2019年07月26日

◆ 自動ブレーキの状況(2019夏)

 自動ブレーキの現状について、いくつかの情報を示す。

 ──

 実地テスト


 自動ブレーキの実地テストというのを、雑誌のベストカーが実施した。最新号に掲載されている。
  → ベストカー 2019年 8/26 号 (Amazon)

 政府のテストと違うのは、「メーカーにとって理想的な状態ではない」ということだ。具体的には、「乾燥した路面ではなく、小雨のせいで少しウェットになっている路面」を使っている。
 また、記事では特に指摘してなかったが、実際に小雨が降っていて、センサーには苛酷な状況だったのかもしれない。
 こうなると、自動ブレーキがうまく働かない可能性もある。

 結果はどうか? 優秀な順に書くと、こうだ。(障害物に衝突したか、直前で停止したか。)
 (1) スバル車 …… すべて停止(余裕たっぷり)
 (2) BMW 車  …… すべて停止
 (3) トヨタ車 …… 時速 50km では、衝突。
 (4) ホンダ車 …… 時速 50km では、衝突。


 スバル車と BMW 車は、すべて停止した。優秀。
 トヨタ車(旧型のプリウス)は、もともと時速 40km までしか対応していないという公称性能のものなので仕方ないが、時速 50km では衝突した。時速 30km、40kmでは、停止した。
 ホンダ車(CR-V)は、一旦停止してから再発進して衝突した、という奇妙な動作を取った。これ、やばくね?

 というわけで、「小雨」という少々苛酷な状況では、自動ブレーキはまともに働かないことが多い、とわかった。そのなかでも、スバルのアイサイトは、さすがに安定した成績を誇っているようだ。やっぱり、ステレオカメラは強い。
 世の中では、単眼カメラを推奨している人もいるが、単眼カメラがいいのは条件のいいときに限られるだろう。そこで、「理想的な状態ではない状態」というのを用意して、実際にテストしたベストカーは、非常に称賛されていい。

 実は、こういうふうに苛酷条件でテストせよ、と私は前から言っていた。それにならったとも言える。
  → 自動ブレーキ試験の欠陥 2: Open ブログ
  → 自動ブレーキと夜間歩行者: Open ブログ
  → 雨天で不作動の自動ブレーキ: Open ブログ

 なお、オマケで一言。
 上記のテストには、日産車が含まれていない。どうしてかというと、日産はテスト車両を提供しなかったかららしい。苛酷条件でテストするという条件を知らされたので、日産はビビったのだろう。「自社の製品を出せば、自社だけが最悪の結果になりそうだ」と思って、テスト車両を出すのを辞退したのだろう。そう推定できる。(ま、当然かも。)

 セレナがモデルチェンジ


 日産セレナがモデルチェンジした。
  → 日産:セレナ [ SERENA ] NEW セレナ この夏、登場

 マイナーチェンジだが、装備が大幅に充実した。
 大事なのは自動ブレーキだ。日産車で初めて、単眼カメラとレーダーが併載された。
 日産はこれまで頑なに「単眼カメラだけ」にこだわっていて、レーダーの併用を拒んでいた。その方針を私は何度も何度も批判した。口が酸っぱくなるほど批判した。
 で、その声がようやく日産にも届いたのかもしれない。あるいはゴーンがいなくなったので、「コストダウンよりも安全性」という方針に転じたのかもしれない。
 ま、ゴーンに払うはずだった高給の分を削れば、レーダーを搭載する金を出せるかもね。ゴーン退任効果。( ※ ただのイヤミです。 (^^);
 ともあれ、日産もようやくレーダーを搭載するようになったわけだ。私が文句を言い続けた甲斐があるというものだ。

 レーダーを搭載したのにともなって、セレナは自動ブレーキが夜間にも対応するようになったそうだ。
  → 日産:セレナ [ SERENA ] NEW セレナ この夏、登場

 機能の詳細は不明であるが、たぶんレーダー機能を使っているのだろう。赤外線カメラを使っていれば、もっといいのだが、そこまでは高望みはするまい。ずっと高額のスカイラインでさえ、そこまでは やっていないようだし。
 それでも、「自動ブレーキが夜間対応」という視点を持つようになったことは、好ましい。この方向で技術(ソフト)を改善すれば、可能な範囲で十分に性能を上げることができるだろう。
 他社は、そこまでは やっていないようなので、日産の方針を高く評価したい。

 と思ったが、ホンダも夜間対応を取り入れているそうだ。
  → 【ホンダ N-WGN 新型】進化したホンダセンシング…夜間歩行者と飛び出し自転車の検知性能

 この記事には、いろいろと面白い情報が書いてある。夜間対応というのがどういうものであるか、あれこれと説明してあるので、是非読むといいだろう。(ホンダの状況がよくわかる。)

 ※ 日産については、そのうち(発売後に)情報が出るだろう。



 [ 付記 ]
 ついでだが、次の記事もある。
  → スズキ、「スペーシア」「スペーシア カスタム」がJNCAP予防安全性能アセスメントで軽自動車の中で最高得点獲得

 これまでの最高点は、たぶんホンダの N-BOX だろう。日産のデイズは、まだテストされていないと思う。下記には掲載がない。
  → 日産車のテスト(2019)JNCAP|予防安全性能アセスメント
 
 スズキ車が高性能だったのは、デュアルカメラ(ステレオカメラ)を採用しているからだろう。これは日立製なので、スバルのアイサイトとは兄弟みたいな関係にある。
  → スズキ向けとスバル向けのステレオカメラの違いは?
posted by 管理人 at 23:02| Comment(8) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>>で、その声がようやく日産にも届いたのかもしれない。あるいはゴーンがいなくなったので、「コストダウンよりも安全性」という方針に転じたのかもしれない。

すでに何度も指摘しているように速度域の高い欧米では以前からカメラ+レーダー併用です。日本も高速道路の速度制限が引き上げられる見込みがあるためレーダーが追加になっています。本稿の影響ではありません
Posted by 細波 at 2019年09月15日 20:04
> 速度域の高い欧米では

 理屈になっていない。単眼カメラの速度限界は 80km/h で、日本の高速道路は 100km/h なんだから、もともと日本でも対応していない。高速道路の速度制限が引き上げられる見込みなんて、何の関係もない。
Posted by 管理人 at 2019年09月15日 20:24
インテリジェントクルーズコントロールの最高速は115km/hですが。
Posted by 細波 at 2019年09月15日 20:37
ホームページの説明では30から100となっていますが、プロパイロットの最高速度は115まで設定できます。
Posted by 細波 at 2019年09月15日 20:41
ホームページの説明では30から100となっていますが、実際は115km/hまで対応してます。
Posted by 細波 at 2019年09月15日 20:42
 クルーズコントロールでなく自動ブレーキの話をしているんだけど。頭、大丈夫? 
Posted by 管理人 at 2019年09月15日 20:52
はじめから、私はFEBに限定した話をしているわけじゃないですからね。
あなたの視野が狭いだけ。
Posted by 細波 at 2019年09月15日 22:03
 ここはあなたのブログじゃないんだが。書く場所を間違えていますよ。
 あなたどうも、自分がどこにいるかわからないらしいので、徘徊老人みたいになってきたな。
Posted by 管理人 at 2019年09月15日 22:19
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