2020年02月29日

◆ 菅直人はなぜ辞任させられたか?

 菅直人は原発事故のあとで大活躍したのに、右翼のデマによる汚名を着せられたあげく、辞任させられた。まるで追放されるように。それはなぜか?

 ──

 緊急時における安倍首相の対処があまりにもひどいので、菅直人首相(震災時)の働きと対比する意見が多い。
  → はてなブックマーク

 これを見ながら、改めて調べてみると、次の書籍が見つかった。
  →  3.11 震災は日本を変えたのか ( Amazon )
  
 この書籍には、次の記述がある。


kan2b.png
kan3b.png

http://j.mp/3a5M2oG


 これを読んで、理解したすえに、こう推論した。
  ・ 菅直人は、東電の責任を追及して、賠償責任があると考えた。
  ・ その意味は、実質的には、東電の接収・国有化を意味する。
   (東電の資産を上回る倍賞責任が生じるからだ。)
  ・ 一方、東電は、「賠償責任は免除される」と考えた。
   (詳しい理由は上記画像の話。)
  ・ 東電は、主張が認められず、接収・国有化を覚悟した。
  ・ そこで東電は一挙に「倒閣」に向かった。
  ・ 東電は、読売新聞に工作して、倒閣キャンペーンをさせた。
   (たぶん多額の広告料を払った。)
  ・ 東電は同時に、自民党にも工作を開始した。
   (たぶん多額の献金をした。合法的な個人献金経由で。)


 これは一種の陰謀論であるが、十分に納得が行く推論だ。
 なお、推論の一部は現実に確認されている。東電経営者から自民党への巨額の政治献金がそうだ。その政治献金の分だけ、東電経営者には余分な給与が払われているので、実質的には会社から自民党への献金だ。(しかも、税金は免除される。政治献金控除があるので。……上限はあるが、通常は上限にまで達しない。東電の場合だけが例外的に、上限に達しているらしい。迂回献金だね。)

 ──

 以上の推論をまとえると、こうだ。
 「菅直人首相に対しては、やたらとデマの攻撃がなされたが、それは、読売新聞と安倍・元首相(当時)がデマの攻撃をしたからだ。それというのも、東電が読売新聞と安倍・元首相に工作して、菅直人を引きずり下ろそうとしたからだ」


 これは、一種のクーデターだ。だからこそ、読売新聞と安倍・元首相は、当時、さまざまなデマを飛ばして、菅直人首相を攻撃した。
 そして、そのデマを信じている人が、今も多い。
  ・ 首相は、怒鳴って、現場職員を萎縮させた。
  ・ 首相は、無意味にヘリを飛ばして、震災対策をサボった。
  ・ 首相は、原発への注水を阻害した。
  ・ 首相は、まずい対処で、原発の水素爆発をもたらした。


 これらはすべてでまだが、そのデマを信じた人は多かった。
  ※ デマである理由は、当時、本サイトでも解説した。
    → 菅直人|菅首相 デマ site:http://openblog.seesaa.net/ - Google 検索

 その一方で、「福島原発の原因は、安倍首相(第1次内閣)だった。福島原発に津波のときの事故対策がなされていないという野党議員の指摘に対して、「津波のときの事故対策は不要だ」と述べて、原発事故対策をしないことを正当化した。詳しくは下記。
  → 安倍首相が原発の事故対策を拒否: Open ブログ

 ※ 正確に言うと、津波対策と事故対策とは違う。津波対策とは、防潮堤の設置など。事故対策とは、防潮堤が無効だったときの最終的な電源対策など。
 ※ 後者の対策がなされていないことが、問題視された。このとき、安倍首相は、「対策しないでいいのだ」と答弁した。ところが実際には、電源対策がなされていなかったせいで、原発は暴走して、原発事故が発生した。

 ──

 原発事故の張本人である安倍晋三の責任は隠蔽され、原発事故の収束のために獅子奮迅の働きをした菅直人はデマによって追放された。
 なぜそんな奇怪なことが起こったのか? そのすべては、
 「東電が巨額の金を払って、クーデターを画策したからだ」
 と解釈すれば、説明できる。その裏付けとなるような断片的な事実もいっぱい残っている。

 ただし、これらの断片的な事実を見ても、たいていの人はその裏にある真実に気づかなかった。
 「東電が巨額の金を払って、菅直人を追放するクーデターを画策したからだ」
 と見抜いたのは、本サイトの名探偵、ただ一人であろう。

  ※ 状況証拠と推理はあるが、直接証拠はない。
    名探偵の推理というのは、たいていそういうものだ。
    推理ドラマなら、このあと都合よく直接証拠が見つかるが。
posted by 管理人 at 21:09| Comment(5) |  放射線・原発 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>それは、読売新聞と安倍総裁がデマの攻撃をしたからだ。
>それというのも、東電が読売新聞と安倍総裁に工作して、
>菅直人を引きずり下ろそうとしたからだ

