは営業自粛している一方、ヘルスなどの風俗店は普通に営業しているが、何とかならないものか
Posted by あさひ at 2020年04月22日 10:30
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