──
(1) マスクと感染者数
日本など、マスクをしている国では感染者数が少ない。このことに、世界も少しずつ気づきつつあるようだ。
DeepL翻訳。
COVID19は呼吸器系の病気です。肺や呼吸器系を標的としているので、マスクを着用することが最も基本的な防御となります。
イタリアの当局はマスクは不要だと言っていましたが、今ではウイルスと戦うために週に何百万枚ものマスクを生産しています。
原文。
#COVID19 is a respiratory disease. It targets lungs/respiratory system therefore the MOST BASIC protection is to have a MASK.
— Jack Sciarr (@JackSciarr) March 23, 2020
In Italy authorities have been saying masks were unnecessary, now we’re producing millions of masks per week to fight the virus...Take care, be safe! pic.twitter.com/LqGWLBjRLY
Reference this, Pakistan doesn’t seem to follow any
— Ahmer Arsalan (@ahmerarsalan) March 28, 2020
1. Not a wide spread testing like South Korea, or tracing like Singapore
2. Not widespread mask wearing and obeying rules like Japan
3. Not a strict lockdown following Italy,US,UK and all are paying
4. Need ventilators and ICU pic.twitter.com/oA59fQsbbE
日本、香港、シンガポールでは感染爆発が起こっていないことがわかる。発生率が低いだけでなく、増加の程度が大幅に小さい。これは感染倍率(増殖率)の数値が低いことを意味する。そしてそれは、マスクを使用しているからだ、とわかる。
なお、次の項目も参照。
→ マスクで医療崩壊の阻止: Open ブログ
ここで記したように、タイ、ベトナムも、マスクの使用ゆえに、感染爆発が起こらなかった。韓国も、途中で感染爆発を止めた。
※ 韓国は、もともとはマスクをする文化がなかったのだが、感染爆発のあとで、こぞってマスクをするようになった。その後は、感染爆発をほぼ止めることができた。
(2) イタリアでマスクが急増
マスク嫌いだったイタリア人も、最近ではみんなマスクをするようになってきた。
みらい翻訳。
イタリアでは、ついに欧米人が目を覚まし、今ではみんなマスクをしている。しかし遅すぎた医療システムはすでに完全に過負荷状態であり、不必要に死亡率は韓国の0.6%から9%に上昇した。
原文。
In Italy Westerners finally woke up & now everyone wears a fucking mask. But too late already health system completely overloaded leading needlessly to 9% fatality rate instead of South Koreas 0.6% #coronavirus #Covid_19 #wearafuckingmask pic.twitter.com/4Yk70LO3bQ
— Ash (@Crypto4Lif) March 24, 2020
このようにマスクの使用率が大幅に高まると、感染拡大を防ぐことができるようになるだろう。
なお、欧州各国のデータを見よう。
→ イタリアの感染状況のグラフ
→ 米国の感染状況のグラフ
→ イギリスの感染状況のグラフ
→ フランスの感染状況のグラフ
→ ドイツの感染状況のグラフ
これを見ると、次のことがわかる。
・ イタリア以外は、増加が加速している。指数的・累乗的。
・ イタリアだけは、増加が直線的になっている。
28日の朝の数値データを見ても、その傾向がわかる。(27日分から更新しました。)

圧倒的に先行していたイタリアだが、本日の感染者の増加数を見ると、米国・スペイン・ドイツに追い越されている。そのうちフランスにも追い越される可能性もある。
ただし、マスクがどの程度行き渡っているのかは不明だ。今は都市封鎖をしている最中だから、マスクをしているのは、動き回っている一部の人だけだろう。マスクをしないまま、家に閉じこもっている大多数の人が、別にいるはずだ。全国民がマスクをするには、まだ遠いと思える。
それでも、国民意識が変化しつつあるので、マスクの普及率はどんどん高まりそうだ。そうなれば、新型コロナを克服することも可能かもしれない。日本や韓国に追いつくようにして。
※ 完全制圧は無理でも、我慢できる範囲内に被害が縮小して、共存する形。
(3) フランスでマスク管理
欧州で最も感染が広がっているイタリアは4日、全国の小・中・高校、大学を15日まで休校すると決めた。
