2020年04月17日

◆ 検査の話題(コロナ)

 検査の話題を七つと、オマケの話題を三つ。(新型コロナ)

   ※ (7) を追加しました。

 ──

  (1) 検査の重要性

 検査が重要であることは、すでにあちこちで指摘されている。「検査して、陽性者を検出して、隔離することで、感染を防ぐ」という趣旨。
 たとえば、下記にもある。
  → 無症状でもPCR検査を 京大病院など共同声明―新型コロナ:時事

 この方式が優れていることは、世界各国のうち、上記の方式で成功した国の例がある。韓国、オーストラリアが典型的だ。ドイツもそれに準じる。
  → ロックダウンの限界: Open ブログ

 日本でも、11日をピークに、東京都の感染増加が止まっているのは、入国規制で「入国者の全員に PCR 検査をする」という方針があったからだろう……と先に述べた。
  → 東京都の感染急増 4: Open ブログ


  (2) 検査で感染者増

 ただし、検査をすれば感染者が減少するかというと、必ずしもそうではない。検査をすれば、これまでは隠れていた陽性者が新たに検出されるので、一時的には、陽性者の数が増える。これは、陽性者そのものが増えたのではなく、発見された陽性者が増えただけだが。(隠れていたものが露見する形。裏にあったものが表に出る。)
 この効果が現れたのが、17日の東京都の感染者数だろう。これまでの数日間は減少傾向にあったのに、17日には一転して 201人と過去最高の数値を出した。
東京都は17日、新型コロナウイルスの感染者が新たに201人確認されたと発表した。1日あたりで最多の新規感染者数となる。都では11日に197人の感染が確認された後、13日は91人、15日は126人、16日は148人と一時減少していた。
corona-201.jpg

( → 東京都で新たに201人感染確認、7人死亡 新型コロナ :日本経済新聞

 ここで、人数が一時的に増えたのは、「検査数が急に拡大したからだ」と思える。
 ただし、東京都のサイトでは、公的な検査数は増えるどころか大幅に減少している。なのに、検査数が増えたと言えるのは、次のことがあるからだ。
 「港区と新宿は、数日前に、検査の民間委託を始めた」
   → PCR検査 迅速化へ民間委託 東京 港区
   → 新宿区がPCR検査所開設 医師会など連携 患者振り分けへ
 民間への検査依頼が始まったことで、検査する数が急激に増えたのだ、と推測できる。

( ※ 以後は、この値を基準にして、どんどん減少していくことになりそうだ。……私の予想では。)


  (3) 現在の検査能力

 ちなみに、現在の検査能力は、次の通り。
 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスに感染しているか判定するPCR検査について1日当たりに実施できる件数は15日現在、最大でおよそ1万3000件となっています。

 内訳は
 ▽国の研究所で800件、
 ▽検疫所で1760件、
 ▽保健所などで4915件、
 ▽民間の検査会社で3740件、
 ▽大学などで1039件、
 ▽医療機関で714件
となっています。

 これらの件数は検査機器が最大限稼働した場合のもので、実際に検査できている件数はこれより少なく、先週(4/5〜11)は多い日で1日当たり合わせて7800件あまりとなっています。
( → PCR検査 必要と判断しても実施まで「5日程度かかる」 | NHKニュース


 (4)
検査スポット
 保健所の検査能力が足りないので、保健所とは別ルートの検査体制を充実させよう、という動きがある。検査スポットの新設だ。
 すぐ上の記事では、こう記されている。
 地域によっては、厚生労働省の示した枠組みを上回る先進的な取り組みも進められています。
 その1つが東京 新宿区と医師会、国立国際医療研究センターが共同で立ち上げる「医療提供新宿モデル」と名付けられたシステムです。
 区内の診療所などで感染の疑いがあると判断された場合、国際医療研究センターの敷地内に設置する「検査スポット」でPCR検査を受けます。
 区内の病院などから交代で派遣される医師が検体を採取し、民間の検査会社に送るということです。
( → PCR検査 必要と判断しても実施まで「5日程度かかる」 | NHKニュース

