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京都と名古屋でジュンク堂が閉店する、という報道があった。
→ 大型書店「ジュンク堂」、京都と名古屋の2店同時閉店 2月末に|京都新聞
ネットでも話題になったようだが、これは別に騒ぐほどのことではない。
ジュンク堂は丸善と合併して、同じ会社になった。にもかかわらず、ジュンク堂と丸善の、双方の店が近隣にあることがある。その場合には、競合が発生して、どちらも儲からない。
そこで、一方を閉店にすれば、他方の売上げが増えるので、採算性が上がる。だから、あまり売れない方の店舗を閉店にするわけだ。その場合、近隣に別の店舗があるのだから、客としても特に不便になるわけではない。
今回の事例では、京都でも名古屋でも、ジュンク堂の小さな店が閉店になったが、そばには大きな丸善の店が残っているのだから、特に問題はないわけだ。
《 加筆 》
コメント欄で、情報の修正の指摘がある。
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一方、渋谷では、大きな書店が続々と閉店になっている。
・ 大盛堂本店 ( ※ 小さな駅前店は残る)
・ 三省堂書店 (東急文化会館)
・ 紀伊國屋書店 (東急プラザ)
・ 旭屋書店 (ブックファーストになる)
・ ブックファースト (閉店)
東急文化会館は、渋谷ヒカリエとなった。東急プラザは、渋谷フクラスとなった。いずれも建て替えにともなって、それまであった大型書店が退去し、あとには書店が入ることはなかった。かくて、大型書店は次々と減少していった。
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それでも、大型書店はまだいくつか残っている。
東急百貨店本店にある巨大書店が残っている。「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」という名前だ。ここに書店ができた時点では、「他にも大型書店が駅前にいっぱいあるので、大変だなあ。駅から遠いこの店は、生き残れるかなあ」と心配したものだが、今となると、この店だけが生き残って、他の店はみんな消えてしまった。
ただ、開店当時は、「MARUZEN&ジュンク堂書店」ではなかったはずだ。「丸善」だったっけ? 旭屋書店か紀伊國屋か三省堂ではなかったかな? うろ覚えなので、よく覚えていない。(ネットで調べてもわからない。)
紀伊國屋書店 西武渋谷店もあるが、あまり大きくない。
大盛堂書店(駅前店)は、本店が消えたあとで、小さいのが残っているが、とうてい大型書店とは言えない。
これほどにも書店が減ったのは、Amazonのせいなのか、ネットのせいなのか、少子化のせいなのか、それら全部のせいなのか。……
>>ジュンク堂は丸善と合併して、同じ会社になった。にもかかわらず、ジュンク堂と丸善の、双方の店が近隣にあることがある。その場合には、競合が発生して、どちらも儲からない。
認識間違いがあります。河原町の京都BALに入っている丸善はもともとジュンク堂でした。それが京都BALの建て替えに合わせて丸善と名前を変えただけ。20年近く大規模書店が隣接していたことにる。いままではもうかっていたけど儲からなくなったというのが重要。
>>京都でも名古屋でも、ジュンク堂の小さな店が閉店になったが、そばには大きな丸善の店が残っているのだから、特に問題はないわけだ。
京都店は小さな店舗ではありません。ビルの5Fの全体が書店となっており、大衆向けの本だけでなくあらゆる分野の専門書まで揃う、地元の学生には欠かせない書店でした。規模的にも京都BALの丸善(旧ジュンク堂)の方が小規模。
なお、上のコメントには事実誤認が含まれます。ググればわかるように、事実は下記。
ジュンク堂京都店は 35万冊。
BAL の丸善は 100万冊で、京都で一番。
→ https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/tokyoken/tokyotoshisaisei/dai10/shiryou1.pdf
この高層ビルに八重洲ブックセンターが入るかどうかは不明。都心の超一等地のオフィスビルだから、賃貸料はすごく高くなる。自社ビルだった現状とは、大差が出る。となると、たぶん閉店だろう。(または移転かな。)
八重洲ブックセンターには、支店がいっぱいあったが、そのうち半数近くがすでに閉店となっている。( Wikipedia による)
https://u.to/FaU4Fw
日本は何か新しい(?)動きがあると、グーっと偏りが激しくなって多様性を一気に失いますが、そのうち実店舗不足が起こりそうな予感。