>だからこそ、読売新聞と安倍総裁は、
>当時、さまざまなデマを飛ばして、菅直人首相を攻撃した。

2011年、震災当時の自民党総裁は谷垣禎一氏です。
安倍氏は無役でした
Posted by 通りすがり at 2020年02月29日 23:26
通りすがりさんへ

 確かに、震災当時の自民党総裁は谷垣さんですが、それは些末なことではないですか。安倍さんは総理経験者ですから、無役といっても引き続き党内で隠然たる勢力を保っていたはずです。というより、2012年9月の任期満了に伴う総裁選挙に備えて力を蓄えていたわけで、その総裁選を含めて資金面で東電が安倍氏を支援したという筆者の推理は、いかにもありそうです。つまり、主犯である安倍氏と東電との利害が一致して、それに共犯となる読売新聞が加担して、菅氏を引きずり降ろすために共同戦線を張ったかたちです。

 とにかく、ここで大事なのは、安倍氏が菅氏に対して、相手の政治生命に影響を与える(名誉を貶める)ようなウワサを流したか否かです。これについては、筆者が別の記事で詳述されている(下のリンクの2018-03-12 補足のところ)とおり、いわゆる「海水注入中断のデマ訴訟」を通じて、一審、二審ともに「海水注入中断はなかった」と事実認定されているのですから、安倍氏側の行為(メルマガへの掲載)の不法性は明らかでしょう。その他、筆者が列挙されている各種の「言いがかり」(怒鳴って現場が委縮、ヘリ視察で現場が混乱、対処が遅くて水素爆発)についても、ウワサの拡散方法は読売新聞だけでなく様々でしょうが、安倍氏も含めた自民党側の関与はあったものと、高度に推認できます。

http://openblog.seesaa.net/article/435850811.html
Posted by かわっこだっこ at 2020年03月01日 00:15
 ご指摘に従い、安倍さんの肩書きを「総裁」から「元首相」に変更しました。
 ご指摘ありがとうございました。

 ──

 ただし、肩書きが変わっただけであって、本文の内容にはまったく影響がありません。これは、かわっこだっこのご指摘の通り。解説ありがとうございました。
 
Posted by 管理人 at 2020年03月01日 00:45
かわっこだっこさんと管理人さん
ありがとうございました
Posted by 通りすがり at 2020年03月01日 02:37
当時は、参議院は自民党が抑え、国会は、ねじれ状態であり、震災対策への挙国一致、協力体制構築を求めた菅総理に、谷垣自民党総裁は、「まず総理が辞任しないと協力はできない」と主張し、あきれたものです。保守本流宏池会系、バランスのとれたクリーン政治家のイメージが壊れた一瞬でした。
以後、震災対策より首相退陣を優先するバッシングが、読売、産経を主体に連日続き、さらには、良識派と考えられていた週刊朝日が「福島原発事故は「人災」だ!国民を不幸に陥れる「亡国の官邸」」を掲載、『ニュースウオッチ9』の大越キャスターが、顔を赤らめ、政府を批判するに至り、マスコミの大勢は、冷静さを失いました。
菅首相の失政として取り上げられたのは、福島原発のベントの遅れ、注水の中断の二つであるが、ベントは内閣が急がせ、東電が遅らせたというのが実態であり、海水注入中断も内閣の指示はなく、中断の事実もなかったというのが現実であった。
とにかく内閣を瓦解させようと、間違いでも言いがかりでも、かしましく言い続け、国会を停滞させ、復旧を妨害し続けたのが、自民、公明、産経、読売である。

「急流で馬を乗り換えるな」という読者の冷静な意見が時に掲載される事もあったが、大勢に変化はありませんでした。

 この騒ぎを幸いとして、自分たちの失政を棚に上げ、内閣打倒にうごめいたのが、民主党反主流派の鳩山、小沢達。国民の多くが反対する中で、あくまで政権奪取を優先する自公が提出した内閣不信任案に同調の動きを見せはじめた。

 この国には、勤勉で、実務に真摯な人々が多いが、大局的判断を苦手とする所があり、国家緊急の事態にも、党派性や、個人利益、他罰主義を優先してしまうことがある。
読売産経の記者達は、正義感や使命感が欠如した欠陥人間の集まりというわけでは無いだろうし、ものの正邪、筋道の判断を理解できる人は、居ると思う。
国家の論理が、権力への忖度や、自社利益誘導の方向でゆがめられてしまうと、その筋道のつかない社会で、自分や自分たちの子供達が生活していき、被害を受けることにもなるだろう。
正義感のために自爆すべきとは言わないが、社会公器の一端を担っているという自覚を持ち続けていれば、いつか自分が、論理基本的判断を下す立場になることもあるだろうし、その時は、社会に貢献できる方向に動いてほしいものである。
Posted by :経営者B at 2020年03月01日 16:31
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