 より詳しい話は、別記事をあちこちで見るといいだろう。
  → 新宿区 検査スポット - Google 検索

 なお、危機不足や検査人員の不足も懸念されている。しかしこの点は、キヤノンの高速 PCR 検査装置を使えば、解決できるはずだ。人海戦術で解決するよりは、高速の装置を使うべきだ。
  → 新型コロナウイルスの話題 22: Open ブログ


 (5) 保健所検査の有料化

 民間の検査施設もあるのに、保健所の検査ばかりが利用されるのは、保健所の検査だと料金が無料だからだろう。「保健所の検査は、公的負担でなされるので、無料」というふうに制度ができている。一方、民間に委託すると、3割負担だ。
 これでは、民間の利用が進まないのも当然だ。(そのせいで遅れが出る。)
 どちらも全額公的負担にするか、どちらも3割負担にするか、そのいずれかにするべきだろう。


 (6) ドライブスルー

 検査量を増やすには、「ドライブスルー」という方式もある。実際、東京都は、この方式で検査量を増やした。
 ドライブスルー方式は、車内にいる疑い患者の鼻や喉の検体を窓から採取する。15日までに全国最多の2446人の感染者が見つかっている東京都は、8日までの1週間の検査件数が約4800件と、半月で6倍以上に膨らんだ。
( → ドライブスルー検査「可能」 厚労省が自治体に連絡 (写真=聯合・共同) :日本経済新聞

 ドライブスルー方式で検査数が6倍に増えたという。すごい成果だ。規模拡大ではなく、能率アップによって、検査数をこれほどにも向上させた。
 では、どうして、こういう「魔法」みたいなことができたのか?
 通常方式では、1人の採取ごとに保護服を脱いで廃棄するという無駄手間をかけている。これでは、著しく非効率だ。
  → 東京都の感染急増 3: Open ブログ の (5)
 この無駄手間をなくすから、ドライブスルーは有効なのだろう。私はそう推定する。


 (7) 検査不足の責任

 検査不足の責任は、誰にあるか? 国(厚労省)か?
 いや、これは国の責任ではない。保健所を管轄するのは、都道府県・政令都市・特別区などだ。
  → 保健所 - Wikipedia
 したがって、東京都知事・大阪府知事・愛知県知事・横浜市長・23区長などに責任がある。
 特に、小池都知事の責任は重大だ。東京都で最大の感染拡大が起こっている上に、財政的にも豊かだからだ。オリンピックに莫大な金を投じる一方で、保健所や検査のための金を削りに削りまくっていた。その責任は大きい。金の使い方を間違えた。

 


 [ 余談 ]
 検査とは関係ない、別の話。

 (i)安倍首相のマスク

 本日の記者会見では、安倍首相はマスクなしで記者会見をした。





 記者との間隔は離れているし、席と席との間隔も離れているので、「三つの密」を避けていることになる。しかし、マスクをしていなければ、首相の撒き散らした飛沫は、近辺一帯に漂うことになる。
 これと同じことをやって、感染者を増やしたのが、テレ朝の富川悠太アナウンサーだ。
  → 「報ステ」制作2人が感染 テレ朝、本社を封鎖へ :日本経済新聞

 この人は、せめて透明マスクをするべきだったのだが、しなかったので、飛沫を撒き散らした。安倍首相もまた、同様の行動を取っている。
 一国の首相が「飛沫を撒き散らしますよ」という模範を示しているわけだ。それでいて、この口が「緊急事態宣言を全国に拡大する」と言っているんだから、呆れるしかない。どの口で言っているんだ。(飛沫を撒き散らしている口で言っているんだ。)


 (ii)西浦教授

 首相がこういう馬鹿げたことをするのは、専門家会議の教授が範を示しているからだ。
 4月15日の23時45分のフジテレビのニュースで、西浦教授が登場していろいろと語っていた。
 ここで、記者会見の最中にはマスクをしていたが、フジテレビの単独インタビューを受けている間は、マスクなしでしゃべっていた。「人と人との接触(接近)は駄目だ」「近くでしゃべるのは危険だ」と言っている本人が、マスクなしでしゃべっている。呆れるしかないね。
 「いや。カメラマンやインタビュアーとは2メートル以上の距離を取っている。だから大丈夫だ」
 とでも思っているのだろう。
 だが、海外の文献では、「8メートルの距離を取っても感染する」という報告もある。
  → 2メートルの「ソーシャル・ディスタンス」が十分ではないこれだけの理由
 また、飛沫を飛ばせば、飛沫が物に付着する。あとでそこに触れれば、その人が感染する。つまり、距離はもともと無意味なのである。(接触感線は、間接キスと同様で、間接的に起こるからだ。)

