2019年10月17日

◆ 阿武隈川の大規模水害

 今回の台風 19号では、阿武隈川の水害がひどかったようだ。

 ──

 新幹線の水没が起こった千曲川が注目を浴びているようだが、阿武隈川の水害の方が被害規模は大きいようだ。鬼怒川の水害に匹敵しそうだ。
 動画がある。
  → 阿武隈川が氾濫 住宅多数が浸水「堤防決壊か」福島 | NHKニュース
  → 阿武隈川氾濫の丸森町、救助活動続く 宮城|日テレNEWS24

 以上はテレビの報道だが、地元住民がドローンで撮影した動画もある。














 これらの画像から、きわめて大規模な氾濫があったとわかる。
 なお、NHK の報道によると、氾濫が起こったのは、台風の翌日だそうだ。
 12日に台風が来て、最大警報レベルとなったが、翌日未明に警報レベルが大幅に引き下げられた。降雨も収まった。そこで、人々が次々と避難所から帰宅した。ところが、翌日の午前および午後の4回、あちこちで氾濫が起こった。天気は晴れているのに、川の水量がどんどん増して、あちこちで氾濫が起こった。さらには氾濫から1時間後に堤防が決壊して、上の動画のように、あちこちで家屋が水没した。

 どうしてタイムラグが生じたかというと、上流部に降った水が下流部に達するまでに、1日ほどの時間がかかったからであるようだ。
 理由は事後的にわかった。だが、警報を出す担当者は、降雨量だけを見て、上記のタイムラグには気づかなかったので、警報レベルを下げた。それを知って安心して帰宅していった人々が、水に飲まれたりして、被害を増した。死者多数。
 「警報レベルを下げなければ、帰宅しないで避難所に留まっていたので、死なずに済んだのに」
 と思っても、後の祭り。
 「警報レベルを出すのは、降水量を調べる気象庁です。川の水位を調べるのは、地元の自治体です。気象庁の知ったことではありません」
 ということらしい。
 ここでは、「災害を一元的に統括する防災庁が存在しない」という難点が、典型的に出ている。誰もが自分の範囲内のことしか考えていないから、被災者の命にまで考えが及ばないのだ。

 では、被災者の命のことを考えているのは、誰か?  Openブログぐらいでしょう。

 ちなみに、NHK はどうかというと、「堤防がこんなにあちこちで同時にたくさん決壊するのは、まったく珍しいことで、意外感に打たれている」というような専門家の見解を出すばかりだ。
 「越流堤で水を逃がさないと、堤防が決壊するぞ」
 と私が警告していたのとは、正反対だ。NHK の情報なんて、当てにならないのである。

 では、朝日新聞はどうか? これは、後述する。やはり、当てにならないことを書いている。

 要するに、NHK も、朝日新聞も、台風については、てんで当てにならない。無意味か嘘か、どちらかの情報を書くことが多い。
 こういう状況だから、いつまでたっても被害がなくならず、国民(住民)はひどい水害に悩まされ続けるのである。
 東京住民も、「明日は我が身」と思った方がいい。



 [ 付記1 ]
 朝日新聞はどうか? 
 本日(17日)の夕刊では、「地下神殿のおかげで氾濫しないで済んだ。水を江戸川に押し込んだから、地元住民は助かった」ということを、大々的に記事にしている。はしゃいでいるばかりで、江戸川の下町地区が危機に瀕したということをすっかり見失っている。
 今回、地下神殿が莫大な水量を江戸川に放り込んでも、それでも江戸川が氾濫しなかったのは、幸運があったからである。
 江戸川については、容量いっぱいに近づいていた、という指摘がある。理由は、渡良瀬遊水地がほぼ満杯であったこと。今回は、渡良瀬遊水地が水を溜めてくれたが、その能力を超えると、大量の水が利根川系に流れ込んで、その一部が江戸川に流れ込む。すると、江戸川が氾濫していたかもしれない。特に、八ツ場ダムが試運転中でなければ、そうなっていた可能性があるかも。……という指摘。
 → https://www.j-cast.com/2019/10/17370325.html?p=all

 八ツ場ダムの話は眉唾だが、渡良瀬遊水地の話は妥当だろう。江戸川は危機一髪だった、と言えそうだ。

( → 荒川と江戸川の水害対策: Open ブログ:コメント by 管理人 at 2019年10月17日 19:59

 また、渡良瀬貯水池は、設計値の6倍もの水量を貯め込んでくれたのである。(下記項目の最後)
  → 荒川と江戸川の水害対策: Open ブログ
 また、降雨量が江戸川周辺では少なかったということもある。(上記項目)

