2019年08月27日

◆ 芸能事務所と独禁法

 芸能事務所によるタレントへの圧力(出演制限)について、公取委が見解を示した。そこで、じっくり考える。

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 SMAP や能年玲奈(のん)に圧力をかけているのが、前に話題になった。2016年。本サイトも扱ったが、ここでは「公取委は独禁法違反で摘発せよ」と主張した。
  → SMAP 解散と独禁法違反: Open ブログ
  → SMAP 解散と芸能界の掟: Open ブログ

 その後、2018年の1月になって、公取委がこの問題を独禁法違反の問題として考えて、業界に是正するように要望した。しかしこれは「泥棒に自主的に(泥棒をやめてくれと)是正するように要望するようなものだ」と本サイトで批判した。
  → 能年玲奈の出演停止は?: Open ブログ

 そのあとはずっと公取委の動きはなかった。ネット上にも報道はほとんどない。(1月の発表のあとで、2月と3月に時期遅れの論評記事が少し出ただけだ。)

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 ところが本日、1年半ぶりに、公取委が新たな動きを見せた。この件でようやく「独禁法違反だ」という見解をまとめたのだ。
 公取委が「問題となり得る」と例示したのは、@移籍、独立をあきらめさせるA契約を一方的に更新するB正当な報酬を支払わないC出演先や移籍先に圧力をかけて芸能活動を妨害する――などの芸能事務所の行為。実際に独禁法に違反するかどうかは個別に判断されるが、@〜Bは独禁法の「優越的地位の乱用」、Cは「取引妨害」などにあたるおそれがある。
 具体的な例として、……Cは、テレビ局などに対して独立したタレントを使わないよう圧力をかける行為を対象にしているという。
( → 芸能事務所の問題行為、公取委が例示 TV出演妨害など:朝日新聞

 これは、次の形で呈示された。
 公正取引委員会は27日午前に開かれた自民党の競争政策調査会で、芸能事務所がタレントとの間で交わす契約や取引について、どういったケースが独占禁止法上問題となり得るかをまとめて提示した。今回示した見解は、実質的な指針として業界への周知にも活用するという。

 自民党にレクチャーする形で公開したが、これは既定の方針として、業界に「指針」の形で周知させる、とのことだ。

 以前は、「業界に自主的な是正を促す」という方針で、要するに、「泥棒がなくなるようにするのは、泥棒の自主的な判断に任せる」という無為無策だったのに比べると、大幅に前進したと言える。

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 ただし、歓迎しているばかりでは能がない。本サイトとしては、重要なことを指摘しよう。
 「何が違法であるかを示すだけでは実効性がない。実効性を出すには、違法行為をした場合に罰を下すことが必要だ」


 ここで、罰というのが問題となる。普通は、ジャニーズ事務所の介入があったときに、ジャニーズ事務所に「営業停止」や「罰金」を科することだ、と思えるだろう。しかし、これではダメなのだ。なぜなら、関係者がみんな「シラを切る」からだ。
 こういう密室犯罪では、証拠が何も残らないのだから、関係者がシラを切ったら、有罪にすることは困難だ。ジャニーズ事務所と、相手のテレビ局が、ともに「そんなことはありません」と嘘をついたら、「証拠なし」ということで無罪放免となってしまう。これでは実効性がない。
 困った。どうする? 

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 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「この手の密室犯罪には、司法取引を導入する。その際、法人への罰だけでなく、個人への罰(懲役刑)をちらつかせる。ジャニーズ事務所を主犯として、これを摘発するために、相手側であるテレビ局の証言(告白・自白)を得る。そのために、司法取引を使う」


 まず、独禁法には、個人への懲役刑があることを確認しよう。
  → 独禁法 懲役 - Google 検索

 個人への懲役刑については、司法取引の適用が可能である。
  → 独占禁止法違反事件に関する刑事処分および司法取引制度

 ──

 以上のことから、次のような形で、自白を得る。

 検事 「 ◯◯テレビのAプロデューサーさん。あなたはジャニーズ事務所から圧力を受けましたね? 出演が決まっていた嵐を、あなたの番組に出演させなくするぞ、と」
 A 「いや。それは圧力じゃないです。単に出演のスケジュールがつかなくなったので、出演できなくなっただけです」
 「でも実際には、嵐は出演しましたよね?」
 「それは、出演のスケジュールがつくようになったからです」
 「でもね。その直前に、Bプロデューサーに頼んでいるでしょ? 『元 SMAP の出演を止めてくれ。そいつを止めてくれないと、うちの番組では嵐が出演してくれなくなるんだ。こっちはジャニーズの圧力を受けているんだ。だから頼む』と」
 「そ、そんなこと、言ってません」(冷汗)
 「おやおや。Bプロデューサーはあなたに委託されたと証言していますよ。嘘をつかない方がいいですよ」
 「う、嘘じゃないです。本当です」(冷汗)
 「あなたの言い分は、わかりました。でもね。Bプロデューサーには、そのとき書いたメモもあります。証拠書類はあります。なのに、あなたがあくまで嘘をつくのなら、あなたもジャニーズ事務所といっしょで、独禁法違反の共同正犯となります」
 「え……」(愕然)
 「独禁法違反の刑罰は、最大、懲役5年です。懲役5年。そうなったら、会社からは解雇されるし、退職金はゼロだし、刑務所に5年も入ってから出たあとでは、どこからも雇ってもらえませんよ。それでもいいんだね?」
 「い、いや……」
 「あとね。お嬢さんは将来、前科犯人の娘という烙印を貼られるんだ。そうなったらもう、まともな結婚は無理ですよ。彼氏から捨てられて、自殺するかもしれない。そうなるのも、あなたのおかげだね」
 「そ、そんな……」
 「しかも、お嬢さんが自殺しても、あなたは刑務所から出られない。葬儀に参列することもできないんだ。独房で涙を流すことしかできないんだ。それでもいいんだね?」
 「困ります。私は悪人じゃないんです。悪いことをするつもりなんかなかったんです! お願いです。助けてください!」
 「ほほう。そうか。それだったら、司法取引という制度がある」
 「何ですか、それ?」
 「あなたが本当に反省して、すべてを完全に自白するなら、あらゆる刑罰を免除される。ただし、ちょっとでも隠していたら、免除はなくなる。それでもいいか?」
 「いいです! いいです! 事実を全部告白します」

 こうして、ジャニーズ事務所による圧力が完全暴露される。それというのも、次回、ジャニーズが圧力をかけてきたとき、すべてが録音されていたからである。こうして完全な証拠とともに、ジャニーズは「圧力をかけた」として摘発される。

 また、能年玲奈の場合も、同様にして摘発される。



 [ 付記 ]
 以上は、「いかにして犯人に自白させるか」という観点からの解決策だ。そこでは「人への懲役刑」と「司法取引」という二点を利用した。

 似た話題で、「いじめの犯人にはどうやって自白させるか」ということもある。この件は、下記で論じた。
  → いじめを撲滅するには?: Open ブログ
  → いじめを自白させる方法 2: Open ブログ



 【 関連項目 】

  → SMAP 解散の深層: Open ブログ
   ※ SMAP 解散の裏事情。
posted by 管理人 at 19:39| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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