2020年03月01日

◆ 東京マラソンで異常な記録

 東京マラソンで異常な記録が出た。シューズの影響が強いようだ。

 ──

 大迫が日本記録を更新したので、「すごい」「立派だ」と大いに話題になっている。
 だが、彼個人の記録は別として、この大会では非常に異常な記録が見られた。
 そのことは、日本の歴代記録の一覧を見るといい。
 《 日本歴代フルマラソンランキング(男): 2020年3月1日現在 》
1 大迫  傑 2:05:29 (2:58.4/km) 2020年 MGC New
2 設楽 悠太 2:06:11 (2:59.4/km) 2018年 MGC
3 高岡 寿成 2:06:16 (2:59.5/km) 2002年
4 久  龍 2:06:45 (3:00.2/km) 2020年 MGC New
5 藤田 敦史 2:06:51 (3:00.4/km) 2000年
6 上門 大祐 2:06:54 (3:00.4/km) 2020年 MGC New
6 井上 大仁 2:06:54 (3:00.4/km) 2018年 MGC
8 犬伏 孝行 2:06:57 (3:00.5/km) 1999年
9 定方 俊樹 2:07:05 (3:00.7/km) 2020年 New
10 佐藤 敦之 2:07:13 (3:00.9/km) 2007年

11 木村  慎 2:07:20 (3:01.1/km) 2020年 New
12 小椋 裕介 2:07:23 (3:01.1/km) 2020年 New
13 下田 裕太 2:07:27 (3:01.2/km) 2020年 New
13 服部 勇馬 2:07:27 (3:01.2/km) 2018年 東京五輪代表
15 菊地 賢人 2:07:31 (3:01.3/km) 2020年 New
16 児玉 泰介 2:07:35 (3:01.4/km) 1986年
17 一色 恭志 2:07:39 (3:01.5/km) 2020年MGC New
17 今井 正人 2:07:39 (3:01.5/km) 2015年MGC

( → 日本と世界のマラソン

 この表で、行末に New と記してあるのが、今回のマラソンの記録だ。
 1〜18位 が掲載されているが、そのうち9人が今回の記録である。たった1回の記録で、歴代記録の上位の半分を占めているのだ! これが異常でなくて、何が異常であろう。

 ──

 では、どうしてこんなに異常なことが起こったのか? ドーピングがあったからか? 違う。人体ではなく靴の方に「ドーピングまがい」のことがあったのだ。そうとしか思えない。

 ちなみに、新記録を出した大迫は、ナイキ所属のプロ選手で、ナイキから新シューズを供与された。
 日本記録保持者の大迫傑(28=ナイキ)と井上大仁(27=MHPS)は、注目のナイキ製新厚底シューズ「エアズームアルファフライネクスト%」を履いて、スタートした。
 前日本記録保持者の設楽悠太(28=ホンダ)は、ピンク色の同社従来モデル「ヴェイパーフライネクスト%」で臨んだ。
( → 大迫傑と井上大仁は新厚底シューズ、設楽は従来モデル - 陸上 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ

 ではなぜ、大迫は新モデルを使ったのに、設楽は旧モデルを使ったのか? その事情は、下記でわかる。
 昨年10月に非公式のフルマラソンでエリウド・キプチョゲ選手が2時間切りを達成した時にプロトタイプを着用していたことでも知られており、2月5日にアメリカ・ニューヨークで開催された新製品のグローバル発表会「NIKE 2020 Forum」で詳細が明かされた。価格は税別3万円で、今春の発売を予定しており、フルマラソンを男女それぞれの規定タイム内で完走した記録を持つランナーを対象に3月1日の今日、NIKE RUN CLUBのアプリ内で特別先行販売を行った。
( → 東京マラソン、大迫傑選手がナイキ新作厚底「アルファフライ ネクスト%」着用し日本新記録

 大迫はナイキの契約選手として、ずっと前からこの新モデルを使って、使い慣れていたはずだ。一方、設楽は新モデルを供与されなかったので、大会当日は使い慣れた従来モデルを使うしかなかった。使い慣れない新モデルは、使うこともできただろうが、慣れないシューズで足を痛める危険を避けたのだろう。

 逆に言えば、ナイキとしては、何としても自社の契約選手である大迫選手に買ってもらわなくてはならなかった。だからこそ、大迫選手を特別に優遇して、新モデルをずっと前から提供していたのだろう。……この点で、圧倒的に優位に立っていたことになる。

 また、大迫以外の選手も似た事情にある。新モデルだったり、従来モデルであったりしたが、とにかく、ナイキのシューズを使うことで、圧倒的に記録を短縮できた。
 ここまで来れば、もはや「偶然」とは呼べなくなる。「道具の力を借りて記録を短縮した」、つまり、「道具ドーピングがあった」と見なすしかないだろう。

 そのことが、今回の異常な記録ラッシュから判明したことだ。



 【 関連項目 】

 ナイキのシューズについては、前に論じたことがある。
  → ナイキのシューズ禁止: Open ブログ

 関連する話題も、述べたことがある。
  → 陸上競技の革命的事件: Open ブログ
  → シューズ革命(足指2): Open ブログ
 
posted by 管理人 at 21:32| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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