2019年06月30日

◆ 大阪城にエレベーターはミス?

 大阪城にエレベーターを付けたのはミスだった……という首相発言が物議をかもしている。

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 記事は下記。
 大阪で開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の28日の夕食会で、議長を務める安倍晋三首相が、大阪城にエレベーターを付けたのを「大きなミス」と発言したことに、波紋が広がっている。来年の東京五輪・パラリンピックを控える中で、バリアフリーの意識の欠如を憂慮する声が出ている。
 「明治維新の混乱で大阪城の大半は焼失したが、天守閣は今から約90年前に16世紀のものが忠実に復元されました」。安倍首相は夕食会のあいさつの冒頭、会場近くの大阪城の歴史に触れ、こう続けた。「しかし一つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました」
 発言の意図は不明だが、SNSでは発言への疑問の声が相次いだ。
( → 大阪城エレベーター「大きなミス」 安倍首相発言が波紋 [G20大阪サミット]:朝日新聞

 これについては、「ジョークのつもりだったのだろう。昔はエレベーターがなかったからだ」という解釈もある。「だとしても、寒すぎるジョークだ」という批判もある。

 私としては、どう考えるか? これはジョークになっていないと思う。単に「昔のままにするのが理想だった」という安倍首相の保守主義(守旧主義)が現れただけだろう。
 正確には、スピーチライターが保守主義の人だったので、それの書いたジョーク(?)を気に入った、安倍首相の悪趣味が出ただけだろう。

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 では、私としてはどう考えるか? 
 第1に、そもそも大阪城は忠実な復元ではない。鉄筋コンクリだからだ。その意味で、「忠実な復元」という前提そのものが間違いであり、囲碁の議論はすべて無意味だ。
 第2に、バリアフリーという考えも不適切だと思う。バリアフリーというのは、何でもかんでも適用されるものではない。大阪城というのは、ただの娯楽施設なのだから、そんなところにまで巨費をかけてエレベーターを建設する必要性は薄い。そういうサービスをすることは、悪いことではないが、声高に要求するべきほどのことだとも思えない。

 私が車椅子の障害者だったら、どう考えるか? 「大阪城や名古屋城にエレベーターを設置せよ」と要求しただろうか? いや、むしろ、こう要求しただろう。
 「娯楽施設のジェットコースターやら何やら、何でもかんでもバリアフリーにしろとは要求しない。むしろ、歩道の段差をなくしてくれ。こちらの方がよほど切実な問題だ」

 歩道の段差をなくすことについては、先に論じた。
  → 車椅子と歩道の段差: Open ブログ

 こういう切実な問題をほったらかしにしておいて、一生にいっぺん訪れるかどうかもわからない大阪城や名古屋城のエレベーターに熱中するのだから、話の方向がずれているとしか思えない。
 結局、安倍首相や行政の側にせよ、身障者団体の側にせよ、どちらも身障者のことなんか、本気で心配はしていないのだ。単に自分たちの声を上げることに熱中しているばかりだ。そのせいで、肝心の身障者は、日々、歩道の段差に苦しめられ続けるのである。

posted by 管理人 at 10:25| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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