「桜を見る会」の騒動が話題になっているが、ゴーン事件と似ている。どちらも公的な金の私物化だ。
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桜を見る会の騒動が話題になっている。
政権は「そんなことはしていない」と空とぼけていたが、次々と証拠や証言が発覚するにつれて、「やっていました」と認めたあげく、「来年からはもうやりません」と表明した。いちおう頭を下げたことで、これで決着を付けるつもりのようだ。
しかし、それで済むのか? 実は、この事件はゴーン事件と似ている。
・ 桜を見る会 …… 国の金を使って、後援会員を接待した。
・ ゴーン事件 …… 会社の金を使って、私的流用した。
どちらも、公的な金を私物化したという点で、そっくりだ。前者は国の金であり、後者は会社(民間)の金である、という違いはあるが、その違いゆえに、前者の方が圧倒的に犯罪性は高い。
( ※ 賄賂にしても、公務員への賄賂は違法だが、民間人への営業的贈与は違法ではない。)
とすれば、「ゴーンによる私物化」よりも、はるかに犯罪性の高い「首相による私物化」の方を、検察は訴追するべきだろう。
あるいは、首相の方を訴追しないのであれば、ゴーンの訴追をやめて、ゴーンを釈放するべきだろう。
そのどちらでもいいが、「ゴーンを訴追して、首相を訴追しない」というのでは、不公平さが目に余る。検察自身が首相に私物化されているようなものだ。検察の威信は失墜する。
この点を、強く指摘しておきたい。(マスコミはこの点に気づいていないが。)
2019年11月15日
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問題の本質は、検察ではなく、三権分立が成り立っていないこと、もっと言えば、その原因となっている裁判員の指名の仕組みにあるのでは?