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福岡県の各市は、家庭ゴミの減量を狙って、ごみ収集を有料化した。すると、どうなったか?
まさしく家庭ゴミは大幅に減少した。
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家庭ゴミを減らしたことで、「有料化の効果が出た」と福岡県の各市は大得意だ。(福岡市や北九州市など。)
その一方で、副作用のように、次の現象(弊害)が発生した。
スーパーで肉や魚を買った客が、商品の容器をレジ横のごみ箱へポイ。
取材してみると、こうした行為に頭を悩ませているスーパーがあり、衛生面でも懸念があることが分かった。
スーパーで会計を済ませ、商品を買い物袋に移していた女性会社員は、一瞬の出来事に驚いた。隣にいたのは60代くらいの女性。トレーのラップをはがしていたので見ると、くるりとひっくり返して中の肉をラップで包み、トレーはごみ箱に捨てて歩き去った。女性会社員は「汚れたトレーをそのまま捨てるのは、マナー違反ではないでしょうか」と不快感を示す。
トレーに残った肉や魚の汁がこぼれれば、臭いや小バエの原因となり、他の客から「汚い」と苦情を受けることも。さらに不安なのは雑菌の繁殖だ。
( → 「くるりポイ」スーパー困惑 包装トレーや袋、ごみ箱へ|【西日本新聞ニュース】 )
いかにも「無知な愚民の行動」というふうに報道しているが、ここには肝心の話が書いてない。「ごみ収集が有料化されている」ということだ。
ごみ収集が有料化されていれば、ゴミを出せば出すほど金を取られる。だったら、「家庭ゴミを減らして、産業ゴミを増やす」という方針を取るのは、当然だろう。(金銭的なインセンティブが働くからだ。)
こんなことをやれば、全体としては状況が悪化するのだが、そんなことは関係ない。各人はあくまで自分の利益のために行動する。だから必死になって家庭ゴミを減らそうとする。……そして、それは、最初から制度設計に入っていたことなのだ。
さらに言えば、別の弊害もある。「家庭ゴミになるべきものを、路上・空地・田畑・河川などにポイ捨てする」ということだ。こういうふうにポイ捨てすればするほど、金銭的に有利になるというインセンティブが働く。
要するに、福岡県の各市がやろうとしていることは、「ゴミを家庭ゴミにするかわりに、自宅以外のあちこちにばらまけ」ということだ。だから、住民は、そうしているだけのことだ。
ただ、良心のない人は川原や公園などにポイ捨てするが、良心のある人はスーパーのゴミ箱に捨てる。ま、たしかに、その方がマシではある。公園のゴミ箱なんかに捨てられたら、とても不衛生だからだ。
結局、お馬鹿なのは、自治体だ。スーパーのゴミ箱に捨てる住民ではない。……ここのところを勘違いしないようにしよう。
「ゴミ収集の有料化」というのは、「衛生のためにゴミを自治体が無償で収集する」という文化制度を否定する、非常に野蛮な行為なのだ。頭にウジが湧いているのも同然だ。
福岡県の各市の自治体は、目先の小さなことばかりにとらわれて、世界を広く見ることができないような、アホな人間が政治をやっているのである。
だからこそ、手榴弾やら拳銃やらが、あふれているんだろうけど。
→ 【閲覧注意】福岡県で危険な事件が多くて修羅の国と言われた件
[ 付記 ]
では、どうしたらいいか? 簡単だ。
「無料で収集する。分別して収集したあとは、プラごみをゴミ発電でリサイクルする」
このうち、プラごみのゴミ発電については、前項で述べたとおり。
→ 再生エネよりゴミ発電: Open ブログ