 ただし、この番組で、西浦教授は良いことも言った。
 「向かいあって食事をすることは危険だ。海外の文献で示されていた」
 という趣旨のことを語っていた。つまり、「会食は危険だ」という趣旨。
 彼もようやく気づいたんだね。これまでは「三つの密」「近づいての会話」については危険だと言っていたが、「対面しての会食」については危険だと言っていなかった。しかし、この番組ではようやく、「対面しての会食」の危険性を語るようになった。
 ずいぶん遅れてはいるが、ようやく気づいたようだ。……というか、海外の文献を読むまで、ずっと気づかなかったわけだ。あちこちでも指摘されていたはずだが。間抜けぶりには、呆れるばかり。

 ともあれ、専門家会議の人がこういうありさまだから、首相もまた、記者会見の場で、「マスクなしで飛沫を撒き散らすことを推奨する」「布マスクを付けるという自らの政策を否定する」というデタラメぶりを発揮するわけだ。


 (iii)台湾と韓国で収束

 馬鹿な首相のいる日本と違って、台湾と韓国では、事態を収束させつつある。
  → 台湾「新型コロナウイルス 新たな感染確認ゼロ」先月9日以来
  → 韓国は2日連続で一日の感染者が27人 5月には終息宣言か!?

 これらの国では、ロックダウンでなしで、収束させている。なぜ? マスクの配給制を実施して、国民に漏れなくマスクを与えているからだ。( ※ 希望者全員が購入可能。)
 
 韓国と台湾は、独自にマスクの配給制を実施して、見事にコロナを克服する。一方、日本の人々は、愚かな欧米ばかりを見ているから、ロックダウンで感染者を減らそうとする。……どちらが賢明であるか、わかるというものだ。

 《 加筆 》
 韓国は感染者数の順位をどんどん下げている。一方、日本は順位を少し上げている。結果的に、本日では、「韓国の次が日本」というふうに順序が隣り合った。
  → https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries

 感染者数でも順位でも、日本はもうすぐ韓国を追い越すだろう。明日か明後日ごろに。
 あれほど感染爆発がひどかった韓国の規模を、日本が追い越してしまうというのだから、日本政府の無為無策ぶりが際立つね。「入国規制の強化」と「マスクの配給」をしておけば、こんなことにはならなかっただろうに。

posted by 管理人 at 23:59| Comment(6) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後の2段落、変にコピペが混じって、文章がメチャクチャに壊れていたので、修正しました。

 また、そのすぐあとに 《 加筆 》 の部分を追加しました。
Posted by 管理人 at 2020年04月18日 06:45
韓国はね
どの飲み屋も客でいっぱい ソウルの夜
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/04/16/2020041680126.html
Posted by 老人 at 2020年04月18日 09:01
 (7) を追加しました。
Posted by 管理人 at 2020年04月18日 09:53
検査が重要なのは言うまでもないですが,何を目的として検査をするか,あるいは検査結果によってどのような処置をとるか,と言う観点が世間ではあまり語られていないように思えます。韓国が感染爆発をうまく抑え込んだのは,十分に検査をしただけでなく,感染者の行動履歴や位置情報を公開したりといった,検査結果に対応した処置が功奏したようです。
日本ではたとえ十分な検査をしたとしても,韓国と同じようなことができるかというと,ちょっと難しいのではないでしょうか。
Posted by いちファンです at 2020年04月18日 10:51
 あんまり高望みしても仕方ないので、とりあえずは軽症者を発見して隔離するぐらいは、やりたいところです。現状では軽症者の多くが野放しですから。

 感染者の情報追跡については、Google とアップルが提携して新アプリを公開するので、これに期待するぐらいかな。
Posted by 管理人 at 2020年04月18日 11:01
正確なデータを隠蔽するのが一番の罪ですね。

どうせバレるのに..。
Posted by れじー at 2020年04月18日 21:42
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