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乳幼児は泣き騒いで、うるさくて、迷惑だから、連れてくるのを禁止しろ……という趣旨ではない。
五輪会場は、猛暑で高温となり、乳幼児の生命に危険を及ぼす(熱中症で死なせかねない)ので、乳幼児を連れてくるのを禁止するべきだ……という趣旨である。
ちなみに、下記記事では、乳幼児向けの対策(ベビーベッド or おむつ台の設置)が予定されているそうだ。
2020年東京五輪・パラリンピックで東京都が新設する競技会場に、6種類のバリアフリートイレが設けられる。
これらは水泳会場となるアクアティクスセンターやボート・カヌー会場の海の森水上競技場など、都が新設する6施設に整備する。バリアフリー法では2千平方メートル以上の駅や公共施設などに、一つ以上の車いす用とオストメイト対応のトイレを義務づける。バレーボール会場の有明アリーナ(1万5千席)では、機能別の6種類のトイレの数が計 132に上る予定だ。
( → バリアフリートイレ、6種に細分化 「混雑で利用しにくい」声に応え:朝日新聞 )
これは、「水泳会場となるアクアティクスセンターやボート・カヌー会場の海の森水上競技場など、都が新設する6施設」ということなので、小規模の室内競技用の会場だから、空調完備なのだろう。その意味では、「熱中症の恐れ」はなさそうだ。
とはいえ、途中が問題だ。電車で来れば、猛暑が問題となる。それを避けるには、自動車で来るしかないが、自動車だと、駐車場不足という問題にぶつかる。
→ 東京オリンピック・パラリンピックで不足する駐車場---国交省が対策を検討へ
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一方、新国立競技場は、空調がない。猛暑にさらされる。こんな会場に乳幼児を連れてきたら、それこそ生命の危機をもたらす。
→ 新国立競技場 冷房取りやめ、熱中症は大丈夫? 総工費1550億円
→ 新国立競技場は暑い!エアコンなしで大丈夫?対策は十分と言えるのか?
記事では「あれこれと対策します」みたいな話もあるが、結局は何もやらないも同然だ。エアコンなしで室温を下げるという魔法みたいなことができるはずがない。(それができていたら、今ごろ誰も苦労しない。)
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というわけで。
トイレの対策なんかをして、「乳幼児がいても大丈夫」なんて宣伝するよりは、「猛暑で死ぬかもしれないので、乳幼児は連れてこないでください」と宣伝するべきだろう。
ただでさえ少子化で「子供は宝」となっているのに、五輪で子供を殺すのでは、とんだ大失敗となる。
※ 五輪の輪がほぐれて、アウディになってしまうようなものだ。