2020年03月14日

◆ 新型コロナウイルスの話題 14

 新型コロナウイルスの話題を四つ。

 ──

 (1) WHO が検査の推奨

 日本では「過剰な検査は医療崩壊をもたらす」という意見を持つ人が多い。
 だが、WHO は検査を十分に実施することを推奨した。
 11日の記者会見で、WHOの緊急対応責任者マイク・ライアン氏は各国を叱咤激励した。
 「感染していそうな少数の人しか検査をしないのであれば、前に進めない」
( → WHOの「パンデミック」認定、慎重姿勢を転換した理由 :朝日新聞

 入院させるにせよ、自宅隔離するにせよ、検査で確認することは大切だ。さもないと、感染者を市中に野放しにすることになり、感染爆発を招きかねないからだ。

 なお、前にもリンクだけで紹介したが、次の見解もある。
 もし、重症ではないが、コロナかどうかわからない人を通常の日常生活にもどしてしまってさしつかえないのであれば、コロナ感染症を大げさにとりあえず通常の風邪として扱うべきです。そして重症化しない限り心配がないことを広く伝えていくべきです。
 もし、コロナ感染症を特別な危険な感染症と本当に考えているのであれば、疑わしい患者さんをしっかり検査して、自宅隔離でも何でもよいので隔離措置をとるべきです。
 現在行われていることは、このどちらでもなく、いたずらに不安と混乱を招き、医療現場を疲弊させる行為であると強く感じました。
( → Vol.050 新型コロナウイルス、”持ちこたえている”という評価の中で現実に起きていること | MRIC by 医療ガバナンス学会



 (2) 感染者の入院

 コメント欄で教えてもらった話がある。(コメント欄 2020年03月14日 11:42 )
   → 欧州の医療崩壊を救うには?: Open ブログ

 「感染していると判明したら、その感染者は強制的に入院させられる」と法律で決まっているそうだ。
 かくて、たとえ軽症であっても、入院が義務となるので、「軽症者を入院させたくない」という意図から、保健所が検査をしたがらないという状況になっているらしい。
 ここでは法律が問題となっているらしい。

 どこまでが真実であるかは、確認していないので、私としては何とも言いがたいが、「さもありなん」という気はする。


 (3) 駒込病院

 感染症専門病院である駒込病院では、病床が満床になりつつあるそうだ。
  → 駒込病院の記事

 言っている本人は、「検査の多さのせいで、医療崩壊になりかねない」という趣旨で言っている。
 しかし、よく読むと、実状はそうではないとわかる。正しくは、検査が多すぎるからではなく、(入院する)軽症者が多すぎるからだ。
 一部抜粋しよう。
 酸素の吸入も必要ない軽い人もいますし、その人たちは元気に過ごして、陰性の確認が取れれば帰ることができます。

 8割が軽症と言いますが、その一方で肺炎などの深刻な病状が約15%、集中治療を要する命にかかわる病状が5%、という中国での報告は日本の診療現場でも当てはまります。

 つまり、病床の8割が軽症者で埋まっているわけだ。せっかく重症者対策のために、ものすごい設備の感染症専門病院を用意したのに、そこに入院しているのは、(自宅やホテルに隔離するだけでも足りるような)軽い症状の患者が8割なのだ。
 これらの患者を、単に「陰性ではないから」というだけの理由で、高度な専門施設に収容する。そのせいで、肝心の重症者を収容できなくなる。
 ひところ、「韓国では検査のしすぎでこうなっている」というふうに指摘された状況が、日本の感染症専門病院でも起こりつつあるのだ。
 しかも、その理由は、「検査のしすぎ」ではなく、「軽症者を無駄に入院させること」である。なのに、そのことに気づかないまま、「検査のしすぎが問題だ」というふうにとらえている。(駒込病院がそうだ。)
 どこまで勘違いしていることやら。

 なお、駒込病院では、宇宙服みたいな完全防護服を着たり、患者を陰圧室に入れたりして、大変な手間をかけている。それも、軽症者を相手に。
 まったく、何をやっていることやら。

 ※ 駒込病院では、「軽症者をやたらと検査するべきではない」と言っているが、軽症者だって、迅速検査キットで検査した方がいい。そして、感染が判明したら、自宅隔離にした方がいい。「感染が判明したら、感染専門病院に入院させなくてはならない」と思い込んでいるようだが、それは、そういう方針が悪いので合って、検査が悪いのではない。改めるべきは、(好ましくない)方針であって、検査することではないのだ。


 (4) 看護師の感染

 感染者について、年齢別のグラフで(男女の)性別を見ると、興味深い事実がわかる。
  → 新型コロナウイルス 国内感染の状況

 一般的に言えば、男性の方が感染率が高い。これは、「男性の方が社会的な活動が多くて、接触の機会が多いから」と考えれば、説明が付く。
 ただし、 20代だけは別だ。女性の方が感染者がずっと多い。これは、なぜか?
 私の推測はこうだ。
 「 20代の女性の看護師の感染者が多いから」

