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この件では、先に詳しく述べた。
→ 夏の五輪よりも冬に備えよ: Open ブログ
その続編として、続きとなる話をしよう。「詳細解説編」という感じだ。
(1) 初めに
冬には大感染が予想されるので、あらかじめ備えておくことが必要となる。その具体策は、たとえば、次のようなものだ。
・ 人工呼吸器。
・ 検査装置。
・ 軽症者用の施設。
・ マスクの配給。
(2) 人工呼吸器
人工呼吸器の設置は最優先の課題となる。これの有無が生死を左右するからだ。
現在、医療崩壊にともなって、イタリアやニューヨークでは大量の死者が出ているが、そこでは「人工呼吸器の不足」が原因だとされている。
ならば今すぐ、日本でも人工呼吸器の生産を拡大するべきだ。
ちなみに、米国ではトランプ大統領がこれを推進している。
→ トランプ氏、GMに「人工呼吸器つくれ」 戦時並み命令 [新型肺炎・コロナウイルス]:朝日新聞
→ トランプ大統領 GMに人工呼吸器の製造命じる異例措置 | NHKニュース
→ トランプ氏、GMに人工呼吸器生産命令 トヨタは専門メーカーの生産支援 :日本経済新聞
私がこの話を書こうとしたのは1日前のことで、本日夜にはトランプ大統領が命令を出しているのだから、時期的にはほとんど同じだ。
一方、日本政府は何もしていない。専門家会議も何も言っていない。これらの人々は世間に向かって「週末は外出の自粛を」なんて言って、他人に任せているだけだ。自分たちでは何一つ行動しない。
日本の専門家会議は、トランプ大統領よりも、大きく劣ると言える。
なお、ドイツでは、人工呼吸器が普及しているので、死者数が少ない。
ドイツでは新型コロナウイルス感染者が3万人を超す一方、死者は約150人と周辺国より圧倒的に少ない。状況に詳しい同国の医師が24日、共同通信に、医療機関が多数の人工呼吸器を備えていることが死者抑制に決定的な役割を果たしたと述べた。
( → 東京新聞:ドイツ、生死分ける人工呼吸器 2週間以内に重症者急増の予測も )
《 加筆 》
人工心肺装置「体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)」というのも必要だろう。これも増産するべきだ。
→ 参考:配備状況
※ 志村けん がこれを使っている。はずすと、死ぬ。
※ ECMO は、人工呼吸器よりも、もっと高度なもの。
→ 解説図
※ ECMO の画像一覧
※ ドクターX で ECMO の事例 → 記事 、 画像
(3) 高速遺伝子検査装置
日本では PCR検査の能力がひどく劣る。このことはもはや世界的に有名だ。
ところがこのたび、キヤノンが新型の遺伝子検査装置を実用化した。
→ コロナを35分で判定、しかも高精度 長崎大などが開発:朝日新聞
→ 迅速な新型コロナウイルス検査システムの開発と実用化研究開始について(公式)
これを見て、「すばらしい」と大歓迎する声も多い。
→ はてなブックマーク
しかし、私はあまり高く評価しない。
これは、抗体を検査するものではなく、遺伝子を検査するものだ。PCR検査の兄弟分みたいなものだ。
当然ながら、ウイルスがあまり増殖していない初期には、感度が低い。数値でも、感度は 90% だから、あまり高くはない。
感度はあまり高くないので、軽症者の検査には適していない。偽陰性になる可能性がある。
一方、特異度は高いので、感染の確定には向いている。
コストは、やや高そうだ。想像だが、8000円ぐらいではないか?
