2020年03月15日

◆ 新型コロナと石油価格

 「新型コロナ → 石油価格下落 → 景気後退」
 という経済的な影響があるようだが。……

  ※ 医学でなく、経済の話です。


 ──

 新型コロナのせいで、石油価格が暴落するらしい。いったん景気低迷で石油需要が減少したので、石油カルテルで減産しようとしたら、ロシアが拒否したので、カルテルがつぶれて、価格競争へ。3割ぐらいの価格低下が見込まれている。
 これのせいで米国のシェール・オイル業界も大打撃を受けそうだということで、米国の株価も暴落。
 
 しかし、よく考えてみよう。価格の下落は、生産者には不利だが、消費者には得だ。特に、日本みたいな石油輸入国にとってはすごく有利だ。では、どのくらい? 
 調べてみたら、日本の石油輸入額はこうだ。
 輸入金額は17年に約 57 兆円と過去最高を記録し、そのうち、原油の輸入金額は約 8 兆 8,000 億円、輸入総額に占める割合は約 15%と、平成に入って以降、もっとも高い水準に達している。
( → 【我が国の原油輸入と対中東貿易】:経済産業省

 これだけではない。日本の LNG 輸入は、近年に急増しているが、この価格も石油価格に連動しているので、やはり下がる。
 天然ガス価格の決定方法は地域によって異なりますが、日本向けの天然ガス(LNG)価格は、JCC(Japan Crude Cocktail)と呼ばれる日本向け原油平均価格にリンクしています。
 我が国のLNG調達費は、2010年の3.5兆円から2014年の7.8兆円へと大幅に増大しました。
( → 第1節 エネルギーコストの状況 │ 資源エネルギー庁

 2014年に 7.8兆円だ。(データがやや古い。このころは価格が高かった。)
 石油が 8.8兆円で、LNG が 7.8兆円で、合計 16.6兆円。近年は価格が低迷しているようなので、14兆円ぐらいか。これに対して価格低下が3割あるとすると、4兆円ぐらいの価格低下効果が日本にもたらされる。この分、日本は得することになる。
 とはいえ、「輸出と輸入はバランスする」という貿易の原則に則ると、輸入が減った分、輸出も減る必要がある。そのためには、円高になるはずだ。1ドル=95 円は不可避で、90円ぐらいも覚悟する必要がありそうだ。そうなると、自動車業界はひどい減収になりそうだ。一方で、一般の民衆は「円高による輸入物価の引き下げ」と、「電気・ガス料金の値下げ」で、所得増の効果がありそうだ。
 実は、自動車業界は、内部留保がたっぷりとあるので、多少の赤字が出ても大丈夫だ。赤字決算の日産自動車でさえ、たっぷりとある。
 利益余剰金の多い上場企業のベスト5をみると、トップはトヨタ自動車で18兆3387億円とけた違いだが、2位はホンダの7兆0084億円、3位がNTTの6兆0337億円、4位はNTTドコモの4兆8818億円、そして5位は日産自動車の4兆5317億円と続いている。
( → 増え続ける企業の利益余剰金---トヨタ18兆円、ホンダ7兆円、日産4.5兆円超

 減産するせいで、解雇される季節従業員・期間社員も出そうだが、会社自体は安全だろう。あれこれと騒いでいるうちに、また円相場も戻るだろうから、自動車業界の騒動も、あまり長く続くことはないだろう。(せいぜい1〜2年だ。)

 世間では、「新型コロナのせいで景気低迷が起こって、株価が暴落するので、大変だあ」と大騒ぎだが、たいして心配することはないのである。
 むしろ、株価が下がったときこそ、株を買うチャンスだ。今はまだ底を打っていないようだが、底を打ったころに株を買えば、1〜2年で3割ぐらいの利益を得ることができそうだ。

  ※ ただし、株式投資は自己責任で。
 
posted by 管理人 at 23:36| Comment(0) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
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