米国が司令官殺害をしたせいで、イランによる戦争勃発の危機が生じている。どうなるか?
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1月3日の司令官殺害のあとで、世界のツイッターでは「第三次世界大戦を意味する WWIII 、WW3 という語がトレンドの1位となった。世界では世界大戦の危機を感じる人が多い。(日本だけは危機意識が薄いようだが。)
→ 「第三次世界大戦」各国で相次ぎトレンド入り : J-CASTニュース
では、戦争勃発の危険はあるのか?
トランプ大統領自身は、「戦争を望まない」と発言した。しかし、イランの側は「復讐を誓う」と言っている。
→ イラン司令官殺害は「戦争止めるため」とトランプ氏 イランは「厳しい復讐」誓う - BBCニュース
ま、イランが何もしないということは、ありえないだろう。こんな無法行為を許すのは、テロを許すのも同然だ。アメリカが 9・11 のあとで何もしないことがありえないように、イランが何もしないということはありえない。必ず報復する。
では、イランはいったい何をするか? それがポイントだ。
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この話題はもちろん世界中で話題になっているから、考えて記事にしている人も多い。たとえば、これだ。
→ 【解説】 イランのソレイマニ司令官殺害 なぜ今でこれからどうなるのか - BBCニュース
ま、米国の在外基地を狙うとか、米国大使館を狙うとか、ありふれたアイデアが多い。
ただ、これをやると、イランが空爆に遭うかもしれない。そうなったら、イランが世界を巻き込むつもりで、サウジアラビアの石油施設を破壊して、世界に石油危機が生じるかもしれない。こうなったら世界中でインフレが発生して、大損害が発生する。第三次世界大戦が起こるわけではないにしても、世界規模の被害が発生することになる。
では、そうなるのか?
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私としては、別の見通しを考えたい。一種の「うまい案」だ。
「イランは米国に、今回の米国によるテロへの謝罪として、経済封鎖の即時解除を要求する。これが受け入れられない場合には、報復として、中東全域の経済封鎖を実行する」
つまり、自国が経済封鎖されたことへのお返しとして、(倍返しみたいに)中東全域を経済封鎖してしまうわけだ。サウジアラビアなどの全域を経済封鎖して、そこから石油を出すことを不可能にしてしまうわけだ。
では、その方法は? 簡単だ。こうする。
「中東全域で、タンカーの往来を禁止する。往来したタンカーは、ミサイルまたはドローンで撃沈することを通告する」
これで、通るタンカーはいなくなる。実際に攻撃することはなくとも、攻撃するという通告だけで、経済封鎖が実現する。
その結果は? 世界は一挙に石油危機となる。当面は備蓄に頼ることとなるが、とりあえず、石油価格は暴騰するので、各国ではひどいインフレが起こる。今すぐというわけではないが、数カ月をかけて、徐々に物価が上昇する。日米欧の各国では国民が悲鳴を上げて、政権打倒の声が高まるだろう。
これをイランにやめさせるには、イランに経済封鎖をすることぐらいだが、すでにそれをやっているので、今さら何の効果もない。
では、イランを空爆すればいいかというと、そんなことをしたら、サウジアラビアへの石油施設攻撃などが起こって、ますます事態は悪化してしまう。
となると、最終的な落としどころは、「イランへの経済制裁の解除」しかない。これなら、イランとしても面目が立つので、司令官殺害への報復を解除する名目となる(司令官を英雄扱いできる)。かくて、一件落着となるだろう。
以上が、私の考える「うまい案」だ。こうなるかどうかはわからないが、イランがこの方針を取れば、第三次世界大戦は避けられるだろう。
[ 余談 ]
それにしても新年早々、第三次世界大戦の危機になるとは、思いもしなかった。おめでたいことでも書こうかと思っていたら、とんでもないことになった。
【 追記 】
続報が出た。
→ 米大統領 イランに警告 報復なら「52か所を直ちに激しく攻撃」
狂気が始まったな。ヒトラーの再来じみてきた。
2020年01月05日
過去ログ
ヒトラーと違うのは、少なくとも現時点では世界一の軍事力と経済力を持つ点ですね。
ナチスドイツは、最初は弱い国を狙い、徐々により強い国に襲い掛かりました。
歴史上で近いものを挙げると、盛期の大英帝国ですかね。
マケドニアとモンゴル帝国も、侵略を開始した時点では、
実際世界ナンバーワンではなかったし、
本人も自分がナンバーであるとは思っていなかったでしょう。
アメリカについては、自国以外はすべて自分より弱い国になります。
これって、管理人様が普段から言われている
「威嚇(ブラフ)」の可能性はどれくらいあるのでしょう?
ヤラセのタンカーに、ヤラセの爆弾・・。それくらいで収まって欲しいです。