数量は、「1台で一日あたり(8時間換算)224検査以上が可能」という処理能力があるので、PCR検査 の数的な限界を打ち破れそうだ。
ま、PCR 検査のかわりにはなるので、大量に設置するべきだとは言える。
(4) 迅速検査キット(抗体式)
血液中の抗体を検出する迅速検査キットもある。これは前に述べたものだ。
→ 新型コロナウイルスの話題 16: Open ブログ の (2)
これは、感度が高いし、コストも低いし、操作も簡単だ。「1日当たり1万テスト分を供給する計画」というから、量的にも十分だ。
軽症者向けには、こちらを最優先で配備するべきだろう。
この件は、私も前から言っていた。
→ 新型コロナウイルスの話題 20: Open ブログ の (5)
一方、岩田健太郎教授も、新たに同様のことを主張するようになった。
→ そろそろポピュレーションベースの抗体検査で感染者数を正確に把握するべき
これと同趣旨のことを、専門用語を使わずに、平易に述べているインタビュー記事がある。(本日記事)
→ 神大教授 100年に一度の危機|NHK 兵庫県のニュース
ともあれ、迅速検査キットの普及が重要だ。できれば今すぐに。そして、冬にはもっと多くの量が必要となるので、今のうちに備えておくべきだ。
(5) 軽症者用の施設
軽症者用の施設が必要ということは、先の項目でも述べていた。(五輪選手村など)
→ 夏の五輪よりも冬に備えよ: Open ブログ の (2)
→ 新型コロナウイルスの話題 18 : Open ブログ (3)
このたび、遅ればせに、小池都知事が軽症者向けの施設として、「五輪選手村の活用」を言い出した。
→ 選手村、コロナ患者の一時滞在施設に 小池知事が提案:朝日新聞
実はこのことは、本サイトでは1カ月以上前から言っていたことだ。( → 別項 ) また、本サイト以外でも、同様のことを言っていた人はいる。
それから1カ月以上たって、ようやく遅ればせながら、頭が世間に追いついたようだ。
ずいぶん遅れたとはいえ、とりあえずは歓迎しておこう。
ただし、これは「間に合った」とは言いがたい。なぜならすでに「患者が病床数を上回る」という事態になってしまったからだ。
→ COVID-19 Japan - 新型コロナウイルス対策ダッシュボード
本日データでは、「患者数 193 / 病床数 118」だ。前者が後者を上回っている。つまり、すでに手遅れになりつつある。で、そのころになって、ようやく遅ればせに、都知事の頭の認識が追いついただけだ。
一方で、現実の行動は、間に合っているかどうかというと、一応、真面目に頑張っているようだ。
→ 東京都 最大4000病床整備へ 感染者の急増に備え | NHKニュース
重症の患者を受けるために最大で700床、中等症の患者については最大で3300床まで段階的に増やすことを目指しています。
つまり、それなりに対策は進んでいるようだ。
ただし、この規模は、当面は大丈夫だが、冬の感染には不足する。冬の感染では莫大な数の患者が出現するはずだ。そのためには、1万8000室ある五輪選手村の活用が必要となりそうだ。
なお、「自宅隔離」という方針も併用すべきとなるが、それで足りるのは、軽症者だけだ。中程度の症状だと、入院が必要となりそうなので、それなりの設備が必要となるだろう。さもないと、中程度の症状から重症化して、死亡する例が増えてしまうからだ。
※ なお、都知事の頭は追いついたようだが、専門家会議は、いまだに追いつけないようだ。「軽症者用の施設を拡充しろ」とも、「五輪選手村を転用せよ」とも言わないでいるようだ。
※ まして、次の冬のこととなると、誰も考えていないようだ。このままだと、次の冬には、大変なことになりそうだ。
(6) 厚労省の通達
軽症者は、重症者向けの施設(感染症専門病院)に入れずに、自宅療養させたい。……そういうふうに述べている現場の医師の声がある。
感染症指定医療機関への過度な負荷を軽減するためには、
・軽症者は入院とせず自宅療養とする
・退院のための要件を「症状の改善」としPCR検査を求めない
……
などの対策が必要です。
( → 都内の感染症指定医療機関で何が起こっているのか(忽那賢志) )
だが、「軽症者は入院とせず自宅療養とする」ということは、すでに可能である。厚労省は、その方針を、通達で示している。
「地域で新型コロナウイルス感染症の患者が増加した場合の対策の移行について」(令和2年3月1日付け事務連絡)において、今後、地域で感染が拡大した状況では、無症状者及び軽症者については、自宅での安静・療養を原則とすることも示しております。現在、各地域で新型コロナウイルス感染症患者が発生しているところですが、当該患者の自宅での安静・療養については、下記のとおり取り扱うようお願いします。
( → 厚労省通達 )
上の医師は、「こうしてほしい」というようなことを言っているが、他人に望むべきではなく、自らが実行するべきだろう。
「軽症者向けの施設が足りないから整備してほしい」と望むのならばまだわかるが、「自宅療養」ならば、特に施設の整備も必要ない。さっさと処方の方針を示すだけでいい。
上の医師みたいなことを言う人は多そうだが、他人に頼らず、さっさと実行するべきだろう。
(7) 陰圧室は必要か?
軽症者向け施設を作るとして、陰圧室は必要だろうか?
あちこちの病院で、医師や看護師の感染が出ていることを考えると、完全防護服と、二重扉と、陰圧室が必要だと思える。
とはいえ、そこまでやると、大がかりになりすぎるので、現実的には無理っぽい。
では、どうするべきか?
