──
オートファジーという細胞の自食作用に、新たな役割が発見された。
京都大学の研究チームは、「オートファジー(自食作用)」という細胞内の新陳代謝の仕組みが、病気や老化につながる体内の異常な細胞を取り除くことを突き止めた。将来的に、病気の治療やアンチエイジングに役立つ可能性がある。成果は20日、米科学誌ディベロップメンタル・セルに掲載された。
オートファジーは大隅良典・東京工業大栄誉教授が発見し、2016年にノーベル賞を受賞した。細胞内の余計なたんぱく質を、細胞自身が分解し、それを再利用することで、細胞を生存させる役割があると考えられてきた。京大の井垣達吏教授は「オートファジーに、細胞を除去する役割もあることは驚きだ」と話している。
( → ノーベル賞の「オートファジー」 新たな役割を発見:朝日新聞 )
別記事もある。(全文を読める。)
→ オートファジーに異常な細胞除く働き 京大チームが発見:朝日新聞
不良な(異常な)細胞を見つけたら、その細胞にあるオー)ファジーのスイッチを入れることで、その細胞を自殺させる。こうして不良な(異常な)細胞を消滅させるわけだ。
──
そこで私は思った。
「だったら、その機能を利用して、癌細胞だけを自殺させることもできるのでは? そうすれば、癌治療の新しい治療法となるぞ。もしかしたら、画期的な方法かも」
これぞ名案だ……と思って、鼻高々になりかけたのだが。
残念でした。それはすでに、論文の執筆者が自分で告知していました。
このオートファジーを介した細胞除去のメカニズムの活性を人為的に高めることで、生体内の不良細胞を選択的に除去してアンチエイジングに貢献したり、生体内に生まれたがん細胞を排除したりすることができるようになる可能性が考えられます。
( → 生体内で正常細胞が不良細胞を除去する仕組みを解明 ―がん細胞除去やアンチエイジングの新たな戦略― )
最後に研究者のコメントが記してあるが、それを書いているのが、博士課程 2 年・永田理奈というかわいい女性。かわいいせいか、論文の要旨に顔写真入りだ。 (^^);
【 関連サイト 】
→ 新たなオートファジー機構の発見| 同仁化学研究所
→ 自食作用「オートファジー」の新たな役割 ? 壊れた葉緑体は細胞内のリサイクル工場へ | academist Journal
※ 似て非なる話。