 以上のような幸運が重なったから、今回はたまたま、江戸川は氾濫しなかった。しかし、少し間違えば、江戸川は氾濫していた恐れが多い。そうなれば、1時間後には、堤防が決壊して、江戸川区は水没していたはずなのである。阿武隈川の流域のように。
 そして、そういう結果をもたらす重大な要因は、地下神殿だったのだ。
 朝日新聞はそのことに気づいていない。

 [ 付記2 ]
 朝日新聞は、上のようなゴミ記事は大々的に掲載するくせに、阿武隈川の記事はほとんどない。「政府発表では被害がありました」というのと、「安倍首相が阿武隈川を視察しました」という話があるぐらい。現場の被害報告もないし、空撮画像もない。だから読者は被害規模が具体的にはわからない。「福島県では死者が最大」という情報はわかるが、どうして死者が最大かはわからない。
 どうしてか? 地下神殿みたいなゴミ記事を掲載するの意熱中しているので、肝心の阿武隈川を調べる人員がいなくなってしまったのだろう。あるいは、出張費を惜しんで、東京の記者が現地に出向かないのだろう。困ったことだ。
 そこで、困ったときの Openブログ。朝日新聞が駄目なら、 Openブログの記事を読めばいい。そうすれば、阿武隈川の悲惨さもわかる。NHK や NTV の記事へのリンクも見つかる。

 [ 付記3 ]
 マスコミはダメダメばかりかというと、そんなことはない。ときどき、少しは有益な情報を出してくれることもある。たとえば、下記だ。
  → 阿武隈川『氾濫』...全流域に大量雨 8・5水害はるかに上回る:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet

 さすがに地元の新聞社だ。地元に固有の情報をうまく探り出している。立派なものだ。

 ※ 福島民友新聞社って、以前から災害のときには大活躍している。たいしたものだ。(たぶん優秀なエリート記者 or デスクが一人いるのだろう。)
 
posted by 管理人 at 23:18| Comment(4) |  地震・自然災害2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>12日に台風が来て、最大警報レベルとなったが、翌日未明に警報レベルが大幅に引き下げられた
11日に台風接近で大雨になったので、大雨特別警報(最大レベル5)が出された。しかし、この大雨特別警報は、洪水の要素はないため、大雨が収まるか弱まれば、大雨特別警報は、警報に切り替わり注意報になり解除されていく。

大雨や長雨で河川の氾濫や堤防の損傷による災害見込まれる場合に出されるのが「洪水注意報警報」である。

そのため、大雨に関する気象警報注意報は解除されても、洪水警報は発表中のままだ。

Posted by 通りすがり at 2019年10月18日 12:47
>「警報レベルを出すのは、降水量を調べる気象庁です。川の水位を調べるのは、地元の自治体です。気象庁の知ったことではありません」
→これも違う。ほとんどの人は、気象注意報・警報の内「大雨注意報警報」と「洪水注意報警報」が似ているが全く異なる意味を持っていることを知らない。

大雨注意報警報:大雨そのものにより災害をもたらす可能性があるときに発表される。
つまり、大雨により土砂崩れや浸水害が予想される場合。
だから、降水量と土砂災害の危険度のみ。
洪水注意報警報:大雨や長雨、融雪により、河川への増水や氾濫、堤防の決壊により重大な災害となる場合

その上で、今回出された大雨特別警報(レベル5)は、あくまでも大雨によるものだけで洪水の要素はない。大雨がやめば、レベルが下がるのは必然的だ。
Posted by 通りすがり at 2019年10月18日 18:35
 あなた、誤読していますよ。気象庁の話をしているんじゃなくて、水位の話をしているんだが。
 本論の話題は降水量ではなく、氾濫です。
Posted by 管理人 at 2019年10月18日 18:54
先ほどのコメントを少し訂正する。

そもそも、自治体の避難勧告を促す条件に特別警報を条件にしているのを良く聞く。

大雨特別警報(警戒レベル5)発表、洪水警報も発表→避難勧告→大雨警報(土砂災害)に切り替え(警戒レベル4)→洪水警報は発令中でも大雨注意報に切り替え

その時、河川の状態(水位等)は見ていないので、自治体は避難に関する警戒レベルも同時に下げたというところだろう(特別警報だけを重視している)。つまり、大雨の状態だけで判断している悪い例。

大雨特別警報には、洪水の要素がないのでこのようなことが起きた。
Posted by 通りすがり at 2019年10月18日 20:08
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