現実的には、二重扉は工事が必要で高コストになるので、無理だろう。そこまで必要ない。かわりに、十分な換気を旨とするべきだ。排気用の換気扇を強力なものに付け替えた方がいいかもしれない。(そのくらいの工事ならばできるだろう。)
さらに、1人1室にすることが重要となるだろう。相部屋は好ましくない。1人1室であって、換気が十分ならば、それなりにOKだ。
室内に入る看護師などは、陰圧であっても、なくても、どっちでも完全防護服を使うことになる。
先の記事(岩田医師のインタビュー)によると、看護婦を守るには、いちいちナースコールで患者のところに行かないで、電話などで対処できるようにするといいそうだ。
※ ちょっと思ったが、病床を常時監視するテレビカメラがあると、便利そうだ。(プライバシーの問題はあるが、命の方が重要だろう。そもそも相部屋ならプライバシーなんてないけどね。)
(8) マスクの配給
マスク不足がひどいので、マスクの配給をそろそろ考慮するべきだ。
今は、手持ちのマスクを再利用している人が多いが、このままでは、冬までもたない。再利用するにも、限度がある。ゆえに、マスクの配給をそろそろ考慮するべきだ。
※ 小分け販売でもいいが。
ちなみに、北海道ではマスクの配給をした例がある。1世帯 40枚で、戸別配達したそうだ。(地域限定だが。)
で、どうなったか? あれほど蔓延していた新型コロナが、一挙に勢いを弱めたのだ。
次のデータがある。
→ 新型コロナ、北海道で新たに4人感染 累計152人に :日本経済新聞(2020/3/16)
→ 都道府県別の感染者数|北海道は 169人(2020-03-28)
2020/3/16 には 152人で、2020-03-28には、169人。12日間で 17人だ。それまでの急増のペースが、一挙に大幅ダウンしている。
これには、気温の影響もあるだろうが、マスクの配給の影響もあるだろう。
北海道の事例は、われわれを勇気づける。気温が温かくなり、マスクを配給すれば、新規感染者数は大幅に減少するのだ。
そして、寒かった北海道でさえ、そういう結果を得た。もっと温かな本州では、さらに事情が好都合だ。
この先は、マスクさえ十分ならば、あまり悲観的にならずに済むだろう。
ただし、問題は、政府がマスクの重要性に気づかないことなのだが。
※ 気温の点では、29日の朝、関東には雪が降るそうで、気温も冷えるようだ。こうなると、外出自粛の要請の有無にかかわりなく、自宅に閉じこもって、外出しないでおくのが賢明だろう。寒いところに出るのは、自殺行為だ。
(9) クリーンルームの転用 《 加筆 》
使われなくなった半導体工場のクリーンルームを転用するといい……というアイデアが、コメント欄に寄せられた。そちらを参照。
[ 付記 ]
本文中で紹介した病床数のデータについては、次の紹介記事がある。
新型コロナウイルス感染症の患者数や、感染者用の病床数などを都道府県ごとに表示した「新型コロナウイルス対策ダッシュボード」が、ネットで話題を呼んでいる。Twitterでは「病床の使用率が一目瞭然」「都市部の病床数がギリギリなのが分かる」と好評だ。
( → 「ひっ迫した状況が一目瞭然」新型コロナ病床数まとめサイト、大反響に「バグを疑った」と開発者仰天 “医療現場の声”励みにスピード公開 - ITmedia NEWS )
→ COVID-19 Japan - 新型コロナウイルス対策ダッシュボード
必要かもしれませんが、野戦病院に本式のそれを求めても間に合いません。それよりも、「クリーンルーム」です(下のリンク@)。いろいろなタイプ・レベルのものがあるようです(下のリンクA)が、基本的には、高度な換気設備、二重扉、エアーシャワーなどが備え付けられていますので、この余っている施設を流用するのがいいと思います。
東芝、シャープ、ソニーなどが事業縮小や工場統合をして、半導体や液晶パネル用に整えた施設が、取り壊されていなければ残っていると思います。日本の優秀なプラント・エンジニアや、中国でのコロナ流行のあおりで仕事にあぶれている内装設備屋が、突貫工事で病室に改造してくれるでしょう。また、この施設を持っている企業ならば、防護服(実際には集塵服)、ゴーグル、マスクなど、感染症防護対策に流用できる装具をたくさん持っている and 調達ルートがあるはずで、その点も手間が省けます。
@ https://www.comany.co.jp/cleanroom/firstvisitor/what.html
A https://www.clean-booth.net/room?gclid=Cj0KCQjw6_vzBRCIARIsAOs54z4jWMWiy5Kvmj6GiPV1hnC2mtKDpecG90ePJixj5Q2tB38t1LXSBf8aAjFPEALw_wcB
良いアイデアですね。感心しました。
個室は作れそうにないので、重症者向けとするといいでしょう。重症者向けの施設は、これ以上は増やせないと思っていたが、この手を使えば、簡単に増やせますね。医療崩壊を防いで、死者数を激減させる効果がありそうです。
これも、今すぐ取ってほしい対策だ。外出自粛や五輪なんかで騒ぐよりも、よほど緊急性の高いことなんだが。当局は、自分でやるべきことは何もしないで、国民に外出自粛なんかを求めるばかり。
