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これが話題になったのは、小泉進次郎が次のように述べたからだ。
小泉進次郎環境相は22日、出張先のニューヨークでの共同会見で「気候変動のような大きな規模の問題に取り組むことは、楽しく、クールで、セクシーに違いない」と英語で述べた。
小泉氏は共同会見で「気候変動に取り組むことはいいことで、またセクシーだ」とする知人の発言を紹介し、「私自身も同意した」などと語った。くだけた英語表現を多用し、小泉氏は米国内でも率直に自らの考えを発信したが、「セクシー」などの言い回しは物議を醸しそうだ。
( → 小泉環境相「気候変動の問題、取り組むことはセクシー」:朝日新聞 )
このあと、世間ではいろいろと批判が起こった。
はてなブックマークでは、言葉の使い方についてはあまり批判せず、話の内容が空虚であったことについて批判する人が多い。
→ はてなブックマーク
ま、それはごもっとも。ただし、そういう政治批判(政治か批判)は、本項のテーマではない。馬鹿な政治家の馬鹿な行為をいちいちあげつらっていたら、枚挙の暇がない。浜の真砂の数ほどもあるので、キリがない。
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その後、英語の専門家からの解説が出た。
→ 小泉進次郎環境大臣のsexyの語法は正しいか?:なぜ世界のメディアが誤解したか? : 米山明日香のブログ
自分の発言ではなく、隣席にいる人の発言を紹介して同意しただけだが、「セクシー」というくだけた表現は、フォーマルな場では使わない方がいい……という趣旨。
ま、それはごもっとも。ただ、それで話が済むわけではない。
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本項でテーマにしたいのは、次のことだ。
「セクシーという言葉は、米国の文化に依存する」
なるほど、英語の「セクシー」は、単に「素敵」「魅力的」というような意味で使われることがある。しかしそれは、
「セクシーであることが、素敵で魅力的だ」
というアメリカ文化に特有のことなのだ。
たとえば、バービー人形はいかにもグラマラスな体型をしている。これが米国の小さな少女の理想なのだ。
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ひるがえって、日本のリカちゃんはまったく違う。大人っぽいグラマラスさはまったくなくて、子供っぽいあどけなさがある。これが日本の小さな少女の理想なのだ。
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男性だって同様だ。アメリカの理想像は、マッチョな男だ。たとえば、ストリートファイターでは、「ガイル」というマッチョな男が、アメリカでは圧倒的な人気を誇る。
→ なぜガイルはアメリカ人に絶大な人気があるのか - 歴ログ
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結論。
英語の「セクシー」の意味は、単に「素敵」「魅力的」というような意味だ、と言われることがある。
しかしそれは、「英語における意味」ではない。「米国文化における意味」だ。当然、米国圏を離れた英語圏(英国やオーストラリアやカナダ)では成立しないことなのだ。むしろ、英国の伝統的な社会(特に上流社会)では、「セクシー」という言葉は「下品」というニュアンスで理解されることもありそうだ。
【 関連項目 】
このようなことは、文化差に大きく依存する。この件は、前項の最後でも、「日米の恋愛ドラマの比較」という形で言及した。
所詮、永田町文化育ちの人間が、しゃれたつもりで振舞っても、お里が知れるのでありました。
そのころの若者文化の垢みたいなもんだろ
大人になっても抜けないのはいかがなものか
でもそれが好きっていう女性もいるので・・・・