2020年02月01日

◆ 水際阻止は可能か?(新型肺炎)

 新型コロナウイルスの感染防止で、政府は湖北省から来る人を流入を拒否することにした。水際阻止だ。では、これは有効か?

 ──

 政府は湖北省から来る人を流入を拒否することにした。
  → 新型肺炎 湖北省の滞在歴がある外国人は入国拒否に 安倍首相 | NHKニュース
  → 中国・湖北省滞在の外国人、入国拒否 首相が表明 :日本経済新聞
  → 成田空港で入国拒否の貼り紙 湖北省滞在歴ある外国人に:朝日新聞

 湖北省在住の中国人は、もともと中国政府の規制によって、出国が不可能になっている。だから、日本政府の方針は、河北省に在住した外国人だけが対象となる。
 では、これは有効なのだろうか? 

 ──

 まあ、それなりに有効性はあるのかもしれないが、一方で、外国人でない日本人については、チャーター機でどんどん招いている。これでは、やっていることが二枚舌ふうだ。
 しかも、それらの日本人については、「隔離しない」という方針を取っている。
 厚生労働省は「人権侵害に当たり、法的にも権限がない」として、退避した日本人の強制的な隔離をせず、自主的な医療施設の検診を呼びかける方針だ。
( → 新型肺炎、政府チャーター機で武漢からの帰国者「隔離せず」:日経ビジネス電子版

  政府は体調に問題がない帰国者を、「自宅やホテルで待機」してもらうようにしている。一方で報道によると、日本と同じようにチャーター機で自国民を帰国させているオーストラリアや韓国などは、帰国者を一定期間「全員隔離」する対応を取っている。
( → 武漢チャーター機の帰国者は「全員隔離」すべきか 新型コロナ対策、専門家に見解を聞く : J-CASTニュース

 上の記事では、「隔離しなくても大丈夫」という専門家の話もある。
 症状がない人は、『条件つきで』帰宅することもあり得ます。毎日2回体温を報告してもらい、呼吸器症状の有無も報告してもらいます。そして、症状が出たらすぐに病院に隔離できる、というのが条件です。帰国者のうち希望者は千葉県のホテルに宿泊し、多くの方が希望しているということですから、事実上の全員隔離になっているように思います。

 しかし、「症状が出たらすぐに病院に隔離できる」というのでは、症状の弱い病気については、手遅れになりがちだ。それまでの間に、周囲に感染者が出ることになりそうだ。

 ホテルに泊まるということにしても、宿泊費が本人負担だと、厭がる人も出てくるだろう。そこで政府は、公的負担を検討中妥当。
 宿泊費は政府負担を検討中、滞在期間は検査結果が出るまでで、希望者は延長可能という。
( → チャーター機第一便の帰国組のひどい扱い 隔離なのに2人1室の相部屋も - ライブドアニュース

 ただし、この点については、政府負担の方向で決まりそうだ。
 機体のチャーターに関する経費や、帰国者が滞在している千葉県のホテルの宿泊費は国で負担している。
( → チャーター機搭乗費8万円、「政府が負担すべき」…公明・山口代表

 私見を言えば、お金の点では、次のように考える。
 「強制的に隔離するのならば、本人の意思には寄らないので、政府負担が当然である。一方、希望者だけの隔離ならば、本人負担が原則だろう。
 今回の場合は、全員隔離を原則とした上で、全額公費負担にするべきだ。
 一方、隔離や検査を拒むような人は、チャーター機への搭乗を拒否するべきだ。つまり、チャーター機に搭乗する時点で、契約書にサインさせて、隔離と検査を義務づけるべきだ。それを了解しない人は、チャーター機には乗せない。逆に、了解した人には、ホテルの宿泊費は全額公費負担とする」
 チャーター機の代金は、(乗るのは義務ではなく希望者だけなので)自己負担が妥当だろう。ただし、その金額は、前項で述べたように、3〜4万円ぐらいが妥当だ。全額公費負担にする必要はない。
 一方で、隔離した場合には、宿泊費は全額公費負担とするべきだ。

 以上が私の見解となる。
( ※ 政府は、航空機代の政府負担ばかりを言っていて、宿泊費のことはろくに言及しないが、順序が逆だ。)



 【 追記 】
 米国は「隔離および入国拒否」という方針を打ち出した。本日の朝日新聞・夕刊で報道された。
 (米政府は)過去14日以内に中国に滞在歴のある外国人の入国を一時拒否すると発表した。
 米国人についても、湖北省に過去14日以内に滞在したことのある人には入国時に14日間の隔離を義務づける。中国のその他の地域に滞在した米国人は14日間、自主的に経過観察する。
( → 過去2週間に中国滞在した外国人の入国拒否 米国:朝日新聞

 私が唱えたことと同じことを実施しているわけだ。日本政府よりも賢明ですね。

 ※ 新聞掲載は夕刊だったが、ネットで報道されたのは本日の朝だった。私は気づかなかったが。



 [ 付記 ]
 感染規模の話。新型コロナウイルスの感染規模は、急拡大しているそうだ。
 中国の保健当局、国家衛生健康委員会は、新型のコロナウイルスによる肺炎の患者が31日新たに2102人増え、1万1791人になったと発表しました。
 中国では感染の拡大が最も深刻な湖北省を中心に、患者の数が連日、大幅に増えていますが、1日に2000人以上増えたのは初めてです。
 また症状の重い人は、1795人にのぼっているということです。
( → 新型肺炎 中国の患者 1万人を突破 死者は259人に | NHKニュース

 拡大がとても急激なので、もはや「封じ込め」は不可能であろう。私はそう考える。
 10年前の豚インフルエンザも、最初に「封じ込め」みたいな水際対策が取られたが、結局は無理だった。
 今回も、同様のことになりそうだ。
 ただ、あのときとは違って、今回は最初の発見時期が遅めなので、すでに2月に入っている。このまま感染の速度を遅くしていれば、2月を乗りきることができて、3月に入るかもしれない。そうすれば、感染者の爆発を押さえることもできるかもしれない。
 そして、来年ごろになると、新型コロナウイルスの毒性が低くなって、重症化しにくくなっているかもしれない。そうなれば、比較的望ましい結果だと言えるだろう。
( ※ 豚インフルエンザの場合は、おおむね、それに似たような感じになった。当初の恐怖の大きさに比較して、実際の被害規模はかなり小さめで済んだ。)

 なお、根源対策となる新技術のワクチン開発が間に合うかもしれない。普通のワクチンとは違う、腎臓ワクチンを使う方法。
 詳しくは次項を参照。
  → 人工ワクチン(VLP): Open ブログ

posted by 管理人 at 13:35| Comment(3) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後の少し前に 【 追記 】 を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2020年02月01日 19:14
水際で食い止められない国はいずれ滅びるでしょう。

アヘンを水際で止められなかった「清」
木馬を水際で止められなかった「トロイ」
そして、覚醒剤を水際で止められなかった「日本」
Posted by れじ at 2020年02月02日 00:49
 報道によれば、もう世界の大半の国で感染者が発生しています。全世界に及ぶのは時間の問題。豚インフルエンザに似ている。
 国単位で見れば、すべての国が該当する。

> 水際で食い止められない国はいずれ滅びる

 のならば、人類絶滅ですね。

 ただし、国単位ではすべての国であっても、人の単位では「人類全員」ではない。また、98%の人は、感染しても、すぐに治る。死ぬのは老人と病人だけ。

 結果的には、年金と医療費の支払いが減る分、人類は幸福になるかも。

Posted by 管理人 at 2020年02月02日 06:59
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