2019年09月12日

◆ 学校のプールがなくなる

 学校のプールがなくなりつつある。耐用年数が来たあと、建て替えずに、民間のプールを使う。

 ──

 民間のプールだと屋内プールになるが、学校が使わないときには民間が商売で使うことができる。
 そもそも昼間は、大人は仕事をしているので、プールを使わない。夕方以降は、大人がプールを使うが、子供は使わない。
 こういうふうに「昼と夜」というふうに使い分けることで、無駄なく使えるので、コストを下げることができる。記事によれば、かなりコストが下がるそうだ。
 全国の小中学校で、古くなったプールを使うのをやめ、民間の屋内プールなどを利用する動きが広がっている。改修にかかる費用を抑えるだけでなく、屋内施設なら空模様を気にすることなく授業ができ、先生の負担も減らせる。古いプールを釣り堀にして地域に開放する学校もある。
( → 老朽化の波、消えゆく学校プール 授業は民間施設で:朝日新聞

 記事では「いいことずくめ」という調子で紹介している。だが、プールには別の効用もある。それは、「水生生物を養う」ということだ。
 NHK の番組だったと思うが、学校のプールには秋から春にかけて、ヤゴなどの水生生物がたくさん住んでいる、という話が紹介されていた。
 このことは、ググると裏付けられる。
  → プール 水生生物 - Google 検索

 都会には自然なんかろくにないと思われているが、あにはからんや、学校のプールには大量の水生生物がいて、トンボの幼生(ヤゴ)などを育んでいるのである。

 なのに、学校のプールをすべて廃止してしまったら? 都会の水生生物の状況はひどく悪化することになる。
 また、これらの水生生物を観察する理科教育の機会も失われてしまう。

 ──

 冒頭の記事には、次の記述もある。
 プールは……釣り堀として生まれ変わった。金魚とヘラブナ約4千匹が泳ぐ。他の小中学校では芝生広場やテニスコートなどにしているという。

 釣り堀ならばまだしも、芝生広場やテニスコートになったら、水生生物はまったく住めなくなる。そういう問題があるのだ。

 記事では、「コストが安くなるので万歳」という調子で称えていたが、コストとは別のものが失われてしまうのだ。それは朝日新聞の大好きな「自然」や「環境」の一種だ。金のことばかりを考えずに、もっと別のことも考えよう。そういう視点が大切だ。

 ※ 本項では、新聞報道に対して、新たな視点を提供した。

posted by 管理人 at 22:18| Comment(6) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私の居住地域の学校のプールは、真冬でも水が貯まっています。理由を聞いたところ、火災時の防火水槽として使用するためとのことでした。
Posted by 拝読させていただいている者です at 2019年09月12日 22:35
ビオトープと称した池を設けている学校も増えているのでは?
現在の学校プールはキツイ塩素消毒などもあって、そんなに棲み良い環境でもないと思いますけど。
Posted by けろ at 2019年09月13日 19:38
 塩素は時間がたつと、吹き飛びます。夏にはあっても、秋には消える。
Posted by 管理人 at 2019年09月13日 19:51
小学校時代、春頃に水が緑色になったプールでヤゴを初めて見たのを思い出しました。
Posted by redzone at 2019年09月13日 20:37
 テレビで見た例では、プール開きの前に、小学生がプールでヤゴをつかまえて、いじって調べたりしたあとで、水槽に移して、羽化するまで飼うそうです。理科教育。
Posted by 管理人 at 2019年09月13日 21:12
通っていた中学のプール、ボウフラがすごかった。何気に観察して楽しかった。蚊になる前に、水を抜いておさらばに。
Posted by 鍋奉行 at 2019年09月17日 12:21
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