> 個室は作れそうにないので、重症者向けとするといいでしょう。
⇒ 仰るとおりです。私も重症者用を想定していました。諸外国の例でも、重症者は大部屋が多いようです。看護者が少ない場合でも、急変がすぐわかるし、状態管理がしやすいそうです。
中程度症については筆者が(7)で述べておられる内容、すなわち一般病室の小改造が、また軽症については(5)で述べておられる内容、すなわち選手村の活用、地方にあっては一般ホテルの借り上げ、自宅療養などが相当と思います。中程度症を、イタリア・スペインのように大部屋にしたりするのは、確かに好ましくありませんね。本稿の趣旨は「この冬に備えよ」なのですから、今からしっかり準備をして、この2国の轍を踏まないでほしいものです。
> 人工心肺装置「体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)」というのも必要だろう。これも増産するべきだ。
http://www.nikkuei.or.jp/index.asp?patten_cd=12&page_no=85
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0
ファンを逆向きに回すことができない場合には、ファンを交換する必要がありそうです。あるいは、いったん はずして、取り付け方向を逆にするとか。
感染症患者の隔離に用いるのにファンを逆にするだけではだめですね。
Posted by 管理人 at 2020年03月29日 12:32
⇒ へのへのもへじさん、管理人さん、追加の考察をありがとうございます。
へのへのもへじさん提示のwikiの記述をみると、クリーンルームの原則は下の4つのようです。
1.微粒子を持ち込まない。⇒ 密閉性、二重扉、エアシャワーは「持ち出さない」に役立つ。
2.微粒子を発生させない。⇒ 患者から飛沫(核)が発生するのでこれは無理。
3.発生した微粒子を速やかに排除する。⇒ これが陽圧室だとどうか?という話。
4.微粒子を堆積させない。⇒ 給排気システムはそのまま役立つ。
つまり、クリーンルームを病室に転用するにあたって問題となりそうなのは、上の3です。もちろん、陽圧室より陰圧室が理想で、そうするために気流の向きを逆にする方法がありますが、無理にやると、いままでの吸気孔と排気孔(の位置)が逆になり、室内の気流設計の観点から換気がうまくいかない可能性があります。
同じwikiの記述の「給排気システム」の項を読むと、「空気中の塵埃を除去するため、建屋内で閉鎖された構造の区画に超高性能エアフィルタ(HEPA、ULPAなど)を通じて空気を送り込み、排気経路から流出する空気を建屋外に排気または建屋内で循環させる給排気システムを備えている」とあります。
まず、建屋(病室)内で循環させる設計のシステムであれば、とくに改造は必要ありません(フィルターをより高性能のものにして小まめに交換するだけ)。建屋(病室)外に排気する設計のシステムであっても、給気経路に設置されたフィルターユニットを排気経路に付け替えるのと、最終的な排気場所を煙突などの高所にして、さらにその経路中に「排気を加熱するユニット」を追加すればウイルスは死にます(化学物質や放射性物質の放出ではないので何とでもなります)。非常に簡単な改造で、実現性は十分と思います。
私の当初コメントの主旨は、普通の病室で「十分な換気をする」よりは、その目的に沿った安全な施設が、ちょっと工夫すればいくらでも作れますよ、ということです。長文すみません。ご指摘、ありがとうございました。
http://www.nikkuei.or.jp/index.asp?patten_cd=12&page_no=85
先ほどのコメントで大事なことを書き忘れました! 陽圧室を陰圧室にするにしても、ファンを逆に取り付けたり、ファンの回転を逆にするのではなく、
陽圧室:給気量 > 排気量 であるのを、
陰圧室:給気量 < 排気量 にするのです。(wikiより)
つまり、給気系と排気系のファンが別にある場合は、それぞれの回転を制御してこれを実現し、給気系にしかファンがない場合は、排気系にファンを追加するのです。いずれにしても、簡単な改造ですみます。
蛇足になりますが、専門病院の陰圧室でも、室外から吸い込んだ空気を吸い込みっぱなしはない訳で、きちんと処理して循環または排気する系(経路)があるはずです。クリーンルームを改造するのと何ら変わりはありません。
→ https://twitter.com/DoctorX_tvasahi/status/1207151192339406848
技師が不足しているようなら、技師も急いで養成しなくては。
> ダイソン、人工呼吸器をわずか10日間で開発。新型コロナ患者急増の英国から1万台受注
https://japanese.engadget.com/jp-2020-03-29-10-1.html
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感想:
日本の会社だって、開発する能力も、生産する能力も、たっぷりとある。ただし経営者に、その決断力がない。
⇒ ダイソン。換気力の変わらない、ただひとつの人工呼吸器。