他の国では休校措置は例外的で、マスクを必要な人に行き渡らせる対策に重点を置いている。
フランスは4日、マスクを国家が管理することを決定。生産業者などが抱える在庫が医療現場や患者に届くよう、政府が流通方針を定める。街中でマスクをつける人はまれだが、万一に備える人の購入が相次ぎ、全国各地の病院でマスクの盗難が報じられていた。
( → イタリアも一斉休校、フランスはマスクを国が管理:朝日新聞 )
ここでは、次の二点が大事だ。
・ マスクを国家が管理する。医療現場や患者に。
・ 街中でマスクをつける人はまれだ。
マスクを重視することはいいが、使用者が少ないとなると、感染爆発を止めることができないままとなる。
せめて、自作のマスクでも使えばいいのだが。それもできないようでは、先の見通しは暗い。
余談だが、次の記事もある。
→ 中国がイタリアに寄付したマスク、チェコで押収 「窃盗」と伊メディア 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
→ 足りないマスクや医療品、犯罪集団は荒稼ぎ - WSJ
(4) インフルエンザ発生件数
マスクの効用を裏付ける別の統計データもある。次のことだ。
「マスクの使用率が高まった年は、インフルエンザの発生件数も極端に減少する」
このことは、豚インフルエンザ 2009 が起こった次の冬である 2009〜2010 のシーズンにも見られた現象だ。同様のことは、今年の春にも見られる。

出典:東京都感染症情報センター
今年はインフルエンザの発生件数が極端に低い。暖冬の影響もありそうだが、それにしても極端に低い。これは、「みんながマスクをするようになったからだ」と判断するのが妥当だろう。(豚インフルエンザの年と同様に。)
やはり、マスクが感染防止に果たす役割は大きいのだ、と推定できる。
(5) マスクに気づかない日本
世界はマスクに気づきつつある。日本の民衆も同様だ。(だからたいていの人がマスクを使う。)
ところが、日本の当局だけは、マスクの重要性に気づかない。首相も、都知事も、専門家会議も、マスクの重要性に気づかない。「マスクをするべし」と言うこともないし、自分たち自身がマスクを付けない。
→ 専門家会議の見解を批判する: Open ブログ の [ 付記1 ]
専門家会議がマスクの重要性を無視しているということは、次の文書からもわかる。「マスク」という語がほとんど出てこない。(私的や提言もない。)
→ 西浦・北大教授「助けてほしい」解禁ムードを危惧(m3.com) - Yahoo!ニュース
→ 「日本でも欧米のような大流行が起きるの?」「大規模イベントどうする?」 専門家会議が共有したかった危機感とは
これらを見ると、「三つの密」のように、空気感染のことばかりを心配している。飛沫感染のことをまったく無視している。だからマスクの重要性に気づかない。
世界の中で日本の専門家だけがマスクの重要性を理解できないのだ。
また、マスクの生産量がまったく不足する世界各国と違って、日本では「月7億枚」という大量の生産量を確保している。それにもかかわらず、圧倒的なマスク不足が生じている。
この矛盾ないし乖離は、政府の無能が原因だ。本来ならば、配給なり何なりで、マスクを全国民に行き渡らせることが可能であるはずだ。台湾がそうしたように。なのに、日本政府はそれができない。ひどい無能ぶりだ。
そして、その無能ぶりの根底には、専門家会議の「マスク無視」という方針がある。(だから不足を解決する気すらない。)
> 「マスクの使用率が高まった年は、インフルエンザの発生件数も極端に減少する」
このことは、豚インフルエンザ 2009 が起こった次の冬である2009〜2010 のシーズンにも見られた現象だ。同様のことは、今年の春にも見られる。
⇒ ご提示の東京都感染症情報センターの折れ線グラフを見ると、毎年第4週目(1月末)前後にピークがあるようですね。今年はそれがマスク効果で抑え込まれたという推理ですね。ただ、1月末という時期は、世間に新型コロナ感染症(その頃は新型肺炎のほうが通りがいい)の怖さが浸透していたかというと、微妙なところだと思います。こちらのブログでも、「本日以降 新型肺炎の話題」と区切り線が入ったのが1/25です。千里眼の筆者にしてこの時期なのですから、巷の人は、まだ1月末くらいは、例年と同じ生活スタイルだったのではないでしょうか。
そうですね。私もそう思ったので、「暖冬の影響もありそうだ」と記しておきました。はっきりと白黒が付くほどではないようです。
暖冬でなければ、1月末には大きな数字が出ていたはずなので、もっと白黒がはっきりしたはずなのだが。
https://t.co/PBPDPQYi5L?amp=1
「マスクをする国、しない国 何が違うのか?」
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-52045428#orb-banner
> とはいえ、マスクをしましょうと呼びかける国の方が、もしかすると当を得ているのかもしれない。ほとんどの人はマスク不要というWHOの助言を疑問視する人が、専門家の間にも増えている。
> みんながマスクをすれば、「静かなキャリア」は「スプレッダー(ウイルスを拡散する人)」にならないのではないか?
