千葉の停電の被害が報道されているが、タワマンなどの高層マンションの居住者は大丈夫か?
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千葉の停電の被害が報道されている。停電で冷蔵庫が止まったとか、断水したとか。
たいていの人は「どうせ他人事さ」とでも思っているのだろうが、やがて来る大震災では、自分自身が被災者となるはずだ。
特に、タワマンなどの高層マンションの居住者はどうだろう? 大丈夫だろうか? そこが気になったので、調べてみた。
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停電や断水などは、普通の住民と同じだが、タワマンでは独自の問題が生じる。
・ エレベーターが動かないと、高層までたどりつけない。
・ 断水すると、もらった水を地上から運べない。(重たい)
これについて調べたところ、以下のことがわかった。
(1) エレベーター
タワマンのような高層ビルでは、エレベーターは非常用エレベーターが義務づけられている。それは予備電源を備えたものだ。だから、非常時でもエレベーターは動くのだ。(すべてではなく一部だけだが。)
→ タワーマンションと地震、最大の問題はエレベーターが停止すること
→ 設置基準:非常用エレベーター:昇降機:株式会社日立ビルシステム
ただし、これが義務づけられているのは、16階以上の高層ビルだけだ。15階以下では義務づけられていない。だから15階以下なら、予備電源のある非常用エレベーターは設置されていないのが普通だ。(コストがかかるので。)
→ マンションで15階建てが多い理由は非常用エレベーター?
→ タワーマンションなどにある非常用エレベーターとは?
つまり、新しいタワマンなら停電時も大丈夫らしいが、15階以下では停電時にはエレベーターが動かないのが普通だ、と理解しておこう。(個別に異なるが。)
(2) 断水の対策
非常用エレベーターがあれば万全だというわけでもない。台数は限られているし、頻繁に利用するわけには行かない。各戸の人々がそろって地上から水や食料を運んだりすれば、エレベーターがたちまち不足してしまう。
とすれば、タワマンであっても、停電対策はきちんとやっておいた方がいい。特に、断水への対策は重要だ。
そこで、いろいろと用意しておくべきだ。たとえば:
・ 水のボトル
・ 食料
・ 乾電池
などだ。具体的には、下記の記事が参考になる。
→ 超個人的・防災グッズ ランキング - ちきりんセレクト
→ タワーマンション・高層マンション・タワーマンションで停電が発生した際の注意点
→ タワーマンションでは停電の備えが欠かせない
→ タワーマンションと地震、最大の問題はエレベーターが停止すること
[ 付記 ]
本項では特にマンションに限った話をした。マンションは地震や自然災害のときには、建物自体は大丈夫でも、停電などには弱いことが多い。都会における脆弱なポイントとなっている。そこで「危機対策」を重視する本サイトでは、特に着目して考察した。
[ 余談 ]
本項とは関係ないが、千葉の状況については、次の記事が最新状況を伝えている。(12日の夜)
→ 千葉の被災地 停電続き、生活はもう「限界」 産業にも大打撃 - FNN
→ 千葉の停電、全面復旧まだ先…印西・四街道市などは全域解消見通し : 読売
ただし、12日の夜から、気温は急に下がったので、熱中症の心配は減った。今後も暑い日は来ないらしいので、気温の点では楽観できそうだ。水も、東京都・横浜市・川崎市から給水車の応援が届いたので、給水車が不足するということもなさそうだ。
※ ここで派遣されたのは「応援給水隊」と呼ばれるもの。何のことかと思ったら、(給水車1台につき)職員6名が2交替制でフル活動で給水するということらしい。
→ 応援給水隊が帰還しました
※ 断水については、下記にも最新情報がある。
→ http://openblog.seesaa.net/article/470023051.html#comment
2019年09月12日
過去ログ
燃料槽を大きめに用意しておく必要があるでしょう。
発電機の電源で給水ポンプを動かせるようにしておくと、給水車で受水槽に給水してもらえれば高層階でも利用できるかもしれません。
タワマンの高層階を買えるくらい経済力のある人であれば、復旧するまでの期間はちょっと離れた地域のホテルででも過ごしたほうがずっといいかもしれませんね。
普通に常用で使って、いざというときには予備電源に切り替えるだけでいいでしょう。でかいビルなら、管理人が常駐しているはずだし。
……と思ったけど、あ、そういう意味じゃないのか。「停電後に日常用途で使うと、燃料がすぐになくなってしまう」という問題ですね。なるほど。
ま、そこそこのタンクがあれば大丈夫でしょう。その程度のスペースはあるはずだし。