2020年02月21日

◆ 下船乗客を隔離すべきか?

 クルーズ船から下船した乗客では、今後の感染者が続出しそうだ。では、乗客を隔離するべきだろうか?

 ──

 下船した乗客については、「今後の感染者が続出しそうだ」という話をすでに述べた。(前項など)

 本日、これを裏付ける事実があった。オーストラリア人の乗客で2名、感染者が出たのだ。
 オーストラリア政府は21日、チャーター機で帰国した大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客のうち2人が、新型コロナウイルスに感染したと確認されたと発表した。豪政府によると、下船前の検査の結果、陽性反応がない、さらに病気の症状がない乗客だけを同機に乗せたが、帰国後のテストで陽性だとわかった。
( → 豪チャーター機で帰国、2人が陽性 新型コロナウイルス:朝日新聞

 では、日本人乗客についても、これから感染者が続々と出現するだろうか? それには、こう答えることができる。
 「理屈の上では、外国人乗客と同様に、日本人乗客でも感染者が続出するだろう。ただし、それは判明しにくい。なぜなら、日本政府は感染の検査をしないからだ」


 これはどういうことかというと、こうだ。
 「米・豪・カナダなどの政府は、乗客を 14日間ほど隔離して、感染の検査をする。だが、日本政府は、感染の有無について、特に検査はしない。乗客の自主申告を待って、発熱などの症状があった場合にのみ、相談を受けて、検査するかどうかを決める」

 これについては、次の記事がある。
 下船した人は、不要不急の外出を2週間避け、毎日体温を測るなど健康状態の確認が求められる。症状が出た場合には、下船者専用の連絡先に電話やメールで相談する。
( → クルーズ船の下船続く 新型肺炎:朝日新聞

 あくまで自主申告に頼るのであって、政府の側から積極的には調査しないわけだ。仮に、一部の人が急に重症化して、寝込んでしまったら、メールすることもできないまま、そのまま死んでしまう可能性もある。その場合も、政府は「連絡を受けなかったので、感染には気づきませんでした」と言って、すっとぼけようとするわけだ。

 ただし、大阪府に限っては、自治体の側から積極的に調査するそうだ。前出の話を再掲しよう。
 《 クルーズ船の下船者、大阪府が独自に14日間の経過観察 》
大阪府の吉村洋文知事は20日、新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗っていた府民について、独自に14日間の経過観察を行う考えを示した。自宅待機を求めて保健所が1日最低1回、熱や体の状況を確認するという。
( → [新型肺炎・コロナウイルス]:朝日新聞

 ──

 以上をまとめると、次のことが言える。
  ・ 感染者は今後、続出するだろう。
  ・ 政府はそれを十分に検出しないだろう。


 では、今後、どうするべきか? 一案としては、
 「下船した乗客を、改めて集めて、何カ所かにまとめて隔離するべきだ」
 という案が考えられる。つまり、「隔離」だ。

 とはいえ、それは望ましいとはいえ、今さら実行するのは難しそうだ。もはやすでに自宅に戻ってしまっているのだから、この先、別の場所に移すと、その経路で感染が拡大するかもしれない。
 また、実際問題として、すでに自宅に戻ってしまった人々を、自宅から追い出すことは困難だ。人々は「わが家がいい」と言い張って、なかなか外に出そうにない。
 となると、もはや「手遅れ」というしかないのだろうか? そして、このあとは、感染の拡大を、指をくわえてみているしかないのだろうか? 政府の失策のあとで、社会に被害が拡大するのを放置するしかないのだろうか? 

