2019年09月15日

◆ 防災庁をどう組織するか?

 台風や地震のようなときに活躍する防災庁は、どういう組織にするべきか? 

 ──

 これが問題となるのは、防災庁は普段はまったく働かないからだ。
 いざ災害が起こったら、獅子奮迅の働きが求められるが、普段はせいぜい「立案」「練習」「シミュレーション」ぐらいをやればいい。別に 365日、獅子奮迅の働きが求められるわけではない。というか、一年のうち、大部分は遊休している。
 なのに、そんな組織を独立組織の形で維持するとしたら、非常に無駄である。仮にビルがあるとしたら、そのビルにいる人々はずっと休んでいるか、あるいは、人員がいなくて空っぽになっている。無駄の極み。
 しかるに、その無駄がないと、いざというときには役立たない。
 この矛盾をどう解決するか? 

 ──

 そこで、困ったときの Openブログ。名案を出そう。こうだ。
 普段は国土交通省の内局として、一つの組織となっている。名称は「防災局」だ。その職員は、少数の常勤者を例外として、大部分は非常勤である。いざというときにはこの組織に集まるが、普段はこの組織の外にいる。
 では、この組織の外にいるとして、どこにいるか? 非常勤の契約社員として遊んでいるか? 違う。常勤の公務員として、国土交通省のなかで、他の局で働く。具体的には、下記だ。
 総合政策局・国土政策局・土地・建設産業局・都市局・水管理・国土保全局・道路局・住宅局・鉄道局・自動車局・海事局・港湾局・航空局
( → 国土交通省 - Wikipedia

 では、防災局の職員は、これらの内局に派遣されて、派遣社員みたいに働くのか? もしそうなら、給料は下がりそうだが。
 実は、逆だ。これらの内局のなかで、特別に優秀な人が、選抜されて、防災局の職員を兼務する。普段は内局で普通に勤務するのだが、週に1〜2回ぐらいは防災局で仕事をする。(ただし防災局に勤め始めた当初は、集中的にレクチャーを受けるので、毎日 防災局に勤める。)
 つまり、エリート職員による兼務だ。兼務するので、給料も上がる。肩書きも上がるといい。省内でも特別なエリートコースの扱いでいいだろう。(その責任は非常に大きいのだから、人材も肩書きも給料も、他の職種よりは上でいい。)

 こうして、「国土交通省の内局にして、職員は兼務」という形で、組織を作ることができる。しかも、無駄はない。
 これで解決する。

 なお、費用はほとんどかからない。人件費が少し上がるのと、部屋の設置費が少しかかるだけだ。

( ※ 職員は、IT技術をちゃんと使えることが要求される。防災無線や衛星無線もちゃんと使えることが要求される。)



 [ 付記 ]
 組織的には、この組織が首相直属の形になってもいい。組織の長は、首相と定期的に面会して、いざというときには、首相から直接の指揮を受けるべきだ。
 また、首相に直接の具申をするべきだ。たとえば、「広域の自衛隊派遣が必要ですので、防衛大臣に派遣を命じてください」と具申する。(国土交通大臣を経由せずに、首相に直接的に具申する。)
 こういうことがあれば、今回の台風のあとのように、自衛隊の派遣が遅れることもなかっただろう。(実際には6日後に派遣で、すごく遅れた。)
  → 千葉に自衛隊を派遣せよ: Open ブログ



 【 関連項目 】

 防災庁と台風15号についての、先日の記事。(9月11日)
  → (熱中症)死者2名:千葉: Open ブログ

 ここでは、防災庁についての過去記事がいくつか紹介されている。
 
posted by 管理人 at 16:07 | Comment(3) |  地震・自然災害 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
復興庁ってまだありますかね?
もしあれば、これを防災庁に拡充してはどうでしょう?
Posted by 反財務省 at 2019年09月17日 20:10
 それはちょっと無理ぽ。やる仕事が全然違うから。
 比喩で言うと、故障した自動車のための修理工場と、予防安全のための自動ブレーキ装置会社。まるきり違う。人間で言うと、病人を治す医者と、体力増強のスポーツトレーナー。
 素人から見ると、「似たようなものだろ」と見えるかもしれないが、やっている仕事は全然別。
 ただし、予算の付け替えならば、「あり」かも。
Posted by 管理人 at 2019年09月17日 20:27
(存在価値が不明な)観光庁ですが、管理人さんのおっしゃる通りの人事が実際に行われているらしいです。国交省で働く友人が言ってました。
併任発令者が大量にいるらしいです。
観光庁の業務は、役人の副業で成立しています。
Posted by 反財務省 at 2019年09月17日 21:46
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