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夏には冷房で体が冷えて困る、という女性の話が新聞に掲載されていた。
6月17日付の本欄に「過剰な冷房、つらい」という意見が載りました。私も同感です。看護師として診療所に勤めていますが、この時期、冷房にあたりすぎると関節痛、肩こり、腰痛、だるさに悩まされます。設定温度を少し上げて欲しいとお願いしても、暑がりの人の声が優先されて聞き入れてもらえません。一枚多めに着るぐらいではダメなのです。体感温度は人それぞれで難しいとも思いますが、健康を害するなら一種のハラスメントではないでしょうか。早く秋にならないかと思う日々です。(大阪府、40代女性)
( → (職場のホ・ン・ネ)健康害する設定温度:朝日新聞 )
夏の冷房のせいで、女性が冷え性に悩む……という話は、よく聞くが、しょせん他人事だと思って、あまり気に留めないでいた。
しかし、である。7月7日に、関東地方では気温が 20度まで下がった。あまりにも寒くて、私も震えた。冬用の厚手の靴下を何枚もはいて、ようやく一息ついたのだった。
そこで思ったのは、「たしかに夏の低温はつらい」ということだった。体が高温に慣れてしまっているので、急に低温の状態になると、いかにも冷え込んだ感じで、体がしんどい感じなのだ。
とはいえ、「厚手の靴下と、上着の重ね着」という冬着モードになると、一息つけたのも事実だ。
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そこで、夏の冷房で困っている女性に向けて、冷え性対策を教えよう。
通常は、次のような対策がお勧めされる。
・ カーディガン
・ 靴下
・ (汗の)吸湿性の下着
・ ポカポカするような食事
しかし、こんなのでは全然ダメだ。これで片付くぐらいなら、誰も冷え性で苦しんだりはしないだろう。
対策をするなら、もっと徹底的にやるべきだ。次のように。
・ 職場では完全に着替える。(ただの重ね着ではない。)
・ スカートはやめて、スラックスにする。
・ 下着は長いロングパンツ(つまりモモヒキ)。
・ 上体の下着も、長袖の下着。または半袖の2枚重ね。
・ 靴下は冬用のもの。(超厚手のウレタン製。長め)
・ 上着の重ね着は、汗をかく寸前までの厚着にする。
ここまでやれば、下半身も上半身も汗ばむぐらいなので、冷え性の問題はなくなるはずだ。
「なんでそんなに厚くなるほど着るんだよ!」
と思うかもしれないが、男性だと、その気温では少々汗ばむぐらいなのだ。だから、女性も少々汗ばむぐらいで、ちょうどいいのだ。
そもそも、男性と女性とで体感温度が違うのは、たぶん、代謝量のせいだと思う。男性は代謝の量が多いので、発熱が大きくて、汗っかきになりやすい。ただし高齢になると、代謝の量が減って、汗ばむことも減る。同時に、食事の量も減る。
だいたい、汗をかく量と、食事の量は、おおむね比例する。大柄の男性は、大食して、汗もたくさんかく。痩せた女性は、小食で、汗をかかない。
特に、ダイエットしているような女性は、小食だし、代謝量も少ないので、発熱する量が少ないし、体温が低い。こうなると、冷え性に苦しむようになる。だったら、自分で発熱する量が少ないのを補うために、たっぷりと厚着をすればいいのだ。冬みたいに。
冒頭の記事では、「一枚多めに着るぐらいではダメなのです」と記されていた。それには、「そりゃ、当り前だ」というしかないね。
「一枚多めに着るぐらいではダメなのです」と知ったなら、そのあと、「室内の設定温度を上げてください」と言うかわりに、「もっと厚着をする」というふうにするべきだ。特に、下半身で厚着をすることが大切だ。
この看護師は、どうもスカートをはいている可能性が高い。もしそうなら、スカートこそが根本原因だ、と言いたい。ただちにスカートをやめるべきだ。
ちなみに、「白衣の戦士」というテレビ・ドラマでは、多くの看護師がスラックスなのに、ヒロインの女性一人がスカートをはいていた。こういうふうに、看護師はスラックスとスカートのどちらをはいてもいいようになっていることが多いようだ。なのに、あえてスカートを選択したあげく、「冷えて困る」と嘆く人が多いようだ。
「困ると言うが、そりゃ 自業自得だろ」
と言いたくなる。その上で、
「さっさとスカートをやめて、スラックスにしろ。ついでにモモヒキをはけ」
と言いたくなる。それでだいたい片付くはずだ。
※ 格好ばかりを女っぽくしたがる、見え張りが原因。
原因は、エアコンの温度より、見栄の度合い。