 ──

 困った。そこで、困ったときの Openブログ。何とか、うまい案を出そう。こうだ。
 「今さら別の場所にまとめて隔離することは困難だが、自宅においてなるべく隔離に近い状態にする」

 その意味は、こうだ。
 「単に外出を控えてもらうように依頼するだけでなく、外出しなくても暮らせるように、政府が生活を全面サポートする」

 具体的には、こうだ。
  ・ 食品や日用品の宅配サービスを支援する。
   (スーパーなどの宅配サービスの利用を支援する。)
  ・ 病院への通院を不要にする。
   (薬をもらうために通院する必要をなくす。)


 特に、後者は重要だ。高齢者ならば、病院に何度も通院することが必要になりそうだし、薬をもらうために通院してから薬局に行く必要もありそうだ。これらは、宅配では済まない。当然、外出する必要に迫られる。
 そこで、これらを「外出なしで済ませる」というふうに、政府が支援サービスをするべきだ。たとえば、こうだ。
  ・ 電話診療や、テレビ電話診療を認める。
  ・ 通院しないで薬の処方を認める。
  ・ 処方された薬の宅配サービス。


 これらのことは、法的にはすでに可能となっている。実際、以前から利用している人もいる。ただし、あまり普及していないし、利用の仕方もわからない人が多い。そこで、うまく利用できるように、支援サービスをするべきだ。

 さらには、自治体や政府の側から、乗客に「お伺い」の電話をするべきだ。乗客からの連絡を待つだけでなく、自治体や政府が積極的に連絡を取るべきだ。

 ──

 ともあれ、政府としては、「現状の対応では不備である」ということを認めた上で、対応をレベルアップするべきだ。それが私の結論となる。
 ひとことで言えば、こうだ。
 「(隔離はできないとしても)、せめて半隔離せよ」




 【 関連サイト 】

 現実にはどうか? こうだ。
 菅長官は20日の会見で「取り組みを内外に丁寧に説明していきたい」と語ったが、閣僚の一人は「厚労省の説明は分かりにくい。発信力で負けている」と頭を抱えている。
( → 感染防止策に批判噴出 クルーズ船対応、反論に躍起―政府:時事ドットコム

 自分たちの対応に問題があるとは思わず、自分たちの発信力に問題があるとだけ思っている。
 つまり、政府は「自分たちは正しい」と言い張るだけであって、現状から一歩も先に進もうとしないのだ。
 
posted by 管理人 at 22:23| Comment(3) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 新たな報道。
 「クルーズ船の下船客 各国は感染有無にかかわらず2週間隔離」
  → https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200221/k10012296111000.html

 イタリア、ドイツ、イギリスなどの状況を解説している。
Posted by 管理人 at 2020年02月22日 13:20
 オーストラリアのほか、イスラエル人でも、下船乗客 3人から 感染者が出たそうだ。
  → https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55961300R20C20A2EA1000/

 もちろん、今後は日本人乗客からも感染者が続出するだろう。政府は調べようとしないが。

 ──

 それに先だって、米国人乗客でも感染が見つかった。

> クルーズ船から下船して米国に帰国した13人のうち、11人から新型コロナウイルスの陽性反応が出たと発表した。
 → https://www.cnn.co.jp/usa/35149737.html

 13人のうち 11人という、高い比率だ。これが成立すると、下船した乗客 970人のうち、800人ぐらいが陽性になってもおかしくない。
 
 米国人乗客については、どんどん検査しているのに、日本政府は頑なに検査を拒んでいるようだ。
Posted by 管理人 at 2020年02月22日 14:31
 新たな報道。

 (1)
 「下船者に公共交通機関の利用避けるよう要請」
  → https://this.kiji.is/604256242496521313

  ※ 自家用車による通学・通勤は認められているようだ。徒歩による買い物も。つまり、対人交遊は自由自在。繁華街に出向くのもOK。


 (2)
 クルーズ船対応、各国批判 「防疫の概念ないのか」「新たな震源地」「失敗した実験」
  → https://mainichi.jp/articles/20200223/k00/00m/030/148000c

  ※ 下船者が外出のし放題なのを批判している。

  ※ 米国人乗客約330人のうち 18人が感染を確認された、という話もある。この比率だと、日本人 970人のうち 50人ほどが感染しているはずだ。(数はさらに増える見込み。)
Posted by 管理人 at 2020年02月24日 06:46
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