※ 最後に 【 追記・訂正 】 を加筆しました。
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美人が事件を起こすと、世間は「溺れる犬は棒で叩け」とばかり、非難を浴びせるのが常だ。特に、やまもといちろうは、美人が事件を起こすたびに、尻馬に乗って(というより先頭に立って)攻撃する。
そこでそのたびに、私が擁護するのだが、今回もまた私が美人を擁護しよう。
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実は、沢尻エリカが 10代だったころは、「すごい美人だな」とは思っても、「イヤな女」と思っていた。そうしたら、「別に」発言で、世間の総スカンを食って、泣きじゃくるようになったので、「かわいそうに」と思っていた。
その後、「ヘルタースケルター」でヌードになったりして、頑張ったせいもあって、かなり復活してきた。
私がちゃんと見たのは、「ハゲタカ」というテレビドラマだったが、沢尻エリカの演技には引き込まれた。三十代の有能な美人という役を、しっかりとした存在感で表現して、キャラに生き生きとした息を吹き込んだ。「たいしたものだ」と感心した。
※ この点では、「なつぞら」の広瀬すずみたいな稚拙なガキの演技とはレベルが違う。
というわけで、沢尻エリカについては、「十代のときは、未熟なガキだったが、三十代になって、立派な役者に成長したな」と感心したものだった。これだけの役者(しかも美貌もある)が、テレビ界から消えてしまうのは惜しい。
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さて。沢尻エリカを擁護するとして、どこを擁護するか? 「麻薬をやったことは悪くはない」と擁護するか? 違う。罪そのものは否定しない。私が弁護するのは、「情状酌量の余地がある」ということだ。
※ 情状酌量があると、有罪が無罪になることはないが、刑が半分まで軽減されることがある。(法律による規定)
では、情状酌量の余地とは? 次のことだ。
「沢尻エリカは、映画のヘルタースケルターでヌードになったりして、体当たりの演技をしたが、そのとき、精神を消耗してしまった。この映画は、一種の気違いを主人公とする映画なので、その役にのめりこんだあげく、沢尻エリカ自身も気違いのような状態になって、精神を消耗してしまった」
この話を聞いて、「何だ、そんなことか」と思う人は、精神病というものをまったく理解できていない。精神病というものをよく理解できている人ならば、「そりゃ大変だ」と感じて、事態の深刻さを理解できるだろう。
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具体的な証言などもネット上に見つかる。
《 心身のバランス崩れた…沢尻エリカ、体調不良で休養 》
女優の沢尻エリカ(26)が体調不良のため静養していることを15日、所属事務所が発表した。これにより、主演映画「ヘルタースケルター」(監督蜷川実花、7月14日公開)の本人稼働のPR活動は休止。
都内で静養しており、病名は明らかにしていない。同作ではオールヌードを披露するなど体当たりの演技をしており「役にのめり込みすぎて心身のバランスが崩れたようだ」と関係者。蜷川監督も「“役がなかなか抜けない”と言っていた彼女に静養が必要なのは必然のような気がします」とコメントした。
( → スポニチ Sponichi Annex 芸能 )
約5年ぶりにスクリーン復帰を果たし、オールヌードを披露、過激なセックスシーンにも挑戦した沢尻エリカ(26)の意欲作「ヘルタースケルター」(7月14日公開予定)。
だが、封切りを2カ月後に控えた5月15日、彼女は「体調不良」を理由に突如、休業状態に入った。
その沢尻本人と最近、電話で話したという母・リラさんは心配を隠せない。
「うつ病? そうですね。でも、ここまでの状態は初めて。詳しいことは言えないけど、エリカとは今は一緒に住んでいないし、もう1カ月以上会えてないから。でも先日、1度だけあの子から電話があったんです。体調が悪そうで、でも無理して電話をかけてくれたんだと思う。私の誕生日だったから……。『元気なの? どうしてるの?』って聞いたら『元気だよ』って。でも、元気じゃないのは間違いない。あの子、白分の弱みは親にだって絶対見せないんです」
