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羽田空港の発着枠を増大させるために、新ルートが決まったが、これが都心上空を低空飛行するので、「危険だ」と問題視されている。
国土交通省は2日、東京都心を低空で飛行する羽田空港(東京都大田区)の新ルートを初めて実際の旅客機が飛行したと発表した。新ルートの運用は3月29日から始まる予定で、確認作業として行われた。騒音や落下物などへの懸念が指摘されており、地元住民らからは飛行に反対の声も上がっている。
( → 都心低空ルート初飛行=羽田着の実機で、3月運用開始 | 乗りものニュース )
→ 羽田新ルートの試験飛行開始 都心の低空、騒音に懸念も:朝日新聞デジタル
→ 車輪も見えた都心低空飛行/羽田新ルート旅客機試験
→ 特集ワイド:羽田新ルート「世界一着陸難しい空港に」 都心低空飛行 内部文書「横田空域に配慮」 - 毎日新聞
いろいろ報道されているが、話の前提が省略されているので、わかりにくい。前提となる話は、本サイトの過去記事を見ればわかる。
→ 羽田空港の改革案(新ルート): Open ブログ
要するに、こうだ。
今回の新ルートは、ルートの選び方が問題だったのではない。ルートそのものが新たに追加されたもので、もともとはなかったものなのである。
では、これまではどうしていたかというと、東側ルートだけがあった。東側から西進して、空港の直前で左折して、空港の北側から着陸する。これならば、東京湾の上を飛ぶだけで、都心部(特に新宿のあたり)は飛ばずに済む。
この分は、今後も変わらない。
今回、それに加えて、北側ルートが追加された。北側から一直線に空港に向かって着陸する、というルートだ。ルートが追加されるのにともなって、発着回数は増えることになる。
だから、問題は「ルートの経路をどうするか」ということではなくて、「ルートそのものの追加を認めるか」ということになっている。……ここがポイントだ。
で、「こんな危険なルートは、廃止してしまえ。発着回数を増やす必要などない」というのが、反対論者(特に住民)の意見だ。「世界一危険な空港にすれば、いつかきっと事故は起こる。その危険を冒してまで、発着回数を増やす必要はない」というわけだ。
一方、政府は自民党政権である。当然、「安全よりは金」である。「事故が起こる危険なんて、無視していい。それより何より、金儲けが大事」という方針だ。
これはまあ、安全無視をして金儲けに邁進した福島原発と同様の発想である。当然ながら、そのうちいつか、事故は起こるだろう。ハインリッヒの法則 もあるしね。
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では、どうするべきか?
私が前に考えたときは、「ルートの変更」と提案したが、これは「高層ビルとの衝突を避けるため」であるにすぎなかった。「安全性そのものを高める」という趣旨ではなかった。
そこで、新たに抜本的な提案をしよう。こうだ。
「横田基地を返還してもらう。横田基地を羽田に次ぐ第2東京空港として利用する」
これなら、横田空港で発着回数を増やせばいいので、問題は抜本的に解決する。(できれば、厚木も返還してもらう。)
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この案については、米軍が反発する。
「横田空港は米軍の東アジアのハブ空港であり、絶対に返還は認められない」
まあ、その趣旨はわかる。そこで、こうする。
「横田のかわりに、福島に新空港を作り、そこを横田基地のかわりにする。そこでは膨大な空域も与えるので、東アジアにおける米軍のハブ空港として使える」
福島は人も減っているし、どうせ南相馬のあたりには人も戻ってこないのだから、米軍に来てもらえばいい。米軍基地を作る場所としては最適だろう。
どうせもう原発は来ないし、福島に原発関連の金が落ちることはないのだから、かわりに米軍基地を招いて、米軍マネーを当てにすればいいのだ。
そもそも、トランプは「金を出さなければ、米軍を引き上げるぞ」と脅しをかけている。ならば、とりあえずは、金の支払いを渋ればいい。その上で、「さっさと出ていけ」と追い出してしまえばいい。この件は、前に何度も述べたとおり。
→ トランプのケチ根性を利用せよ: Open ブログ
→ サイト内 検索
ともあれ、米軍を追い出して、横田を返還してもらえば、問題はすべて解決が付く。もちろん、飛行機を危険な低空飛行させる問題もなくなる。
> 羽田新飛行ルート、住民に深刻な騒音被害…国交省が約束反故、危険な進入角度で事故の懸念
https://biz-journal.jp/2020/07/post_165752.html