 そもそも看護師には、20代の女性が多い。だから、感染者の増加にともなって、一般病院で看護師の感染者が増えると、自動的に、 20代の女性の感染者が増える。

 この推測は、裏付けが可能だ。事例をググると、看護師の感染という事例が多発しているとわかる。
  → 看護師 感染 コロナ - Google 検索
 
 やっぱり、そうなのだ。推測通りとなる。

 では、どうすればいい? 20代の女性の看護師をやめさせればいいか?
 いや、逆だ。患者を扱う看護師は、なるべく 20代の女性にするべきだ。20代なら、若いので、感染しにくいからだ。また、感染しても、致死率は低い。(たぶん日本では0%だ。)
 
 このこととほぼ同じ趣旨になるが、高齢の看護師は現場から排除するべきだ。(このことは、前項でも述べたとおり。)

 ついでだが、男女の区別は、特に必要ない。ただ、現実には、看護師は女性が圧倒的に多いので、結果的に、感染者も女性が多くなる。

 ──

 ここで私の感想を言うと、こうだ。
 上の数字からわかることは、「若い女性看護師が奮闘している」ということだ。感染の危険を顧みずに、現場で働く。勇気があるし、立派なことだ。
 一方、軽症者を相手に、完全防護服に包まれながら、陰圧室に入る……なんていう過剰な対応をしている病院もある。駒込病院だ。こういうのが立派かどうかは、言わないでおく。
posted by 管理人 at 23:59| Comment(9) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
> (2) 感染者の入院
 コメント欄で教えてもらった話がある。(コメント欄 2020年03月14日 11:42 )

⇒ すみません、コメントの書き方が雑で、ソースも「モーニングショー」だとか、後で確認しようがないものでした。調べたら色々な人が述べてます。一例を、下のリンクで示します。

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14225
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月15日 01:58
 感染者を入院させる義務が法律で定められている……という点については、それっぽい記述が見つかったので、本項で紹介しました。
 まったくのデタラメではないようです。ただし、明確な裏付けは見つからなかった。

 ※ 詳しく調べていない。
Posted by 管理人 at 2020年03月15日 09:52
> ただし、明確な裏付けは見つからなかった。

 下のリンクの政令により、感染症法(※)の指定感染症に指定されたので、この法律が準用されるということです。入院については、法第十九条第一項などに規定されています。

 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000589748.pdf

 この十九条一項では、「新型コロナウイルス感染症」は、条文のうち「一類感染症」をこれに読み替えるので、「都道府県知事は、(中略)新型コロナウイルス感染症の患者に対し特定感染症指定医療機関若しくは第一種感染症指定医療機関に入院し、又はその保護者に対し当該患者を入院させるべきことを勧告することができる。(後略)」と規定されることになります。

 ※ 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(下のリンク)

 https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=410AC0000000114
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月15日 11:41
 情報ありがとうございました。

> 勧告することができる

 義務ではないようですね。
Posted by 管理人 at 2020年03月15日 12:51
> 義務ではないようですね。

⇒ 字面からそう読まれると思いましたが、これは、担当部課や医療現場においては、義務と解釈されていると思います。「一類感染症」には、例えばエボラ出血熱とかペストが含まれるのですが、これらの感染確定者に対して、行政が何も強制力を発揮しないことは考えられませんから。
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月15日 16:22
 補足の参考情報です。

 上でお知らせした法令は、3月1日に厚労省通達があり、軽症患者・無症状感染者は自宅待機も可能な柔軟な措置が、今日現在では可能になっているようです。ただし、色々な通達に紛れて、医療現場には全く浸透していないとのことです。

 ※ 今日の「モーニングショー」(8:40頃)で、羽鳥キャスターがこの件をキッパリ言ってました。(ゲストの岡田教授は、この件の認識がなかったようですが。私もまだ裏が取れていないのですみません)
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月16日 08:53
かわっこだっこさま

「軽症患者・無症状感染者は自宅待機も可能な柔軟な措置が、今日現在では可能になっているようです」

これ、かなり重要なポイントですね。あちこちで勘違いされているようですが、本当はどうなんでしょうか。
Posted by 通りすがり at 2020年03月17日 08:59
 再補足です。

 法(※)十九条三項には、「都道府県知事は、第一項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従わないときは、(中略)入院させることができる」とありますので、条文上も「強制」と解釈できます(自分は法曹関係ではないのですが、最初からお示しせずにすみません)。

 今日のあらたな情報です(「羽鳥慎一のモーニングショー」8:37頃から)。3月1日付けの厚労省から各自治体への通達では、「感染拡大で重症者や重症化する恐れが高い人の入院に支障をきたすと判断される場合、無症状や軽症の陽性者は自宅療養を原則とする」とのことです。

 この法令の立て付けでは、行政によって恣意的な解釈・運用が可能で、感染早期(初期)には「感染疑い者」を陽性確定させないことで「積極的な治療から遠ざける」理由付けになり、感染拡大期〜蔓延期には「患者」を病院から占め出して「実際に治療しない」ことが可能になります。ひどいものです。

 ※ 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(下のリンク)

 https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=410AC0000000114
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月17日 10:53
 度々すみません。上でお示しした通達(通知?)について、実際の文書が見つかりました(下のリンク)。

 6頁目の4の(2)の<入院医療体制> Aに記載があります。

 https://www.mhlw.go.jp/content/000601816.pdf
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月17日 11:28
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