エイベックスの幹部は、親しいマスコミに対し『かなり悪い。うつ病より、もっと悪い状態』とオフレコで打ち明けている。病名や現在の居場所については絶対に明かせないというが、あまり探ってほしくないという雰囲気もあったそうです」
実は沢尻の異変は、映画がクランクアップした2月頃から、すでに現場スタッフから洩れ伝わっていた。
「撮影現場に二日酔いの状態で現れ、遅刻を詫びようともしない。不機嫌な表情をしているかと思えば、急にハイテンションになったり、感情の振り幅が大きくなっていた。役にのめり込みすぎたせいか、自分でも精神のバランスがコントロールできていない様子だったといいます」
「記者が『沢尻さん』と声をかけただけで、鬼のような形相で『名刺出せ! 早く出せって言ってんだろ!』と食ってかかった。カメラマンには『何で撮るんだ、バカヤロウ!』とまくしたて、通行人が振り返るのも構わずに『うるせぇ!』『ウゼーんだよ!』と喚き続けたのです。でも、大声でもなぜか口調が棒読みで、心ここにあらず、という妙な感じもあった。かと思うと、笑顔になってタクシーに乗り込んだり、もう滅茶苦茶。クスリでもやってたんじゃないのって話になったんですよ」
( → ドタキャン、突然のハイテンション、現場での奇行……沢尻エリカは大麻中毒だった(文春オンライン) 11月16日、警視庁は女優の沢尻エリカ容疑…|dメニューニュース(NTTドコモ) )
体調不良による活動休止を発表した女優・沢尻エリカ(26)について、沢尻の主演映画『ヘルタースケルター』(7月14日公開)を監督した蜷川実花氏は15日、コメントを発表。「あまりに出来すぎな筋書きに、物語が現実に追いつかれそうな気がしてなりません」と心境を明かしている。
■蜷川実花監督
私にとってこの『ヘルタースケルター』が宿命だったように、エリカにとっても運命的な作品だったのだと思います。
あまりに出来すぎな筋書きに、物語が現実に追いつかれそうな気がしてなりません。
『ヘルタースケルター』を撮っている時、何度も現実と物語がリンクし、境界線が曖昧になる体験をしました。
前日の撮影をお互いまったく覚えていない程、私達は物語に進んで沈んでいったのだと思います。
現場での彼女はりりこそのものでした。
「りりこの役がなかなか抜けない」と言っていた彼女に静養が必要なのは、必然のような気がします。
魂をかけて今持てるすべてをお互い出し切った、その結果がすべて映画に詰まっています。
( → 【沢尻エリカ休養】蜷川実花「あまりに出来すぎな筋書き」 | ORICON NEWS )
主人公の「りりこ」にのめりこむあまり、作品中で薬物をやった りりこ と同様に、自分もまた薬物をやってしまったようだ。「りりこ を地で行く」という感じだ。このことは、下記で詳しく報じられている。
→ 沢尻エリカ【リアルヘルタースケルター】と話題!主人公りりこも違法薬物使用で「違和感なし」
以上からわかるだろう。沢尻エリカが薬物に手を出したのは、普通のヤク中患者の場合とはまったく違う。本人が興味本位で手を出したのではない。役作りにのめりこんで、りりこ になったら、その りりこ が、本来の人格に従って、薬物に手を出してしまったのである。
これを比喩的に言うなら、「ガラスの仮面」の主人公である北島マヤが「ヘルタースケルター」に出演したら、北島マヤもまた(薬にのめりこんで)りりこ になってしまうので、やはり薬物に手を出してしまうだろう。(なぜなら、りりこ が薬物に手を出すからだ。)
逆に言えば、沢尻エリカが「ヘルタースケルター」に出演しなかったなら、りりこ になることもなかったので、薬物に手を出すこともなかったはずなのだ。
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沢尻エリカが薬物に手を出したのは、彼女が愚かだったとか性格が弱かったとか、そういうことが理由ではない。蜷川実花という病的な人格の映画監督が、自らの病的な人格に合わせた病的な映画をつくるにあたって、沢尻エリカという女優を(羊のように)いけにえにしたことが理由だ。
こんな気持ち悪い人格の監督した作品など、とうてい映画としてヒットするはずがないのだが、沢尻エリカという美女をヌードにすることで、病的な作品をエロティックな美的作品に昇華することに成功した。沢尻エリカは、そのために利用されてしまったのである。哀れないけにえとして。
