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本日、午後 10:00 からの放送があった。
本サイトでは、午後 8時ごろに予告ふうの紹介を書いておいたが、放送はすでに終わったので、終了後にまとめふうの話を記しておく。
要旨は次の通り。
(1) 事前に「障害発生シミュレーション」を何度も繰り返した。一部機器の故障など、さまざまなトラブル発生を装丁して、その場合の対処を考えた。着陸シミュレーションは 10万回ぐらいもやった。
(2) はやぶさ1 のあとで、はやぶさ2 の計画を立てたが、「目的が不明」というような批判が大量に寄せられた。そこで、組織を全面改革して、組織の壁を取り払った。JAXA には組織の壁(出身母体である東大や文科省など)があったが、本来の組織以外の組織からも人材を招いた。その人材のおかげで、事前のトラブル対策シミュレーションもできるようになった。
(3) 組織外の学界からも学者の批判が大量に寄せてきたが、そういう批判者を承知して権限を与えることで、批判的な意見の人々を内部に取り込むことができた。おかげで幅広い知見を得ることができて、オールジャパン体制になれた。
(4) 1回目の着陸で微粒子が付着したせいで、カメラのレンズが汚れてしまった。しかし、暗くなるだけで、曇ることはない(鮮明度は下がらない)ので、露出時間を変えることで対応できた。
( ※ 私の解釈では、微粒子が白くはなくて黒かったので、大丈夫だった、ということ。黒かった理由は、色が黒いというよりは、そこに光が差し込まなかったからだろう。光の乱反射を避けられたわけ。レンズフード みたいなものがあったのかもね。)
他に、「2回目の採取は、ギャンブルだから、やめておけ。1回目の採取で成功したんだから、それで満足して、危険は避けろ」という声が海外からたくさん寄せられた……という話もあった。しかし、事前のトラブル対策を十分にやっていたので、うまく行く自信はあったらしい。
なお、NHK のサイトは下記。
→ はやぶさ2 密着!快挙の舞台裏 クローズアップ現代
【 関連動画 】
肝心の着陸の動画は、下記でも見られる。
【 関連サイト 】
次の参考記事もある。朝日新聞記事。
→ はやぶさ2、再着陸成功 46億年前の砂や石、採取か:朝日新聞
→ 「100点満点で1千点」の大成功、再着陸のはやぶさ2:朝日新聞
→ はやぶさ2が小惑星に再着陸成功 地下の砂や石採取か:朝日新聞
→ はやぶさ2、再着陸 地下の砂採取か 1回目の「成果」失うリスク…それでも:朝日新聞
【 関連項目 】
はやぶさ2 の1回目の着陸については、下記で軽く言及した。NHKスペシャル の紹介。
→ はやぶさ2 の挑戦: Open ブログ