2019年11月23日

◆ 攻撃と被害妄想

 他者を執拗に攻撃する人の根底には、被害妄想があることが多い。

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 前項で述べた Hagex 殺人事件の犯人もそうだが、他者を執拗に攻撃する人の根底には、被害妄想があることが多い。この犯人は、自分の方で他人を攻撃しているくせに、自分が「集団リンチを受けた」という被害妄想にとらわれていた。
 被告側も動機について「ネット社会での集団リンチへの抵抗だった」と説明した。
( → 「ネットの集団リンチに抵抗」 被告側、責任能力争う姿勢 福岡・IT講師「Hagex」さん殺害初公判 - 毎日新聞

 岡崎裁判長は判決理由で、被告は「Hagex」こと岡本顕一郎さん=当時(41)=らがネット上で集団リンチをしていると考え、「低能」などと罵倒していたと説明。次第に自らもリンチの対象だと思い込み、……
( → Hagexさん殺害事件で懲役18年 「ネットで一方的殺意」 福岡地裁判決|【西日本新聞ニュース】

 被告人は「集団リンチは弱いものいじめであり、自分(ユーザー)が笑うために他人を笑うのは許されない、ネットを見ているうちに許せなくなった」と集団リンチを敵視する理由を語りました。
 そのうえで記事に対してユーザーひとりひとりがコメントを投稿できる「『はてなブックマーク』は集団リンチできる仕組みができて」おり、それを止めさせるために「低能」、「死ね」、「ゴミクズ」と言った罵倒コメントを自分が集団リンチをしていると思った人に対して送っていたと続けました。
 こうした罵倒コメントは被害者であるHagexさんにも送られており、
( → 福岡IT講師刺殺事件、被告人が憎んだ「集団リンチ」をHagexさんはしていたのか?(篠原修司)

 罵倒コメントを書く理由は、被害妄想であったわけだ。自分が被害を受けていると感じるからこそ、それが転じて、攻撃的な罵倒コメントや殺傷行動になったわけだ。

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 このようなことは、生物学的な原理が根底にある。この点は、ローレンツの「攻撃」という著書が参考となる。



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 生物には、(仲間である同種内で)他の個体への攻撃行動があるが、それは、決して無意味なものではなく、何らかの生物学的な理由があるのが普通だ。わけもなしに無闇に攻撃しているわけではないのだ。
 その多くは、生存本能と結びついている。また、(種内の)友情や愛情のような感情とも結びついている。友情や愛情のような感情があればこそ、憎悪のような感情もまた反面として生じる。そのあげく、憎悪から攻撃行動に移ることもある。

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 こういうことからすると、「攻撃行動は被害感から生じる」と言えることが多いとわかるだろう。自分が他者から攻撃されていると感じるからこそ、自分も他者に攻撃をしかける。

 ただし、である。攻撃を受ける対象と攻撃を与える対象が、一致しているとは限らない。
 たとえば、自分の父親から暴力を受けたあとで、自分のクラスメートである弱者に暴力を加えることがある。いわゆる「いじめ」である。
 ここでは、攻撃を受けたことで不満やストレスが高まっているのだが、それを噴出させる相手が、自分からは攻撃しやすい対象となっているのだ。本当は暴力をもたらす父親を攻撃したいのだが、父親は強大すぎて攻撃できないので、かわりに身近なクラスメートという弱者を攻撃するわけだ。

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 ネット上の攻撃というのも、これと似ている。
 ネットでやたらと攻撃をしかける人というのは、実生活で何らかの被害感を受けていることが多い。「会社で十分に処遇されない」とか、「会社で仲間はずれになっている」とか、「女性に馬鹿にされた」とか。
 こういう経験があっても、当の会社に直接文句を言うことができないので、積もり積もった不満を噴出させるために、ネット上の誰かを攻撃するのである。……たとえば、Openブログの管理人を。

 Openブログの管理人なんて、世間では無名も同然なのだから、いくら攻撃しても意味がない。どうせならば安倍首相か韓国・中国でも攻撃する方が、よほど意味がある。だから、頭が正常な人は、安倍首相や韓国・中国などを批判する。
 ところが、精神的に歪んでいる人は、安倍首相や韓国・中国という強大な敵を攻撃するだけの気力がないので、身近な弱者である Openブログの管理人を攻撃するわけだ。「こいつを攻撃するのなら、いくら攻撃しても、安全だな」と思って。ま、弱い者いじめの一種である。

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 というわけで、本サイトに「管理人への悪口」というコメントが続出する理由がわかる。実生活で苦しんでいる哀れな人々が、被害感が高まったあとで、精神が歪んでしまったのだ。そして、友達と話しあうこともできないまま、孤独感に苛まれたあげく、溜まりに溜まった不満を噴出しようとして、しきりに攻撃するのである。
( ※ 攻撃しやすい相手を攻撃することで、自らの傷ついた精神を癒すわけだ。ゲーム機の戦闘ゲームで、攻撃をすることで楽しむように。……何の益もなく、ただの時間の無駄だ、と気づかないまま。)
 
( ※ それにしても、これらの人々にも、友達や恋人がいれば、こんな下らないことで時間をつぶすこともなかっただろうに……と思うと、可哀想でならない。よほど、話し相手がいないようだ。孤独感って、大変ですね。)
posted by 管理人 at 22:50| Comment(4) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
戦闘ゲームは立派なストレス解消ですよね。
Posted by カレー at 2019年11月24日 16:27
 話し相手がいないの? 私はストレスなんてちっとも感じないけどね。「人に優しくしてあげよう」と考えることは多いけど。

 強いて言えば、仕事が疲れて、肩こりを感じることぐらいだ。ストレスは無縁。
Posted by 管理人 at 2019年11月24日 16:34
>>Openブログの管理人なんて、世間では無名も同然なのだから、いくら攻撃しても意味がない。

世間では有名みたいですよ?
Posted by 細波 at 2019年11月24日 16:40
> 世間では有名みたいですよ?

 なるほど。そこがあなたの根本的な誤解の理由か。
 Openブログ なんて、ネットで少し知られているだけであって、世間では認知率が1%を大幅に下回ります。あなたの家の近所で、おじさん・おばさんを含めて、百人に聞いてごらんなさい。たぶん知っている人はゼロ人です。偶然的には、1人ぐらいは見つかるかもしれないが。その程度。

 はてなでは、いくらか知られているかもしれないが、はてななんてやっている人は2万人ぐらいしかいない。日本全体では、微々たる量だ。

Posted by 管理人 at 2019年11月24日 17:58
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