彼女がもともと売れっ子の女優だったら、こんな気持ち悪い作品に出演することはなかっただろう。また、精神が崩壊するような役作りにのめりこむこともなかっただろう。
しかし彼女はこのとき、「別に……」発言のせいで、追い詰められていた。だからやむなく、この奇怪な作品に体当たり出演することを決めた。そして、そのせいで、精神が崩壊したあげく、薬物に手を出してしまったのである。
結局、沢尻エリカは、(蜷川実花という)悪魔のような芸術家に、悪魔との契約で魂を奪われた。そのあげく、脱殻のようにされてしまったのである。……現代の悲劇というしかない。
[ 余談 ]
NHK は、大混乱になっているが、どうやら沢尻エリカを降板させるらしい。すでに撮影した分は、取り直しを全部やることはできないので、大幅にカットして、部分的に取り直しをすることで、つじつま合わせをするらしい。詳細は不明だが、沢尻エリカの画像は放送しないようだ。
沢尻エリカ容疑者収録済み大河放送を!NHKに求める署名活動 https://t.co/t4su6mI4Hf pic.twitter.com/ChqyBMpv39
— ☆エンタメ先取り★ (@ellesonics) November 18, 2019
私としては、「本人分を放送してもいい」と思うんですけどね。そのあと、未撮影の分は、代役を立てればいい。よく似た女優を後継にして、「病気で顔がちょっと変わりました」ということにすればいい。
よく似た女優はいるか? いる。矢田亜希子だ。 (^^)v
【ダイエット】【美的】矢田亜希子、『恋のチカラ』以来“木10”ラブストーリー17年ぶり出演「時の流れを感じます」>> https://t.co/6V19Zd80DJ 【美容のススメ】#ダイエット pic.twitter.com/gxBVkwTGDU
— 美容のススメ (@villareal_young) November 15, 2019
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ちなみに、映画だと、全部をお蔵入りにすることはできないから、何もカットしないで、そのまま放送する例ばかりだ。(薬物をやったピエール瀧の出演作もそうだ。)
一方、CM だと、完全にお蔵入りにする例ばかりだ。
大河ドラマで沢尻エリカを登場させないとしたら、NHK は大河ドラマを CM のつもりで作っているのかもね。 (皮肉だけど。)
ただし、現在の大河ドラマでは、脱税した徳井義実は断りのテロップを付けて出演している。(一部はカットしたが。)……麻薬で傷つけるのは自分だけだが、脱税で傷つけるのは日本国民全体だ。罪の大きさでは、脱税の方がはるかに大きいのだが、NHK の判断基準はメチャクチャだな。
※ 比喩で言えば、「自殺は最大の罪であるが、ノルウェーの銃乱射の大量虐殺は罪ではない」みたいな。(キリスト教徒かよ、という突っ込みもありそうだ。)
【 関連サイト 】
NHK の撮影事情。
→ 1月スタート大河撮り直し間に合わない 沢尻容疑者 初回から登場「最悪中の最悪」― スポニチ
→ はてなブックマーク
実は、沢尻エリカは9月に事務所を解雇されている。
→ 薬物疑惑? 沢尻エリカ“重大な契約違反”解雇劇のウラ - 芸能 - ZAKZAK
この時点で、薬物中毒の疑惑がきわめて濃厚だと報道されていた。
なのに、大河ドラマに抜擢したのだから、NHK は「脇が甘い」と言われても仕方ないね。危機管理ができていない様は、原発の津波対策ができていなかった東電並みで、認識が甘すぎる。
【 追記・訂正 】
コメント欄で指摘を受けたが、彼女が麻薬に手を染めたのは 10年以上前からだそうだ。一方、「ヘルタースケルター」の公開は 2012年だ。
とすると、「ヘルタースケルターに出演したあとで麻薬に手を染めた」という本文中の記述は、正しくなかったことになる。この点、お詫びして訂正します。
※ 文中の記事は書き直さず、ここで注記する形で訂正します。
ただし、本文中の記述がまったく見当違いかというと、そうではないとも言えそうだ。次のことも成立しそうだ。
“ 麻薬に手を染めたのは 10年以上前だが、当初は軽く試す程度で、中毒になっていたわけではなかった。その2〜3年後の 2011年に「ヘルタースケルター」の撮影があったが、このとき役作りといっしょに、麻薬の使用量が極端に増えて、中毒状態になった。(本文中の引用に合致する。)