ようやく気づき始めたようだ。しかし、きちんと理解して、行動を始めるまでに、莫大な死者が出ているだろう。
「(WHO という)王様は裸だ」と言えないせいで、大きな被害が出る。
マスクは自分の咳による飛沫を周囲に拡散しないという点で効果があります。
逆の意味でも大きい効果があるように思います。
すなわち、例え仮にいくらかウイルスを吸い込んだとしても、大量に吸い込むことは避けたい。
つまり吸い込むか吸い込まないかの質の問題から、少量吸い込むか大量に吸い込むかの量の問題に視点を合わせます。
そうするとマスクは大きい意味があるように思えます。
ウィルスを僅か吸ってそのウィルスを自身の身体が退治する。
これってワクチンと同じ発想ですね。
一粒たりとも吸ってはならない持病を持つ老人は別にして、一般の人はこれでかなりいけるのではないのかという気がします。
G20がワクチン開発を含めウン百兆円投入するのも結構だけれど、我々自身がウィルスとの接し方、ウィルスに対する見方を変えていくことが必要なんじゃないかと思います。
理由はよくわかりませんが。
> そうするとマスクは大きい意味があるように思えます。ウィルスを僅か吸ってそのウィルスを自身の身体が退治する。これってワクチンと同じ発想ですね。
⇒ これは、ものすごい斬新な発想です。日本人はひょっとして、すでに「集団免疫」を獲得しつつある、という推理ですよね。医学的には検証が必要で突っ込まれると思いますが、本ブログ筆者の一環した「論旨」である、「新型コロナウイルスとの共存」をどのように成立させるかの方策を考える上で、大きなヒントになるような気がします。
有難うございます。
私って結構アイディアが出るんです。
というか、誰でも知っている当たり前のような一般論ばかり出てくるようなブログもコメントも嫌になります。そういうブログは左でも右でも徒労なので見ません。このブログは私はとても気に入ってるんです。
確かにBCGも試す価値があるだろうし、世界の製薬会社が新ワクチンのために血道をあげているんでしょう。物凄い税金を投入するんでしょうね。会社はウハウハでしょう。
でもそんなお金が絡む話じゃなくて、我々自身がウィルスそれ自体で免疫を作る。それにマスクは大きく貢献しているような気がします。そうなるとマスク自体の良し悪しも問われることになるかもしれませんが・・。
こんな論文を洗った論文がありました。マスクだけの効果が今一つよく分からないだけで、マスクは無効とするような研究は特にないようですね。
https://cis.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=60&item_no=1&page_id=13&block_id=21
興味深い論文のご紹介を有難うございます。
インフルエンザのような既知で療法の知られた感染症だとマスクの効用はわかりにくくなりますね。
今回のような未知で対処法もない感染症では、免疫をつけるという視点から僅かに吸い込むというマスクの効用が期待できるかも。その場合は、どれくらいの機能のマスクを使うのか、その辺がしっかりした実験法を組む必要がありますね。
マスクの効果は、地域全体で集団的に飛沫感染を防止することで、地域全体の感染率を下げることです。
特定集団や個人が自分だけでマスクをしても、あまり効果はありません。
「他人に感染させない効果」を計測するべきときに、「自分が感染しない効果」を計測しても、あまり意味がありません。
また、環境は乾燥した冷気の中で行うべきであり、温暖な気候で行なっても効果はあまりありません。
2009年のインフルエンザ流行時での京浜東北線での研究です。
ご参考まで。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/list/202003/CK2020032902000157.html
こういうのを取り締まって欲しいですね。
大半が、年金生活者の爺婆ですね。
彼らは感染させる側ではなく、感染する側なので、おとなしく家に引きこもっていれば良い。
こんなことだから、マスクが一番必要な若者や勤労者世代(無自覚に感染させる可能性がある世代)にはマスクが行き届かず。つまり、最適な配分がなされない。
この件は、29日の項目で論じています。