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台風 15号のあとで停電した千葉で、非常用発電機を盗んだ泥棒がいた。(逮捕済み)
→ 停電で信号機に警察設置の発電機 盗んだ疑いで男を逮捕 | NHK
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一方、非常用発電機は使われずに無駄になっていた、と報道された。
台風15号の影響による停電が続く千葉県で、県が災害用に備蓄する非常用発電機の半数以上が活用されていないことが20日、県の資料などでわかった。
県は県内13の防災倉庫に発電機を計468台備えている。今回の台風通過後に貸し出したのは、市町村には鋸南(きょなん)と神崎の2町で計6台だけ。県警向けが210台で、主に信号機を動かすために使われた。残り約250台は防災倉庫に眠った状態という。
発電機にはコンセントがつき、一度の燃料の補充で3〜4時間、明かりや煮炊きに使える。県の地域防災計画では備蓄は「市町村を補完する」としており、市町村からの要請で貸し出す流れだ。原則、避難所の運営や役場での予備電源など、行政サービスの維持に使うことが想定されており、今回は2町以外からの要請はなかったという。県民への直接の貸し出しは想定されていない。
県の担当者は「すべてを貸し出せば、緊急性の高い病院などで必要になった時に対応できない。被災者を直接支援するプッシュ型の支援は想定していない」と話している。
( → 非常用発電機の半数超が活用されず 千葉県、倉庫に眠る:朝日新聞 )
「緊急性の高い病院」というが、そういう病院ではすでに自分で自家発電装置を用意している。万一、故障する場合もありそうだが、その分は少数だけ用意しておけばいい。
今回のように「約250台は防災倉庫に眠った状態」というのは、明らかにバカげている。10台ぐらいを残して、あとはすべて出荷するべきだった。
では、使うとしたら、どこで使うか? 避難所で使うのが最優先だろう。1箇所に複数台があってもいい。それで、暑いときにはエアコンを使えるし、スマホの充電もできる。また、テレビのニュースも見られる。
こういう用途に使うべきだったろう。いったい、使うときに使わないで、何のために備蓄しているんだ。お役所仕事には、まったく呆れるしかない。
そもそも、自治体任せというのが、基本的には良くない。自治体には万一の防災対策は難しい。この点は、防災庁が仕事をして、きちんとガイドラインを出しておくべきだった。そのガイドラインがあれば、自治体もきちんと対処できたはずだ。
そのすべては、防災庁を設置しなかった政府が悪い。
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余談だが、その政府はあくまで「自分は正しい」と言い張っている。
過去の無為無策については、まったく反省していない。
→ 台風15号 政府の対応は“問題なかった”菅官房長官 | NHK
未来についても楽観している。
→ 台風15号「態勢は最適」=菅官房長官:時事
[ 付記 ]
避難所では、テレビを見ることが大切だ。あらかじめテレビを設置しておいて、非常用電源で情報を知るといい。たとえば、給水車の出動などの情報も、テレビで配信される。
このころ、テレビはほぼ 24時間、千葉の状況を放送していた。番組の画面に L 字形の文字枠をつけていた。(配置は ┏━ だ。)
この文字枠で、台風状況をずっと放送していた。私は見ていたわけじゃないが、ドラマを録画したら、画面に台風情報の枠が付いていることに気づいた。