その後、「ヘルタースケルター」の撮影・出演が終わったあとも、中毒状態は治りにくかったが、長い期間を経て、中毒状態は改善していった。当初は仕事もままならない状態で閉じこもっていたが、やがては社会復帰して、仕事ができるようになった。このころには麻薬の使用量は激減していた。
しかしながら、麻薬の使用量は激減しても、完全に断ちきることはできなかった。依然として、少量の使用状態が続いた。その末に、今回の逮捕劇となった。”
以上のように考えると、話は整合的となる。
本文中では、「ヘルタースケルターの出演後に手を染めた」と記したが、それを「ヘルタースケルターの出演後に(使用量が激増して)中毒になった」と置き換えればいいわけだ。「白か黒か」ではなく、「連続的・段階的に増えていった」と見なせばいいわけだ。……このような捉え方の方が自然だろう。「麻薬を始めたら、いきなり大量使用をする中毒になった」ということは考えにくいからだ。
【 関連サイト 】
沢尻エリカは映画作成に利用された犠牲者だ……というのが、本項の趣旨だが、これを裏付ける記事がある。
→ 「目的は沢尻エリカの弱みを握り、脱がせてカネにすることだった」――元夫・高城剛氏が語っていた薬物問題の“真相” | 文春
沢尻エリカはいったん麻薬中毒を脱したのだが、麻薬を使ったことでスターダストから契約解除されたあとで、彼女を利用しようとした勢力に取り込まれて、ふたたび薬漬けにされた。そのあげく、エイベックスという会社と契約して、ヘルタースケルターという映画でヌードになることを強要された。彼女はイヤがっていたが、麻薬利用を公表される(そして社会的に抹殺される)という脅迫を受けて、否応なしに出演せざるを得なくなった。一方、エイベックスは彼女をヌードにしたことで、ボロ儲けした……という趣旨。
なるほど。
沢尻エリカは映画作成に利用された犠牲者だ……ということが、本項よりももっと露骨に示されているね。
《 加筆 》
沢尻エリカとエイベックスとの関係。
→ エイベックス松浦社長の「愛人」として鈴木亜美の後釜についた沢尻エリカ
エイベックスの社長。
→ エイベックスは、このまま行くとダメになる | 松浦社長インタビュー
どっちにしても、罪は皆無ではないが、殺人よりは、はるかに軽い罪だ。
暴力団にみかじめ料を払う店もやはり反社的だが、こちらはたいして罪に問われない。
オレオレ詐欺(集団詐欺)の方が圧倒的に悪質だと思うんだが、こっちの罪は軽いんですよね。(前出)
あと、徳井さん出演のドラマは朝ドラではなく大河「いだてん」です。
ご指摘ありがとうございました。あとで注記しておきます。
タイムスタンプは 下記 ↓
これを指摘する人はキャバクラや風俗に行ってはいけないし、アダルトビデオも見てはいけません。
それらが法的に(少なくとも表向きは)セーフなら問題ないでしょ。
アウトならアウト。
そこまで客が考える必要はない。
アウトを放置しているのが問題だというなら、仕事をしない警察に文句を言うべき。
→ 「目的は沢尻エリカの弱みを握り、脱がせてカネにすることだった」――元夫・高城剛氏が語っていた薬物問題の“真相” | 文春
沢尻エリカはいったん麻薬中毒を脱したのだが、麻薬を使ったことでスターダストから契約解除されたあとで、彼女を利用しようとした勢力に取り込まれて、ふたたび薬漬けにされた……という話。
→ http://www.dailyshincho.jp/article/2019/11201100/
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週刊文春は、2013年8月21日発売号で、エイベックスが創立25周年を迎えた「裏面史」として、松浦勝人社長「女とクスリ」の特集を組んだ。
記事によると、松浦氏は、2002年に引っ越すまで、東京・南青山の自宅で社員や連れてきた女性らとパーティを開いていた。そこでは、参加した女性をベッドルームに連れ込み、性行為をした後に大麻を吸っていたという。大麻とコカインは常習していたと指摘している。さらに、暴力団関係者とも付き合いがあり、MDMA(合成麻薬)を調達していたという。
(以下略)
→ https://www.j-cast.com/2013/08/23182121.html?p=all
沢尻が撮影終了後、おかしくなったのは当然といえば当然。
https://bunshun.jp/articles/-/15611