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トヨタのカローラがモデルチェンジした。この自動ブレーキが夜間歩行者に対応していることが、注目点として報道されている。
しかし、前にも論じたが、自動ブレーキが夜間歩行者に対応していることは、目新しいことではない。昨年の秋からテスト態勢も整えられて、各社もいろいろと整備しつつあるのだ。
つまり、状況はどんどん進んでいるのだが、マスコミがきついていないだけだ。このことは前に論じたとおり。
→ 自動ブレーキと夜間歩行者: Open ブログ
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さて。それはそれとして、上記項目では、重要なことを述べた。要点を、再掲しよう。
(1) 試験では、明るい色のズボンをはいた歩行者を対象としているが、暗い色のズボンにするべきだ。なぜなら、次のことがあるからだ。
人間は発熱体として検知されるのではない。背景が発熱体として検知され、人間はそのなかで黒い物体として検知される。だから、真っ黒な服を着ていても、十分に検知可能であるわけだ。
(2) 試験では、直進する自動車の先に歩行者がいるが、右折する自動車の先に歩行者がいるという試験をするべきだ。
その理由は、右折する自動車の先に歩行者がいるのに、気づかずに跳ねてしまった、という交通事故の事例があるからだ。
帰宅時に私の目の前で人がはねられました。ドライバーが降りてきたのでその場を立ち去りました。映像は私のドラレコからです。 pic.twitter.com/HZg6dVPVaU
— マック (@mack0113) December 17, 2018
しかもこの問題には、対処可能なのである。「カメラおよびヘッドライトが、右折時の広視野に対応する」という形で。
そういう技術的進歩を促すように、右折するときの試験をするべきなのだ。
さらに、もう一つの理由がある。それは、前項の事故だ。つまり、「回頭している自動車の先に障害物がある」という形の事故だ。こういう場合には、単眼カメラ方式では、うまく対応しにくい。つまり、単眼カメラ方式の弱点が浮かび上がりやすい。
それゆえ、弱点を浮かび上がらせて、技術的な進歩を促すために、「自動車が回頭しているときの自動ブレーキのテスト」というものを導入するべきなのだ。
これは前項からの教訓となる。
→ 単眼カメラ方式の限界(自動ブレーキ): Open ブログ(前項)