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これが問題となるのは、防災庁は普段はまったく働かないからだ。
いざ災害が起こったら、獅子奮迅の働きが求められるが、普段はせいぜい「立案」「練習」「シミュレーション」ぐらいをやればいい。別に 365日、獅子奮迅の働きが求められるわけではない。というか、一年のうち、大部分は遊休している。
なのに、そんな組織を独立組織の形で維持するとしたら、非常に無駄である。仮にビルがあるとしたら、そのビルにいる人々はずっと休んでいるか、あるいは、人員がいなくて空っぽになっている。無駄の極み。
しかるに、その無駄がないと、いざというときには役立たない。
この矛盾をどう解決するか?
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そこで、困ったときの Openブログ。名案を出そう。こうだ。
普段は国土交通省の内局として、一つの組織となっている。名称は「防災局」だ。その職員は、少数の常勤者を例外として、大部分は非常勤である。いざというときにはこの組織に集まるが、普段はこの組織の外にいる。
では、この組織の外にいるとして、どこにいるか? 非常勤の契約社員として遊んでいるか? 違う。常勤の公務員として、国土交通省のなかで、他の局で働く。具体的には、下記だ。
総合政策局・国土政策局・土地・建設産業局・都市局・水管理・国土保全局・道路局・住宅局・鉄道局・自動車局・海事局・港湾局・航空局
( → 国土交通省 - Wikipedia )
では、防災局の職員は、これらの内局に派遣されて、派遣社員みたいに働くのか? もしそうなら、給料は下がりそうだが。
実は、逆だ。これらの内局のなかで、特別に優秀な人が、選抜されて、防災局の職員を兼務する。普段は内局で普通に勤務するのだが、週に1〜2回ぐらいは防災局で仕事をする。(ただし防災局に勤め始めた当初は、集中的にレクチャーを受けるので、毎日 防災局に勤める。)
つまり、エリート職員による兼務だ。兼務するので、給料も上がる。肩書きも上がるといい。省内でも特別なエリートコースの扱いでいいだろう。(その責任は非常に大きいのだから、人材も肩書きも給料も、他の職種よりは上でいい。)
こうして、「国土交通省の内局にして、職員は兼務」という形で、組織を作ることができる。しかも、無駄はない。
これで解決する。
なお、費用はほとんどかからない。人件費が少し上がるのと、部屋の設置費が少しかかるだけだ。
( ※ 職員は、IT技術をちゃんと使えることが要求される。防災無線や衛星無線もちゃんと使えることが要求される。)
[ 付記 ]
組織的には、この組織が首相直属の形になってもいい。組織の長は、首相と定期的に面会して、いざというときには、首相から直接の指揮を受けるべきだ。
また、首相に直接の具申をするべきだ。たとえば、「広域の自衛隊派遣が必要ですので、防衛大臣に派遣を命じてください」と具申する。(国土交通大臣を経由せずに、首相に直接的に具申する。)
こういうことがあれば、今回の台風のあとのように、自衛隊の派遣が遅れることもなかっただろう。(実際には6日後に派遣で、すごく遅れた。)
→ 千葉に自衛隊を派遣せよ: Open ブログ
【 関連項目 】
防災庁と台風15号についての、先日の記事。(9月11日)
→ (熱中症)死者2名:千葉: Open ブログ
ここでは、防災庁についての過去記事がいくつか紹介されている。
もしあれば、これを防災庁に拡充してはどうでしょう?
比喩で言うと、故障した自動車のための修理工場と、予防安全のための自動ブレーキ装置会社。まるきり違う。人間で言うと、病人を治す医者と、体力増強のスポーツトレーナー。
素人から見ると、「似たようなものだろ」と見えるかもしれないが、やっている仕事は全然別。
ただし、予算の付け替えならば、「あり」かも。
併任発令者が大量にいるらしいです。
観光庁の業務は、役人の副業で成立しています。